生産加工学

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生産加工学
科目番号 0045 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 主:基礎塑性加工学 第3版,川並高雄他3名編著,森北出版
副:基礎からわかる塑性加工(改定版),長田修次,柳本潤,コロナ社
  例題で学ぶはじめての塑性力学,社団法人日本塑性加工学会,森北出版
担当教員 東 雄一

到達目標

・各種塑性加工法の概説を理解し,説明できる.
・各種塑性加工法における力学的要素について理解し,問題を解くことができる.
・塑性力学の基礎(公称応力,真応力,偏差応力,降伏条件,公称ひずみ,真ひずみ,体積一定則,相当応力,相当ひずみ,全ひずみ理論,ひずみ増分理論)について理解し,問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種塑性加工法の概説を理解し,説明できる.各種塑性加工法の概説を理解できる.各種塑性加工法の概説を理解できない.
評価項目2各種塑性加工法における力学的要素について理解し,問題を解くことができる.各種塑性加工法における力学的要素について理解できる.各種塑性加工法における力学的要素について解析できない.
評価項目3公称応力,真応力,偏差応力について理解し,問題を解くことができる.公称応力,真応力,偏差応力について,理解できる.公称応力,真応力,偏差応力について,理解できない.
評価項目4トレスカの降伏条件,ミーゼスの降伏条件について理解し,問題を解くことができる.トレスカの降伏条件,ミーゼスの降伏条件について,理解できる.トレスカの降伏条件,ミーゼスの降伏条件について,理解できない.
評価項目5公称ひずみ,真ひずみ,体積一定則について理解し,問題を解くことができる.公称ひずみ,真ひずみ,体積一定則について理解できる.公称ひずみ,真ひずみ,体積一定則について理解できない.
評価項目6相当応力,相当ひずみについて理解し,問題を解くことができる.相当応力,相当ひずみについて理解できる.相当応力,相当ひずみについて理解できない.
評価項目7応力とひずみの関係(フックの法則,全ひずみ理論,ひずみ増分理論)について理解し,問題を解くことができる.応力とひずみの関係(フックの法則,全ひずみ理論,ひずみ増分理論)について理解できる.応力とひずみの関係(フックの法則,全ひずみ理論,ひずみ増分理論)について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は、企業でCAEを用いた構造物(パネル部品やフレーム等の塑性加工品やそれらをアッセンブリするための溶接部など)の強度評価を担当していた教員が、その経験を活かし、塑性加工の学術的内容について講義形式で授業を行うものである。
生産加工学は,ものづくりの工程において必要な生産技術や加工技術を支える学問であり,材料の付加価値を高めるために基盤となる重要な学問である.本科目では,材料加工として大きく分類される,成形加工,付加加工,除去加工の内,成形加工を重点的に扱う.各要素技術について,それぞれの基本的な概説について学び,それぞれの力学的な要素についても理解を深める.
授業の進め方・方法:
板書を中心とした講義形式とし,講義内容にかかわるレポートや演習問題を自学自習の課題として与える.
復習し易いように,後から読み返す際に分かり易いノートを各自作成すること.
理解度を確認するために単元テストを行うことがある.
注意点:
〔授業(90分)+自学自習(210分)〕×15回

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生産加工学の概略
塑性加工の概略
生産加工学の概説を理解し,説明できる.
塑性加工の概略を理解し,説明できる.
2週 金属材料の性質(1) 材料学的観点から,塑性変形の機構を理解し,説明できる.
3週 金属材料の性質(2) 加工硬化の機構を理解し,説明できる.
熱処理による特性変化を理解し,説明できる.
4週 素材のつくり方(圧延加工) 圧延加工の概説を理解し,説明できる.
5週 素材のつくり方(圧延の基礎) 圧下量と圧下率を理解し,問題を解くことができる.
中立天と先進率を理解し,問題を解くことができる.
かみ込み角とロール接触角を理解し,問題を解くことができる.
ロール半径と圧下量の関係を理解し,問題を解くことができる.
ロール接触長さ,圧延荷重と圧延トルクを理解し,問題を解くことができる.
6週 加工法のいろいろ(せん断加工,曲げ加工) せん断加工の概説を理解し,説明できる.
せん断に要する力を理解し,問題を解くことができる.
曲げ加工の概説を理解し,説明できる.
スプリングバックを理解し,問題を解くことができる.
7週 加工法のいろいろ(曲げ加工,深絞り加工) 曲げ部の応力とひずみ,曲げ加工限界を理解し,問題を解くことができる.
曲げに要する力を理解し,問題を解くことができる.
深絞り加工の変形と応力状態を理解し,説明できる.
深絞り加工の成形性と加工の限界を理解し,説明できる.
8週 加工法のいろいろ(深絞り加工,引抜き加工) 深絞り加工の成形性に影響する材料特性(異方性,面内異方性)を理解し,説明できる.
深絞り加工の成形性に影響する加工条件を理解し,説明できる.
引抜き加工の概説を理解し,説明できる.
引抜き加工の断面減少率,引抜き力,引抜き限界を理解し,問題を解くことができる.
4thQ
9週 加工法のいろいろ(押出加工,鍛造) 押出し加工の概説を理解し,説明できる.
押出し比と押出し力を理解し,問題を解くことができる.
鍛造の概説を理解し,説明できる.
鍛錬効果を理解し,説明できる.
10週 加工法のいろいろ(鍛造)
塑性力学の基礎(弾性変形と塑性変形,応力の基本)
熱間鍛造と冷間鍛造を理解し,説明できる.
鍛造の変形を理解し,説明できる.
鍛造比と鍛造荷重を理解し,問題を解くことができる.
弾性変形と塑性変形を理解し,説明できる.
応力の基本を理解し,説明できる.
11週 塑性力学の基礎(単純引張りを例にした応力状態,一般的な応力状態の表し方,応力状態と応力成分) 垂直応力とせん断応力を理解し,問題を解くことができる.
応力成分を理解し,説明できる.
12週 塑性力学の基礎(主応力,静水圧応力と偏差応力,トレスカの降伏条件) 最大主応力,最小主応力,せん断応力の関係を理解し,説明できる.
最大・最小主応力,最大せん断応力の問題を解くことができる.
静水圧応力と偏差応力を理解し,問題を解くことができる.
トレスカの降伏条件を理解し,問題を解くことができる.
13週 塑性力学の基礎(ミーゼスの降伏条件,公称応力と真応力,公称ひずみと真ひずみ,公称ひずみと真ひずみの違い) ミーゼスの降伏条件を理解し,問題を解くことができる.
公称応力と真応力を理解し,説明できる.
公称ひずみと真ひずみを理解し,説明できる.
公称ひずみと真ひずみの違いについて問題を解くことができる.
14週 塑性力学の基礎(体積一定則,相当応力と相当ひずみ,フックの法則,全ひずみ理論,ひずみ増分理論) 体積一定則を理解し,説明できる.
相当応力と相当ひずみを理解し,問題を解くことができる.
フックの法則,全ひずみ理論,ひずみ増分理論を理解し,問題を解くことができる
15週 期末試験
16週

評価割合

期末試験レポート・演習課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000