専門基礎工学

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 専門基礎工学
科目番号 1104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教員作成の資料,参考図書:「高専の物理」(森北出版),「高専の物理問題集」(森北出版)
担当教員 比嘉 吉一,津村 卓也

到達目標

力学の基礎知識を身につけ,企画,発表,考察に関する基礎を修得する.物理についての基礎的原理や現象を,実験を通じて理解できる.実験データの分析,誤差解析,有効桁数の評価,整理の仕方,考察の進め方に関する基礎を理解し,実践できる.
【Ⅱ-A】物理,【Ⅱ-B】物理実験,【Ⅳ-A】工学実験技術,【V-A-3】力学,【Ⅶ-A】コミュニケーションスキル,【Ⅶ-B】合意形成,
【Ⅶ-C】情報収集・活用・発信力,【Ⅷ-A】主体性,【Ⅷ-B】自己管理力,【Ⅷ-C】責任感,【Ⅷ-D】チームワーク力,
【Ⅷ-E】リーダーシップ

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベルの目安(可)
専門科目の基礎知識として,力のつり合い,ベクトル,エネルギー保存則,気体の状態方程式を理解する.(40%)レポート及び演習の内容より評価する.講義資料に基づき,実験装置を組み立てて実験を遂行し,得られた実験結果をグラフや表にまとめ,結果を述べるととも得られた結果に対して考察を述べることができる.講義資料に基づき,実験装置を組み立てて実験を遂行し,得られた実験結果をグラフや表にまとめ,結果を述べることができる.講義資料に基づき,実験装置を組み立てて実験を遂行し,実験結果を得ることができる.
実験あるいは講義の企画に関して,基本的な考え方を身につけ,実行できる能力を身につける.(60%)模擬出前授業のプレゼンテーション並びに資料の内容より評価する.対象とする学年に合わせて,設定されたテーマの内容を調整し,適切なプレゼン資料を作成でき,プレゼンテーションを実行することができる.対象とする学年に合わせて,設定されたテーマの内容を調整し,適切なプレゼン資料を作成できる.対象とする学年に合わせて,設定されたテーマの内容を調整できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械システム工学科の様々な専門科目を学ぶ上で,その理解に必要な基礎知識である物理について学ぶ.特に,力学,運動,熱について,実験ならびに考察を通じて,これらの知識を得るとともに現象の理解を深める.また,関連する演習問題にも挑戦することで,その知識の定着を行う.
さらに,小中学生向けの出前授業を想定した実験を企画し,調査,実験装置の作製,プレゼンテーション資料の作成および授業の実演等を行うことにより,本授業の前半部分で学んだ知識を活用するとともに,考える力,表現する力を身につける.
授業の進め方・方法:
実験は4〜5名のチーム(合計10チーム程度)で行う。各チームごとに机を突き合わせて,実験ならびにチーム内で議論できる体制を取る。

力学,運動,熱に関する実験:
・各単元の冒頭で『実験手順』『諸注意』が指示される。指示内容については必要に応じてメモを取る。
・実験開始前にチーム内で十分『KYT:Kiken Yochi Training』による議論を深める。内容について必要に応じてメモを取る。
・『実験手順』に則り実験を行い,データを収集する。集められたデータを元に実験結果を整理し,課題とともにレポートにまとめて提出する。

出前授業を想定した実験の企画,調査,実験装置作成,プレゼン資料作成,授業実演:
・チーム内で調査を行い,出前授業を企画して企画書にまとめる。
・企画書に基づき,出前授業の実演に向けて実験装置の作製,プレゼンテーション資料の作成を行う。
・作製した実験装置とプレゼンテーション資料を用いて出前授業を実演する。
注意点:
総合評価:単元ごとの課題を50%,模擬出前授業のプレゼンテーションを20%,プレゼンテーションに使用した発表資料を30%として総合評価し,60%以上の場合に単位を認定する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 3力のつり合い(1):3力のつり合いについて学び,実験を行う.
自学自習課題:3力のつり合い
3力のつり合い条件について説明できる.
【II-A:3-1,3-2,3-5】いろいろな力,
【II-B:1-1,1-2,2-1,3-1】実験:力学に関する分野,
【V-A-3:1-1,1-2,1-3,2,3】力の表し方,力のモーメントと偶力,重心
2週 3力のつり合い(2):実験結果のまとめ・レポート作成. 【II-A-3:1,2,5】,
【II-B-3:2】,
【V-A-3:1,2,3】3力のつり合い条件について説明できる.
3週 力のモーメントのつり合い(1):てこの原理,力のモーメントのつり合いについて学び,実験を行う.
自学自習課題:力のモーメントのつり合い
【II-B-3:2,II-B-10:1】【V-A-3:1,2,3】力のモーメントのつり合い条件について説明できる.
4週 力のモーメントのつり合い(2):実験結果のまとめ・レポート作成. 【II-B-3:2,II-B-10:1】【V-A-3:1,2,3】力のモーメントのつり合い条件について説明できる.
5週 滑車を用いた力のつり合い(1):定滑車,動滑車を用いた力のつり合いについて学び,実験を行う.
自学自習課題:力のつり合いと仕事
【II-A-6】【II-B-3:2】【V-A-7:1,2】力のつり合いと滑車のする仕事について説明できる.
6週 滑車を用いた力のつり合い(2):実験結果のまとめ・レポート作成. 【II-A-6】【II-B-3:2】【V-A-7:1,2】力のつり合いと滑車のする仕事について説明できる.
7週 運動(1):等速・等加速度運動,エネルギー保存則について学び,実験を行う.
自学自習課題:運動量・エネルギー保存則
【II-A-1:3,4】【II-A-6:2,5】運動量,エネルギー保存則について説明できる.
8週 運動(2):実験結果のまとめ・レポート作成.
自学自習課題:誤差評価
【II-A-1:3,4】【II-A-6:2,5】運動量,エネルギー保存則について説明できる.
4thQ
9週 運動(3):実験結果のまとめ・レポート作成. 【II-A-1:3,4】【II-A-6:2,5】運動量,エネルギー保存則について説明できる.
10週 熱力学(1):気体の等温変化/等圧変化について学び,実験を行う.
自学自習課題:気体の状態方程式
【II-A-13:2,4】ボイル・シャルルの法則について説明できる.
11週 熱力学(2):実験結果のまとめ・レポート作成. 【II-A-13:2,4】ボイル・シャルルの法則について説明できる.
12週 模擬出前授業(1):グループごとに出前授業を企画する. 【IV-A】これまでの知識をベースに小中学生向けの物理実験の企画立案ができる.
13週 模擬出前授業(2):グループごとに出前授業の企画書をまとめ,発表する. 【IV-A】これまでの知識をベースに小中学生向けの物理実験の企画立案ができる.
14週 模擬出前授業(3):グループごとに,企画した出前授業の実演に向けて準備する. 【IV-A】これまでの知識をベースに小中学生向けの物理実験の企画立案ができる.
15週 模擬出前授業(4):グループごとに出前授業を実演する. 【IV-A】これまでの知識をベースに小中学生向けの物理実験の企画立案ができる.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度レポート合計
総合評価割合0850015100
基礎的能力010001020
専門的能力04000545
分野横断的能力03500035