固体の力学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 固体の力学
科目番号 0005 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電子システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械工学入門講座 1 材料力学 村上 敬宜 著 森北出版
担当教員 小田原 悟

到達目標

1.材料力学の基本である静力学と動力学の違い 及び 応力とひずみ,フックの法則を説明できる.
2.ねじりモーメントが作用する棒の先端のねじれ角,表面に生じるせん断応力を極断面二次モーメントの考え方に基づいて計算できる.
3.はりに生じる曲げモーメントやせん断力を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料力学の基本である静力学と動力学の違い 及び 応力とひずみ,フックの法則を用いて例題を解くことができる.材料力学の基本である静力学と動力学の違い 及び 応力とひずみ,フックの法則を説明できる.材料力学の基本である静力学と動力学の違い 及び 応力とひずみ,フックの法則を説明できない.
評価項目2ねじりモーメントが作用する棒の先端のねじれ角,表面に生じるせん断応力を極断面二次モーメントの考え方に基づいて計算できる.ねじりモーメントが作用する棒の先端のねじれ角,表面に生じるせん断応力を極断面二次モーメントの考えを説明できる.ねじりモーメントが作用する棒の先端のねじれ角,表面に生じるせん断応力を極断面二次モーメントの考えを説明できない.
評価項目3はりに生じる曲げモーメントやせん断力を計算できる.また,任意の断面の形状を考慮してはりに生じる応力やたわみを計算できる.はりに生じる曲げモーメントやせん断力を計算できる.また,基本的な断面形状の場合のはりに生じる応力やたわみを説明できる.はりに生じる曲げモーメントやせん断力を計算できる.また,基本的な断面形状の場合のはりに生じる応力やたわみを説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
固体材料に作用する応力・ひずみと固体の持つ固有の強さとの関係を学び,機械を安全に設計するための基本を説明できる.
授業の進め方・方法:
本科低学年時の数学,物理の基礎および専門科目の工業力学,材料力学,機械設計法,機械工学実験の材料試験などの知識を必要とする.本科目を修得した場合,機械設計の基礎となる.
注意点:
講義の内容の深い理解のために,予習や演習問題等の課題を含む復習として,毎週,210分以上の自学自習が必要とする.理解状況を把握するために毎回小テストと宿題を課す.ゼミ形式とするが必ず全員毎回内容の説明ができるように準備する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 機械設計法の基礎 設計ミスによる部品の破損及び疲労による大事故の例を挙げることができる. 強度設計や機器のメンテナンス重要性を説明できる.
2週 2. 応力とひずみ
応力変換と最大主応力
材料力学の基本である静力学と動力学の違い 及び 応力とひずみ,フックの法則を説明できる.
3週 2. 応力とひずみ
応力変換と最大主応力
応力変換により部材に生じる最大主応力を推定できる. また,ひずみ変換の式からひずみゲージによる計測値から主応力を推定できる.
4週 3. サンブナンの原理 及び
応力集中
サンブナンの原理を説明できる.
5週 3. サンブナンの原理 及び
応力集中
切欠きの応力集中の考え方を説明できる.
6週 4. ねじりによる応力と変形 ねじりモーメントが作用する棒の先端のねじれ角,表面に生じるせん断応力を極断面二次モーメントの考え方に基づいて計算できる. ねじりの不静定問題が説明できる.
7週 5. はりの曲げとひずみエネルギー はりに生じる曲げモーメントやせん断力を計算できる.断面二次モーメント,断面係数に基づいて曲げによる応力やたわみ,たわみ角などの変形を推定できる.
8週 5. はりの曲げとひずみエネルギー 弾性体の内部に蓄えられるひずみエネルギーに着目して,カスティリアーノの定理に基づいて様々な形状の部材の変形量を求めることができる.
2ndQ
9週 5. はりの曲げとひずみエネルギー 弾性体の内部に蓄えられるひずみエネルギーに着目して,カスティリアーノの定理に基づいて様々な形状の部材の変形量を求めることができる.
10週 6. 静的破壊と疲労破壊 材料の静的破壊として延性破壊や脆性破壊の違いを説明できる.
11週 6. 静的破壊と疲労破壊 衝撃破壊の内容が理解できる.
12週 6. 静的破壊と疲労破壊 疲労破壊の基本を理解し,疲労強度の推定ができる.
13週 6. 静的破壊と疲労破壊 寿命予測の方法を説明できる.
14週 6. 静的破壊と疲労破壊 基準強さと安全率に考え方を説明できる.
15週 6. 静的破壊と疲労破壊 許容応力に基づいて部材の寸法が決定できる.
16週 ―前期期末試験―
試験答案の返却・解説
授業項目1. ~ 6. について達成度を評価する.
試験において間違った部分を自分の課題として把握する.

評価割合

試験小テスト・レポート授業態度合計
総合評価割合70300100
%7030(-20)100