伝熱工学特論

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 伝熱工学特論
科目番号 0042 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・電子システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎伝熱工学」, 北村健三・大竹一友 共著, 共立出版株式会社/「図解伝熱工学の学び方」, 西川兼康監修, 北山直方著, オーム社
担当教員 三角 利之

到達目標

1.熱移動の基本形態を理解し、その伝熱機構を説明できる。
2.熱伝導のフーリエの法則および熱伝導方程式を説明でき、熱伝導に関する基本的な計算ができる。
3.対流熱伝達に関する基本的な方程式を説明でき、対流熱伝達に関する基本的な伝熱計算ができる。
4.放射熱伝達に関する法則や伝熱機構を理解し、基本的な放射伝熱の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱移動の基本形態を理解し、実際の伝熱現象について、説明できる。熱移動の基本形態を理解し、その伝熱機構を説明できる。左記ができない。
評価項目2熱伝導のフーリエの法則および熱伝導方程式を説明でき、熱伝導に関する応用問題を解くことができる。熱伝導のフーリエの法則および熱伝導方程式を説明でき、熱伝導に関する基本的な計算ができる。左記ができない。
評価項目3対流熱伝達に関する基本的な方程式を説明でき、対流熱伝達に関する応用問題を解くことができる。対流熱伝達に関する基本的な方程式を説明でき、対流熱伝達に関する基本的な伝熱計算ができる。左記ができない。
評価項目4放射熱伝達に関する法則や伝熱機構を理解し、放射伝熱に関する応用問題を解くことができる。放射熱伝達に関する法則や伝熱機構を理解し、基本的な放射伝熱の計算ができる。左記ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 熱は,伝導,対流および放射の3つの形態により移動する.これらの熱移動のメカニズム,熱移動現象を支配している方程式やパラメータ,およびその具体的な解法などについて理解し,熱交換器などの熱エネルギー利用機器に関する設計および研究開発に応用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
 本科5年次の伝熱工学の基礎知識をもとに,さらに詳しく,熱移動のメカニズムやパラメータの導出および支配方程式の解法等について学習する.微分・積分および偏微分方程式の知識や流体力学の知識が必要である.本科目はゼミ形式で行うことから、課題を指示された部分については、各自、資料を準備し、しっかりと説明できるようにしておくこと。
注意点:
教科書等を参考に、予習や演習問題等の課題を含む自学自習として,毎回240分以上の自学自習が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 伝熱工学の基礎的事項 熱伝導,対流伝熱,放射伝熱の概要について説明できる.
2週 熱伝導 熱伝導方程式を導出できる.
3週 熱伝導 平板の定常一次元熱伝導,多層平板の定常熱伝導および円筒の定常一次元熱伝導の計算式を理解し,応用できる.
4週 熱伝導 非定常熱伝導の解法について,説明できる.
5週 対流伝熱 対流の熱移動のメカニズムを理解し, 連続の式,運動量の式,エネルギー式を導出できる.
6週 対流伝熱 レイノルズの相似則と対流伝熱に関する無次元数について,説明できる.
7週 対流伝熱 境界層方程式の導出ができ,その解法について説明できる.また、コルバーンの相似則と熱伝達率の整理式について説明できる.
8週 対流伝熱 乱流の支配方程式,乱流境界層の構造および乱流境界層流の熱伝達率の整理式について,説明できる.
2ndQ
9週 沸騰伝熱 沸騰現象と沸騰曲線について,説明できる.また
沸騰の熱伝達計算法について、説明できる.
10週 凝縮伝熱 凝縮現象とその分類について,説明できる.
垂直平板,水平円管に沿う膜状凝縮について理解し,その伝熱計算ができる.
11週 放射伝熱 放射伝熱の概念について,説明できる. 
12週 放射伝熱 放射の基本法則(プランクの法則,ステファン・ボルツマンの法則,キルヒホッフの法則,ランバートの法則)を説明できる.
13週 放射伝熱 2面間の放射伝熱の基本的な計算について,説明できる.
14週 放射伝熱 2面間の放射伝熱の基本的な計算について,説明できる.
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違えた部分を自分の課題として把握する.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合75000250100
基礎的能力0000000
専門的能力75000250100
分野横断的能力0000000