構造物設計

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構造物設計
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市環境デザイン工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]建築構造概論 桑村仁、ほか著 (実教出版)[参考書・補助教材]道路土工擁壁工指針 丸善 公益社団法人 日本道路協会
担当教員 高安 重一,池田 匠児

到達目標

前期講義は,建設構造物の設計に必要な木構造,鉄筋コンクリート構造,鋼構造に関する基礎的内容を理解する。後期講義は,擁壁設計の基本的な手法を理解するとともに,これまでに学習した許容応力度設計法を使用して実際に設計を行う。実務的なExcelの利用方法を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.木構造建築物の概要について説明できる。木構造建築物の概要について,適切に(8割以上)説明できる。木構造建築物の概要について,概ね(6割以上)説明できる。木構造建築物の概要について説明できない。
鉄筋コンクリート造建築物の概要について説明できる。鉄筋コンクリート造建築物の概要について適切に(8割以上)説明できる。鉄筋コンクリート造建築物の概要について概ね(6割以上)説明できる。鉄筋コンクリート造建築物の概要について説明できない。
3.鋼構造建築物の概要について説明できる。鋼構造建築物の概要について適切に(8割以上)説明できる。鋼構造建築物の概要について概ね(6割以上)説明できる。鋼構造建築物の概要について説明できない。
4.擁壁の概要について説明できる。擁壁の概要について適切に(8割以上)説明できる。擁壁の概要について概ね(6割以上)説明できる。擁壁の概要について説明できない。
5.Excelを使って,逆T型擁壁の構造計算ができる。Excelを使って逆T型擁壁の構造計算が正確にできる。Excelを使って逆T型擁壁の構造計算ができる。Excelを使って逆T型擁壁の構造計算ができない。
6.逆T型擁壁の構造計算の結果を使って,構造図を作成できる。逆T型擁壁の構造計算の結果を使って,構造図を作成できる。逆T型擁壁の構造計算の結果を使って,構造図を概ね作成できる。逆T型擁壁の構造計算の結果を使って,構造図を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-b 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-d 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で建築設計に従事していた教員が、その経験を活かし、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造などについて講義形式で授業を行う。
これまでに学んだ建設構造および情報処理に関する知識をもとに,構造物の設計,施工に必要とされる基本的かつ実務的な内容を修得する。
授業の進め方・方法:
前期は座学が中心,後期は演習が中心となる。前期は予習・復習ノートを作成し提出を義務づける。後期は,力学との関連を十分把握しながら,Excelを使った擁壁の設計手法を理解する。中間テストは前後期とも実施する。
注意点:
前期は,履修する内容が広範囲なため,十分な復習が必要である。後期はExcelを利用し設計書の作成を行うため,情報処理で履修したExcelの操作方法やVBAについて復習しておく必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、建築構造概論・橋梁事例 建築構造の木造。鉄骨造、鉄筋コンクリート造の概要について説明できる。
2週 建築構造のなりたち 各種構造の分類が説明できる。建築物に働く力と部材に生じる力の説明ができる。
3週 木構造の性質 木材の性質や、部材の名称や接合方法について説明できる。
4週 木構造の基礎と軸組 基礎と軸組を構成する部材の配置,名称や働きについて説明できる。
5週 木構造の小屋組と床組 小屋組を構成する部材の配置,名称や働き,屋根形状について説明できる。床組を構成する部材の配置,名称や働きを説明できる。
6週 鋼構造の材料 鋼等の金属材料の特性,建築物に用いられる鋼材の規格について
説明できる。
7週 鋼構造の接合方法 接合の種類,方法,応力伝達の方法,接合要素の規格について説明できる。
8週 中間試験 木構造の範囲での中間試験
2ndQ
9週 鋼構造の基礎、骨組 鋼構造の基礎の種類、ラーメン構造とブレース構造の構成部材とその名称,それらの働きについて説明できる。
10週 鋼構造の各種仕上げ、鋼構造のバリエーション 鋼構造の床組や耐火被覆、仕上げ方法ついて説明できる。軽量鋼や鋼管構造などについても説明ができる。
11週 鉄筋コンクリート構造の特徴、材料について 鉄筋コンクリートの構造の特徴と、鉄筋やコンクリートの特徴について説明ができる。
12週 鉄筋コンクリート構造の基礎 地盤の構成や強さと関連させて,基礎形式について説明でき,杭の形式や種類,注意点について説明できる。
13週 鉄筋コンクリート構造の躯体 柱や梁,スラブなど躯体の構成部材について配筋を含め説明できる。
14週 鉄筋コンクリート壁式構造、鉄骨鉄筋コンクリート構造 鉄筋コンクリート造のバリエーションの概略について理解して説明ができる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する。
16週
後期
3rdQ
1週 土擁壁工 擁壁の概説,種類(逆T擁壁)の概説について理解し,説明できる。
2週 土擁壁工 擁壁の概説,種類(逆T擁壁)の概説について理解し,説明できる。
3週 背面土圧 背面土圧の概略について理解し,説明できる。仮想背面,試行くさび法による土圧とクーロン土圧による計算方法について理解し,説明できる。
4週 背面土圧 背面土圧の概略について理解し,説明できる。仮想背面,試行くさび法による土圧とクーロン土圧による計算方法について理解し,説明できる。
5週 安定計算 滑動,転倒,支持力に関する安定計算について理解し,説明できる。
6週 安定計算 滑動,転倒,支持力に関する安定計算について理解し,説明できる。
7週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
8週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
4thQ
9週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
10週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
11週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
12週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
13週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
14週 エクセルによる設計計算書の作成 Excelの基本的換作ができる。実際にExcelで自動計算できる計算書を作る。さらに与えられた条件に対して最適な断面形状を計算できる。
15週 鉄筋コンクリー卜断面の作図 断面計算の位置と主鉄筋と継ぎ手,かぶりなど基本的用語について理解し,作図のうえ説明できる。
16週

評価割合

定期試験演習課題授業態度合計
総合評価割合75250100
基礎的能力0000
専門的能力75250100
分野横断的能力0000