到達目標
1.データの統計的処理の方法
2. データを可視可と予測
3. データのセンシングと処理
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 記述統計とその発展形である推測統計を理解し計算機で解析できる。 | データを用いて統計処理やt、F検定を用いその評価ができる。 | データを用いて統計処理やt、F検定を用いその評価ができない。 |
評価項目2 | データを可視可する原理を理解し計算機で描画できる。 | データを最小2乗法や補間法を用い可視化できその結果データの予測が可能になる。 | データを最小2乗法や補間法を用い可視化できずその結果データの予測ができない。 |
評価項目3 | 1ケでもよいからセンサを用いた応用回路を構築できる。 | 色々なセンサの信号検出原理が理解できその応用としてのアナログ処理の回路等の説明ができる。 | 色々なセンサの信号検出原理が理解できずその応用としてのアナログ処理の回路等の説明ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は、3つの部分からなり、それぞれについての修得目標を以下のように設定する。
1.計測の基本とデータ処理:誤差(ばらつき)の統計的な意味を理解し、差の有意性の判定(t検定)ができる。最小二乗法、補間法等の原理を理解し、実際の計測へ応用できる。
2.センサと信号計測:計測系を等価回路として解析し、インピーダンスや雑音についての問題点を理解できること。
3.計測技術各論:半導体pHセンサやDNAセンサ等の最新のセンシング素子や、原子間力顕微鏡などの極微小計測システムの原理を理解する。
授業の進め方・方法:
データの統計的性質をもとに誤差の考え方やそのデータの推定を行う検定や分散分析の方法を学びデータを最小2乗法や色々な補間法で可視可する方法を、計算機を用いて学習する。そして信号データを検出する方法と検出した信号の処理方法も学ぶ。信号センサは多岐にわたるため色々な文献を参照されたい。
注意点:
データや誤差についての統計的理解のためには、実際に計算を行うことが必要である。データ処理の学習では実際にパソコンで表計算ソフト等を用いる演習課題を行う。このデータ処理に関する課題のほかに、授業内容に関する課題を提示するので、これらについては必ず自学自習によりリポートを作成して提出すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1.計測の基本とデータ処理 1.1 計測の基本量と単位系 |
□ 物理量と工業量の関係、SI単位系の基本量と基準、組立て単位と基本単位の関係を理解し、単位間の換算ができる。
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2週 |
1.2 計測器の精度と誤差 |
□ 誤差の種類、感度、分解能、確度、公差、許容差などの意味を理解し、誤差を予測できる。
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3週 |
1.3 誤差と統計処理 |
□ 偶然誤差が正規分布に従う事を理解する。母集団と標本集団の関係を理解し、標本平均、不偏分散、標本標準偏差を計算できる。測定回数と誤差、ばらつきの関係を説明できる。
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4週 |
1.4 検定と分散分析 |
□ 検定の意味、帰無仮説、棄却域等を理解し、標本の検定、t検定を実行できる。分散分析の概要を理解し,回帰直線・相関係数を計算できる。
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5週 |
1.4 検定と分散分析 |
□ 検定の意味、帰無仮説、棄却域等を理解し、標本の検定、t検定を実行できる。分散分析の概要を理解し,回帰直線・相関係数を計算できる。
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6週 |
1.5 最小二乗法と補間法 |
□ 最小二乗法の原理と解析的に適用できる理論式の範囲を解釈できる。ラグランジュの補間法、スプライン補間法の原理を説明できる。最小二乗法によるデータ処理を計算ソフトで利用できる。
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7週 |
1.5 最小二乗法と補間法 |
□ 最小二乗法の原理と解析的に適用できる理論式の範囲を解釈できる。ラグランジュの補間法、スプライン補間法の原理を説明できる。最小二乗法によるデータ処理を計算ソフトで利用できる。
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8週 |
2.センサと信号計測 2.1 各種センサの原理と特性 |
□ 長さ、速度、圧力等の代表的センサ、トランスデューサの原理を説明できる。熱電対、サーミスタ等の温度センサの原理とそれぞれの特徴を説明できる。半導体光センサの種類と特徴、応用分野を説明できる。
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4thQ |
9週 |
2.2 計測系の等価回路 |
□ センサ(信号源)と測定器(増幅器)の等価回路とインピーダンスによる誤差、変動信号を扱う場合の周波数特性について説明できる。
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10週 |
2.3 アナログ信号処理と計測用増幅器 |
□ 電気信号増幅の原理と等価回路、電圧フォロワ回路、sa差動増幅器の原理と必要性、CMRRについて説明できる。
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11週 |
2.4 雑音 |
□ 誘導雑音、熱雑音の意味と特徴について説明できる。配線による雑音と、基本的な雑音対策について説明できる。
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12週 |
2.5 デジタル計測の概要 |
□ 量子化と標本化、標本化定理、エイリアシング、フィルタの必要性を説明できる。
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13週 |
3.計測技術各論 3.1 半導体pHセンサ、味センサ,酵素センサ、DNAセンサ等 |
□ AD/DA変換器の種類と特徴について説明できる。 □ ISFETの原理とその応用、ならびに味センサの原理と概要について説明できる。
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14週 |
3.2 原子間力顕微鏡(AFM) |
□ 原子レベルの形状測定を可能としている原理と技術について説明できる。
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15週 |
試験答案の返却・解説 |
試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |