音響システム工学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 音響システム工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 音響・音声工学入門 幸田 斯文堂
担当教員 幸田 晃

到達目標

構造物(部屋)を1つの音響システムと考え、このシステムの伝達関数を身近な測定機器で測定し、音響信号の分析の基礎を説明できるようにする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.FFT(2の16乗)FFT(2の16乗)を応用的に使いこなせることができる.FFT(2の16乗)を基本的に使いこなせることができる.FFT(2の16乗)を基本的に使いこなせることができない.
2.残響測定法各種残響測定法をプログラミングできる.各種残響測定法を理解できる.各種残響測定法を理解できない.
3.残響時間の測定残響時間を指導なしで実測し、理論値との検討までできる。残響時間を実測できる。残響時間を実測できない
4.伝達関数パソコン上で、各種入力に対応して、入力と出力から伝達関数を推定し、問題点をクローズアップさせることができるパソコン上で、特定入力に対応して、入力と出力から伝達関数を推定することができる.パソコン上で、特定入力に対応して、入力と出力から伝達関数を推定することができない
5.部屋の伝達関数の測定雑音状況下において、実際の部屋の音と入力音から、部屋の伝達関数を測定し、検討することができる実際の部屋の音と入力音から、部屋の伝達関数を測定することができる.実際の部屋の音と入力音から、部屋の伝達関数を測定することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 構造物(部屋)を1つの音響システムと考え、このシステムの伝達関数を身近な測定機器で測定し、音響信号の分析の基礎を説明できるようにする.
授業の進め方・方法:
10秒程度の音響信号に対し一度にFFT(IFFT)処理でき、その結果を複素数上で計算できることを前提とする.本科目を修得した場合、音響信号に対し基本的な信号処理技術の基礎となる
注意点:
 FFTのプログラミングの基礎学力を前提に、毎回の講義で出題される内容をよく理解し、次回内容との関連性について把握しておくこと.このためには講義終了後のレポート、演習問題の復習、宿題等2時間程度取組み、次回のところを2時間程度予習しておくこと.また疑問点があれば,その都度質問すること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 学生自ら用意したFFT・IFFTが正しく使用可能かどうかコンピュータ上で実験を行い、レポートにまとめ、2の16乗まで正しく計算ができる.その1 2の16乗のFFTを各種矩形波、各種インパルスに実行し、理論値と合うこと。
2週 学生自ら用意したFFT・IFFTが正しく使用可能かどうかコンピュータ上で実験を行い、レポートにまとめ、2の16乗まで正しく計算ができる.その2 2の16乗のIFFTを実行し、矩形波、インパルスを再現できること.
3週 学生自ら用意したFFT・IFFTが正しく使用可能かどうかコンピュータ上で実験を行い、レポートにまとめ、2の16乗まで正しく計算ができる.その3 窓関数処理後の2の16乗のIFFTを各種矩形波、各種インパルスに実行し、理論値と合うこと。
4週 学生自ら用意したFFT・IFFTが正しく使用可能かどうかコンピュータ上で実験を行い、レポートにまとめ、2の16乗まで正しく計算ができる.その4 2の16乗のIFFTを実行し、窓関数処理後の矩形波、インパルスを再現できること.
5週 アイリングの公式、空間容積、吸音率、残響時間のパラメータを用いての残響時間 アイリングの公式、空間容積、吸音率、残響時間のパラメータを用いての残響時間を計算できる.
6週 残響時間の測定 その1 測定計画の策定とレポート形式での提出ができる。(場所及び使用機器、予測値等)
7週 残響時間の測定 その2 実測し、レポ―ト提出ができる。
8週 残響時間の測定 その3 実測結果より、予測値と離れすぎなところを検討し、再実測でき、レポート提出できる.
4thQ
9週 残響時間の測定 その4 その4の実測データの補備修正がができる.
10週 シミュレーションにより、インパルス、部屋の伝達関数、出力の各周波数領域での複素数計算 その1 複素数のコンボリューション計算ができる.
11週 パルス、部屋の伝達関数、出力の各周波数領域での複素数計算 その2 複素数のデコンボリューション計算ができる.
12週 部屋の伝達関数の測定
その1
実測データから部屋の伝達関数導出できる.
13週 部屋の伝達関数の測定
その2
伝達関数から部屋の残響時間を導出できる.
14週 部屋の伝達関数の測定
その3
その1,2の補備修正ご、レポート提出できる。
15週 ―定期試験―
16週 各試験において間違った部分を自分の課題として把握する.

評価割合

定期試験小テスト・レポート合計
総合評価割合4060100
4060100
000