到達目標
ものづくりの基礎となる加工技術である、測定・手仕上げ・切削・研削・溶接や基本的な電気回路の原理・方法と、加工・製作実習に使用する装置・工具の構造を実習を主体として学び、これらの実習を通じて加工・製作技術の基礎を習得し、技術者として望ましい基本的な態度や習慣を身につけることを目標とする。
【Ⅳ-A】工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)、【V-A-5】工作、【Ⅵ-A】機械系分野(実験・実習能力)、
【Ⅶ-A】コミュニケーションスキル、【Ⅷ-A】主体性
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限必要なレベルの目安(可) |
測定・手仕上げ、機械加工、溶接および電気回路の原理・方法および装置・工具の構造を理解し、その操作方法を習得する。(50%)各実習テーマの実習日誌により理解や習得の度合いを評価する。 | 各々の実習内容、各人の実習・調査結果や、考察・課題を参考図書の調査・引用により簡潔かつ適切にまとめ、期限内に提出できる。
実習日誌で各々の加工・製作の原理・方法、実習に使用する装置・工具の構造を詳細にかつ適切に説明できる。 | 各々の実習内容、各人の実習・調査結果や、考察・課題を参考図書の調査・引用により適切にまとめ、期限内に提出できる。
実習日誌で各々の加工・製作の原理・方法、実習に使用する装置・工具の構造を適切に説明できる。 | 各々の実習内容、各人の実習・調査結果、考察・課題を定められた書式の実習日誌にまとめ、期限内に提出できる。
実習日誌で各々の加工・製作の基本的な原理・方法、実習に使用する装置・工具の基本的な構造を簡単に説明できる。 |
測定・手仕上げ、機械加工、溶接および電気回路の基礎知識を習得する。(30%)各実習テーマに関する小テストにより評価する。 | 各々の加工・製作の原理・方法、実習に使用する装置・工具の構造に関する知識を理解し、詳細かつ適切に説明できる。 | 各々の加工・製作の原理・方法、実習に使用する装置・工具の構造に関する基礎知識を理解し、適切に説明できる。 | 各々の加工・製作の原理・方法、実習に使用する装置・工具の構造に関する基礎知識を概ね理解し、説明できる。 |
測定・手仕上げ、機械加工、溶接の基本的な加工技術および電気回路の基本的製作方法を身につける。 (20%)各実習テーマの製作品により評価する。 | それぞれの装置・工具を操作して実習ができ、要求水準を越える優れた製作品を作ることができる。 | それぞれの装置・工具を操作して実習ができ、要求水準を満たす製作品を作ることができる。 | それぞれの装置・工具を操作して実習ができ、要求水準を最低限満たす製作品を作ることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
実習の意義や安全に関する基礎的事項を理解し、各種加工の原理・方法と装置・工具の構造・操作方法を学習する。その後、実習作業を行い、加工技術・技能の基礎を修得する。
授業の進め方・方法:
実習は、数人ごとの5班に分かれて教員と技術職員の指導のもとに行う。実習は5テーマで、各テーマを5~6週かけて行う。原則として実習毎に実習内容等をまとめ、実習日誌として毎週提出する(実習日誌は各人の実習・調査結果と考察が示されていること)。
注意点:
・授業では、作業服・作業帽・安全靴を必ず着用するとともに安全作業に心がけること。
総合評価:
(1) 実習日誌:50%(実習日誌一つあたり10点満点)、(2) 小テスト:30%(100点満点)、(3) 製作品:20%(製作品一つあたり10点満点)
※年間の成績評価は、全ての実習テーマでの成績を平均化するとともに、本科目が実習科目であることから出席状況を加味して行う。すなわち『(1)+(2)+(3)』の合計とし、60%以上の評価点で単位を認定する。
備考:
【評価補足】
・ 実習日誌は締め切り厳守とし、担当者が指定した提出期限を過ぎた場合には、評価結果に0.6を乗じる。
・ 欠席の場合の実習日誌に関しては、担当者の指示に従うこと。
(各科目個別記述)
・ この科目の主たる関連科目は機械システム工学科科目関連図一覧表を参照のこと。
(モデルコアカリキュラム)
・ 対応するモデルコアカリキュラム(MCC)の学習到達目標、学習内容およびその到達目標を【】内の記号・番号で示す。
(航空技術者プログラム)
・ 【航】は航空技術者プログラムの対応項目であることを意味する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業内容の説明、測定・手仕上げ実習1 |
授業全体の内容およびKYTを説明し理解させる。工具の名称および使用方法について実習する。
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2週 |
測定・手仕上げ実習2 |
長さ測定(ノギス・マイクロメータ)について実習する。
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3週 |
測定・手仕上げ実習3 |
ボール盤による穴あけ・ねじ切りについて実習する。
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4週 |
測定・手仕上げ実習4 |
やすりの説明とやすりでの仕上げ作業(平面・曲面)について実習する。
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5週 |
測定・手仕上げ実習5 |
三角法について実習する。
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6週 |
旋盤実習1 |
機械の操作説明、使用練習、外径加工・端面加工について実習する。
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7週 |
旋盤実習2 |
外径加工と自動送りを使った外径加工について実習する。
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8週 |
