環境工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 環境工学Ⅰ
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 環境工学 実教出版、水環境工学 朝倉書店
担当教員 山田 真義

到達目標

環境工学は理論と技術だけでなく、それを利用する住民の満足する範囲で、よりよい環境、より高度な生活条件を保障することを基礎において、本科目の基礎理論と適切な技術に関する知識を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
水環境と水文について理解し説明することができる。水の循環、水文と人間活動との関係、降雨流出と水質との関係を理解し、水環境保全の重要性を理解し説明できる。水環境の保全の重要性、水の循環、水文と人間活動との関係、降雨流出と水質の関係を個別に理解し説明できる。水環境の保全の重要性、水の循環、水文と人間活動、降雨流出と水質などの関係が理解できない。
各水域における水環境について理解し説明できる。河川、湖沼、地下、海域の水環境の連続性を理解し、説明できる。河川、湖沼、地下、海域の水環境を個別に理解し説明できる。河川、湖沼、地下、海域の水環境について理解できない。
水質の基礎科学について理解し説明できる。水質の化学・生物・地学について理解し、酸塩基反応、反応速度を理解し、計算できる。水質の化学・生物・地学について個別に理解し説明できる。水質の化学・生物・地学について理解できない。
水質指標について理解し説明できる。水質指標について理解し、水質汚濁物の発生源や水質汚濁の現状、改善策を理解することができる。水質指標について理解し説明できる。水質指標について理解できない。
上水道について理解し説明できる。上水道の上水道の役割や種類、水道計画、水道施設など理解し、水道施設に関連する計算ができる。上水道の役割や種類、水道計画、水道施設など理解し、計画水量などの計算ができる。上水道の役割や種類、水道計画、水道施設など理解できない。
下水道について理解し説明できる。下水道の役割と現状、基本計画、施設計画、下水道の構成などを理解し、下水道施設に関連する計算ができる。下水道の役割と現状、基本計画、施設計画、下水道の構成などを理解し、好気性処理に関する簡単な計算ができる。下水道の役割と現状、基本計画、施設計画、下水道の構成などを理解できず、好気性処理に関する簡単な計算もできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は企業で排水処理の設計などを担当していた教員が、その経験を生かし、水環境や上下水道、排水処理などについて講義形式で授業を行うものである。
1,2年次に学習する化学、数学などを踏まえ、本科目では地球環境問題、公害問題、環境政策、大気・水・土壌環境などの汚染対策や上下水道を中心に学習する。また、5年次に学習する環境工学Ⅱの基礎科目でもある。
授業の進め方・方法:
基礎となる水質学、微生物学、生物、化学工学、物理学、地学、水理学などの基礎事項を修得している必要がある。授業項目毎に演習問題を行う。
注意点:
本科目は学修単位〔講義Ⅰ〕科目であるため,指示内容について60分程度の自学自習(予習・復習)が必要である。
(授業(90分)+自学自習(60分))×30回

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 環境工学のガイダンス これから学ぶ環境工学の全体像を理解し、説明できる。
2週 地球と人類の歴史 地球の成り立ち、地球における物質循環を理解し、説明できる。
3週 地球と人類の歴史 人類とエネルギーの関係を理解し、説明できる。
4週 地球環境問題と国際的な取組 人類の存続と地球環境問題、地球温暖化について理解し、説明できる。
5週 地球環境問題と国際的な取組 オゾン層の破壊、酸性雨、森林破壊と砂漠化、海洋汚染、開発途上国の環境問題について理解し、説明できる。
6週 エネルギー問題と持続可能な社会 資源の枯渇と持続可能な開発、技術者に必要な倫理観について理解し、説明できる。
7週 エネルギー問題と持続可能な社会 持続可能な社会に向けた国際的な取組、持続可能性の評価について理解し、説明できる。
8週 公害問題と環境政策 産業発展による公害問題、環境汚染による公害病について理解し、説明できる。
2ndQ
9週 公害問題と環境政策 環境保全のための法制度について理解し、説明できる。
10週 水質汚濁と富栄養化 水質汚濁と自浄作用について理解し、説明できる。
11週 水質汚濁と富栄養化 閉鎖性水域の富栄養化現象、水質保全のための環境基準、水質汚濁に関する基礎的計算について理解し、説明できる。
12週 上水道の役割としくみ 水道の役割と種類、水道の基本計画について理解し説明できる。
13週 上水道の役割としくみ 水道の水源と施設について理解し、説明できる。
14週 上水道の役割としくみ 浄水施設のしくみについて理解し、説明できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
16週
後期
3rdQ
1週 下水道の役割としくみ 下水道の歴史と役割、下水道の基本計画について理解し、説明できる。
2週 下水道の役割としくみ 下水処理のしくみ、新しい下水道の役割について理解し、説明できる。
3週 廃棄物の処理とリサイクル 廃棄物の発生源と現状、廃棄物の処理方法について理解し、説明できる。
4週 廃棄物の処理とリサイクル 廃棄物処理問題や環境負荷低減への対応、循環型社会に向けた取り組みについて理解し、説明できる。
5週 土壌環境の汚染と対策 土壌環境について理解し、説明できる。
6週 土壌環境の汚染と対策 土壌汚染の調査、土壌汚染の対策技術について理解し、説明できる。
7週 大気環境の汚染と対策 大気汚染と法制度、主な大気汚染物質とその発生源について理解し、説明できる。
8週 大気環境の汚染と対策 大気汚染と気象、大気汚染物質の濃度予測について理解し、説明できる。
4thQ
9週 音・振動の評価と対策 音の基礎、騒音問題の現況と対策、騒音の評価について理解し、説明できる。
10週 音・振動の評価と対策 騒音への対策、振動問題の現況と対策、振動の評価について理解し、説明できる。
11週 生態系と生物多様性の保全 生物多様性の危機について理解し、説明できる。
12週 生態系と生物多様性の保全 生態系と生物多様性の保全施策、生態系と生物多様性の保全手法について理解し、説明できる。
13週 環境アセスメントとミティゲーション 日本の環境アセスメント制度、環境アセスの対象事業と実施者について理解し、説明できる。
14週 環境アセスメントとミティゲーション 環境アセスの手続きの流れ、環境アセスの事例について理解し、説明できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
16週

評価割合

試験レポート・ノート授業態度合計
総合評価割合80200100
基礎的能力0000
専門的能力8020(-10)100
分野横断的能力0000