土質力学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 土質力学
科目番号 0053 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 土質工学 コロナ社
担当教員 堤 隆

到達目標

上部構造物(建築物、橋梁等)を設計施工するために、上部構造物に適した地盤を選定あるいは地盤改良し、適切な設計施工する土質(地盤)の知識を習得する。本講義では特に土の性質と変形と強さに関して習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
土の構成と基本的物理量について理解する土の基本的物理量に関する計算問題が完全に(9割以上)解ける土の基本的物理量に関する計算問題が8割以上解ける。土の基本的物理量に関する計算問題が解けない。
土の物理的性質について理解する土の物理的性質について正確に(9割以上)説明できる。土の物理的性質についてほぼ正確に(8割以上)説明できる。土の物理的性質について説明できない。
地盤内の水の流れについて理解するダルシーの法則に関する物理的意味の説明問題,これを使った浸透解析が8割以上できる。ダルシーの法則に関する物理的意味の説明問題,これを使った浸透解析が6割以上できる。ダルシーの法則に関する物理的意味の説明問題,これを使った浸透解析ができない。
地盤内の応力について理解する地盤に発生する応力および有効応力の原理について正確に(8割以上)説明・誘導・計算ができる。地盤に発生する応力および有効応力の原理についてほぼ正確に(6割以上)説明・誘導・計算ができる。地盤に発生する応力および有効応力の原理について説明・誘導・計算ができない。
飽和土の圧密特性について理解する飽和土の厚み津現象を正確に(8割以上)説明でき,圧密沈下量や圧密沈下時間の計算が8割以上できる。飽和土の厚み津現象をほぼ正確に(6割以上)説明でき,圧密沈下量や圧密沈下時間の計算が6割以上できる。飽和土の厚み津現象を説明できず,圧密沈下量や圧密沈下時間の計算ができない。
土のせん断強さについて理解する土のせん断試験および排水条件について正確に(8割以上)説明でき,試験結果の整理が正確に(8割以上)できる。土のせん断試験および排水条件についてほぼ正確(6割以上)に説明でき,試験結果の整理がほぼ正確に(6割以上)できる。土のせん断試験および排水条件について説明できず,試験結果の整理ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
上部構造物(建築物、橋梁等)を設計施工するために、上部構造物に適した地盤を選定あるいは地盤改良し、適切な設計施工する土質(地盤)の知識を習得する。本講義では特に土の性質と変形と強さに関して習得する
授業の進め方・方法:
本科目では数学、物理、化学、応用力学などの知識を用いて、構造物の支持地盤、材料としての土の基本的な性質を学ぶ。ここで学んだ内容は4年に開講される地盤の問題を工学的に扱うための基礎的科目である
注意点:
講義と演習を行いながら学習を進めることを基本とする。基本的な数学、応用力学をよく理解して授業に臨むこと。用語や定義式の暗記、あるいは式の誘導を通して力学的背景を理解する

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 土の基本的性質の概説 土質力学の概要、土の定義、土の生成を理解できる
2週 土の物理量 土粒子、物理的性質、物理量相互関係が理解できる
3週 土の物理量 土粒子、物理的性質、物理量相互関係が理解できる
4週 土の工学的分類 コンシステンシー限界、コンシステンシー限界、土の工学的分類が理解できる
5週 土の締固め 土の締固め特性と工学的利用が理解できる
6週 土の締固め 土の締固め特性と工学的利用が理解できる
7週 地盤内応力の定義 有効応力の原理を理解し、鉛直応力と水平応力を求めることができる
8週 地盤内の水の流れの概説 地盤内の間隙水圧、毛管作用、凍上現象が理解できる
2ndQ
9週 飽和地盤の水の流れ 浸透流、室内・現場透水試験、地盤の透水係数、流量計算が理解できる
10週 飽和地盤の水の流れ 浸透流、室内・現場透水試験、地盤の透水係数、流量計算が理解できる
11週 流線網と浸潤線 流線網を使って流量計算ができる
12週 浸透流と浸透水圧 全応力、有効応力、間隙水圧、過剰間隙水圧の相互関係を理解し、現象を理解できる
13週 上載荷重による応力 地盤内に発生する応力の計算ができる
14週 上載荷重による応力 集中荷重、線荷重による地盤内の応力が理解できる
15週 前期末試験 前期の学習内容について達成度を確認する
16週 答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する
(非評価項目)
後期
3rdQ
1週 圧縮と圧密 圧密試験に関する諸量、圧密降伏応力、正規圧密と過圧密を理解できる
2週 圧縮と圧密 圧密試験に関する諸量、圧密降伏応力、正規圧密と過圧密を理解できる
3週 圧密の時間的経過とその理論
テルツァギの一次元圧密理論、有効応力と過剰間隙水圧が理解できる
4週 圧密沈下量、沈下時間の計算
沈下量と沈下時間の計算ができる
5週 圧密沈下量、沈下時間の計算
沈下量と沈下時間の計算ができる
6週 圧密試験と整理法 圧密試験による圧縮係数など圧縮定数を求めることができる
7週 圧密試験と整理法 圧密試験による圧縮係数など圧縮定数を求めることができる
8週 主応力とモールの応力円 モールの応力円を土質力学の問題へ活用できる
4thQ
9週 主応力とモールの応力円 モールの応力円を土質力学の問題へ活用できる
10週 土の破壊と強さ せん断応力とせん断破壊が理解できる
11週 土のせん断試験 土のせん断強度を得るための試験方法を理解できる
12週 ダイレイタンシー せん断変形に伴う体積変化について理解できる
13週 粘性土のせん断特性 各排水条件の異なる三軸圧縮試験による粘性土のせん断特性が理解できる
14週 粘性土のせん断特性 各排水条件の異なる三軸圧縮試験による粘性土のせん断特性が理解できる
15週 学年末試験 後期の学習内容について達成度を確認する
16週 答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する
(非評価項目)

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力050000050
専門的能力040000040
分野横断的能力010000010