鉄筋コンクリート工学

科目基礎情報

学校	鹿児島工業高等専門学校	開講年度	2019
授業科目	鉄筋コンクリート工学
科目番号	0050	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	都市環境デザイン工学科	対象学年	3
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	鉄筋コンクリート工学　太田実他　森北出版株式会社
担当教員	池田 正利

到達目標

構造物あるいは部材の種々の限界状態を一つの体系の中で総合的に取り扱った「限界状態設計法」が，日本の標準示方書に採用された。その的確な理解と認識のためには複合体としての鉄筋コンクリートにおける鉄筋とコンクリートの共同作用，ないしは荷重下での挙動について把握が必要となる。本講義では，鉄筋コンクリート構造物の基礎的な力学特性と設計法の習得を目指す。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。軸方向力が作用する部材の耐力が計算できる。	単鉄筋（長方形，T形）断面鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。軸方向力が作用する部材の耐力が計算できる。	単鉄筋（長方形，T形）断面鉄筋断面の曲げ耐力を計算、軸方向力が作用する部材の耐力が計算できない。
評価項目2	使用限界状態において、曲げモーメントを受けるはりのたわみ計算、ひび割れ幅の計算ができる。ひび割れの発生と耐力の減少を説明できる。	使用限界状態において、曲げモーメントを受けるはりのたわみ計算、ひび割れ幅の計算ができる。	使用限界状態において、曲げモーメントを受けるはりのたわみ計算、ひび割れ幅の計算ができない。
評価項目3	腹鉄筋の配置の必要性を理解し、断面設計ができる。シフトモーメントを考慮する理由と断面の安全確認ができる。	せん断に対する安全の計算ができる。	せん断に対する安全の計算ができない。
評価項目4	プレスレストコンクリートの種類と原理が説明でき、ポステン・プレテンの計算ができる。また、断面に必要なプレストレス力を応力計算ができる。	プレスレストコンクリートの種類と原理が説明でき、断面に必要なプレストレス力を応力計算ができる。	プレスレストコンクリートの種類と原理が説明でき、断面に必要なプレストレス力を応力計算ができない。
評価項目5	柱の種類と耐力の違い、帯鉄筋の必要量を計算できる。スラブ、柱の断面計算ができる。	スラブ、柱の断面計算ができる。	スラブ、柱の断面計算ができない。

教育方法等

概要:

弾性的性質をもつ鉄筋と弾塑性的性質をもつコンクリートが構造物として成り立つ理由を知り，実構造物設計に役立てる。

授業の進め方・方法:

主に、限界状態設計法の終局限界状態、使用限界状態の検討を行う。複合体としての鉄筋コンクリートにおける鉄筋とコンクリートの荷重下での挙動について学ぶ。

注意点:

鉄筋コンクリートの特性を理解するとともに，設計計算例題を取り入れ，実際の構造物の配筋状況等の把握に努める。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	諸論	コンクリート構造物の定義と種類，各設計法のあらましについて理解し，説明できる。
		2週	終局状態における 曲げ耐力	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。
		3週	終局状態における 曲げ耐力	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。
		4週	終局状態における 曲げ耐力	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。
		5週	終局状態における 曲げ耐力	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。
		6週	終局状態における 曲げ耐力	単鉄筋（長方形，T形）断面，複鉄筋断面の曲げ耐力を計算できる。
		7週	軸方向耐力	軸方向力が作用する部材の耐力が計算できる。
		8週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
	2ndQ
		9週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		10週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		11週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		12週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		13週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		14週	使用限界状態	曲げモーメントによるひび割れに対する検討ができる。曲げモーメントによるたわみの計算ができる。
		15週	前期期末試験答案の返却・解説	試験において間違った部分を自分の課題として把握する。
		16週
後期
	3rdQ
		1週	せん断に対する断面算定	せん断応力と主応力について理解し説明できる。腹鉄筋の配置を設計ができる。
		2週	せん断に対する断面算定	せん断応力と主応力について理解し説明できる。腹鉄筋の配置を設計ができる。
		3週	せん断に対する断面算定	せん断応力と主応力について理解し説明できる。腹鉄筋の配置を設計ができる。
		4週	せん断に対する断面算定	せん断応力と主応力について理解し説明できる。腹鉄筋の配置を設計ができる。
		5週	せん断に対する断面算定	せん断応力と主応力について理解し説明できる。腹鉄筋の配置を設計ができる。
		6週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
		7週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
		8週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
	4thQ
		9週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
		10週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
		11週	せん断耐力	せん断破壊に対する安全性の確認ができる。
		12週	プレストレストコンクリート	プレストレストコンクリートの原理を理解し説明できる。
		13週	スラブ、柱	一方向スラブ・二方向スラブを理解し設計手順を説明できる。帯鉄筋柱、らせん鉄筋柱の断面算定，応力度の検討ができる。
		14週	スラブ、柱	一方向スラブ・二方向スラブを理解し設計手順を説明できる。帯鉄筋柱、らせん鉄筋柱の断面算定，応力度の検討ができる。
		15週	後期期末試験答案の返却・解説	試験において間違った部分を自分の課題として把握する。
		16週

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	20	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	80	0	0	0	0	20	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0