旋盤実習3 |
端面加工による全長仕上げ、段差加工、溝入れ加工について実習する。
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2ndQ |
9週 |
旋盤実習4 |
ノギスを使い正確な寸法に部品加工をする方法を実習する。
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10週 |
旋盤実習5 |
PBL討議、加工精度・表面状態の評価法について実習する。
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11週 |
フライス盤・平面研削盤実習1 |
立フライス盤の基本操作説明、正面フライス作業(丸棒から角棒の製作)について実習する。
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12週 |
フライス盤・平面研削盤実習2 |
エンドミル作業(端面切削)について実習する。
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13週 |
フライス盤・平面研削盤実習3 |
平面研削盤の基本操作説明、平面研削作業について実習する。
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14週 |
フライス盤・平面研削盤実習4 |
横フライス盤作業・溝入れについて実習する。
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15週 |
フライス盤・平面研削盤実習5 |
製品の寸法測定・精度評価法について実習する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
溶接実習1 |
アーク溶接の説明・動画学習、被覆アーク溶接の説明・被覆アーク溶接作業を実習する。
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2週 |
溶接実習2 |
被覆アーク溶接実習、MAG溶接の説明、MAG溶接作業を実習する。
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3週 |
溶接実習3 |
MAG溶接実習、TIG溶接の説明、TIG溶接作業を実習する。
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4週 |
溶接実習4 |
TIG溶接により箱の製作を行う。
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5週 |
溶接実習5 |
TIG溶接による箱の製作、水漏れ試験を行う。
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6週 |
電気回路実習1 |
電気回路の製作を行う。
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7週 |
電気回路実習2 |
テスタの使い方を学び、電流、電圧、電気抵抗、直流、交流について実習する。【航】
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8週 |
電気回路実習3 |
オームの法則について学び、並列接続および直列接続の合成抵抗について実習する。【航】
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4thQ |
9週 |
電気回路実習4 |
キルヒホッフの第一法則(電流則)について実習する。 【航】
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10週 |
電気回路実習5 |
キルヒホッフの第二法則(電圧則)について実習する。 【航】
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11週 |
補足講義 |
企業での仕事内容を紹介し、学習意識を養う。
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12週 |
補足講義および復習1 |
測定・手仕上げ実習、旋盤実習について補足講義と復習を行う。
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13週 |
補足講義および復習2 |
フライス盤・平面研削盤実習、溶接実習について補足講義と復習を行う。
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14週 |
補足・復習および小テスト |
電気回路実習について補足講義と復習を行い、実習内容に関する小テストを実施する。
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15週 |
機械の保守・メンテナンス |
使用した機械の清掃・整備作業を行い、保守・メンテナンスについて実習する。
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16週 |
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評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | その他(演習課題・発表・実技・成果物等) | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 30 | 50 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 10 | 0 | 30 |
専門的能力 | 0 | 10 | 20 | 10 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 20 | 10 | 30 |