日本語聴解・会話Ⅱ

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 日本語聴解・会話Ⅱ
科目番号 2029 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『新版聞いて覚える話し方日本語生中継中〜中上級』『もっと中級日本語で挑戦!スピーチ&ディスカッション』その他教員自作資料
担当教員 玉城 梓,サビケ 理奈

到達目標

やや複雑な会話でも、場面や相手に応じた対応ができる能力を向上させる。N2レベルの復習と定着。(CEFR B2,JLPTN2-N1)
①聞くこと 明瞭で標準的な話し方であれば、身近な話題や日常生活の中で、知らない言葉があっても要点が理解できる。
具体例)・テレビやパソコン動画で、要点が聞き取れる。・専門分野の講義の要点が聞き取れる。・スピーチの要点が分かる。・目的や理由を踏まえて発せられた指示が聞き取れる。
②話すこと 展開を考えながらまとまった意見をのべることができる。因果関係を明確に伝えることができる。自分が経験したことや見聞きしたことを順序立てて説明することができる。状況を考慮し、相手に配慮した表現が使える。
表現具体例)・展開を考えながらまとまった意見をのべることができる。・因果関係を明確に伝えることができる。・自分が経験したことや見聞きしたことを順序立てて説明することができる。・状況を考慮し、相手に配慮した表現が使える。   
やりとり具体例)・身近な社会の問題について話し合うことができる。・要求を相手に伝え、問題を処理できる。・電話でアポイントをとることができる。  

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
聞くこと【語・句】 ・話し言葉、縮約形、略語の意味がほとんど全て理解できる。多様な敬語表現がほとんど全て理解できる。 ・未知語・表現の意味を前後の既知語、文脈からほとんど全て推測できる。 【文】 ・省略、中途終文、倒置文を話し手の意図に沿い、ほとんど全て理解できる。 ・基本的な接続表現や連帯修飾を用いた複文がほとんど全て理解できる。 ・聞き取った文を母語や日本語によりメモに書き取ることができる。 【談話】 ・話された内容の断片的理解に留まらず、内容全体の一貫性についてほとんど全て理解できる。 ・授業内容を整理した表やアウトラインが書ける。話題に対する自分の感想や意見を具体例や根拠とともに示すことができる。←左記がまあまあできる。←左記に達していない。
話すこと(表現)【語・句】 ・発表の際、文末を中心に普通体(だ・である)と丁寧体(です・ます)がほぼ使い分けられる。 ・話し言葉と書き言葉の基本的な使い分けがほぼできる。 【文】 ・短い連帯修飾を用いた複文がほぼ使える。   ←左記がまあまあできる。←左記に達していない。
話すこと(やりとり)【談話】 ・自分の要件を一方的に述べずに相手の理解を見つつ、述べることがほぼできる。 ・相手に誤解された話の内容を修正することができる。 ・相手の話を聞きながら、言葉探しに協力したり、補足したりし、対話の維持がほぼできる。←左記がまあまあできる。←左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年次留学生を対象とした日本語の聴解と会話の授業である。
会話場面におけるリスニング力を高め、場面・機能別に応じて適切に話す能力を身につける。
(聴解)
初級日本語学習で学んできたことを使用し、ニュースや講義、講演を聞くなどの一方向の聴解力を身につける。相手が述べた情報を正確に聞き取り、相手の意図や感情を正しく理解した上で、次に自分の言いたいことを相手に誤解されることなく伝えることのできる能力、やりとりの能力を身につける。
(会話)
前期はおもに7月に行われる日本語弁論大会に向けたスピーチ練習を行い、その後インタビュー、ディスカッションなど自分の体験を交えながら根拠を述べて伝える・討論する力を身につける。
授業の進め方・方法:
(授業の進め方)
毎回の授業冒頭:一つの事柄をもとにシャドーイングをしたり、30秒間エレベーターピッチの手法を用いて話してもらう
・聴解
基本的に教科書に沿って進める。(1課学習時間目安=2コマ)
・会話
基本的に教科書に沿って進める。(1課学習時間目安=2コマ)
※7月から名護市日本語弁論大会出場に向けた発表練習を集中して行う
(方法) 
・聴解
シャドーイング:授業の初めに口慣らし練習を5分ほどやる。リスニング:ウォーミングアップ後聞き取りがスムーズにできる課では、その後の重要語句表現や関連語彙、ロールプレイに進む。1コマの授業が聞き取りだけにならないように留意する。
・会話
第1回)授業で「自己評価チェックリスト」、「○○の前に」、「○○に挑戦を」行い、「○○してみよう」は宿題にする
第2回)「○○してみよう」の続きと確認、「○○の後で」(発展)
注意点:
1.開講後、学習者の日本語力に応じ、授業計画・内容を変更することがある。
2.2年次以降留学生は日本語学習の補講として聴講することを許可する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、シャドーイング・エレベーターピッチの説明、実践 日本語弁論大会出場の心構え、
聴解、スピーチ教材の構成、流れ説明など
2年次で養う日本語力について知る
中級からは自学・自律学習の大切さを改めて知る。
2週 聴解)第1課 電話にメッセージを残したり人に伝言を頼んだりすることができる
3週 会話)Unit1自己紹介 ありきたりな自己紹介ではなく、上手に自分をアピーるすることができる。そのための性格特徴自己表現をを表す語彙表現を増やす
4週 聴解)第1課 電話にメッセージを残したり人に伝言を頼んだりすることができる
5週 会話)Unit1自己紹介 ありきたりな自己紹介ではなく、上手に自分をアピーるすることができる。そのための性格特徴自己表現をを表す語彙表現を増やす
6週 聴解)第2課 誘いを受けたり誘われたり、上手に断る日本語が聞き取れ、話せる
7週 会話)Unit3 スピーチ 日本語弁論大会準備 1分間で内容豊かに話すことができる。日本語弁論大会出場のためのスピーチ原稿に発展させる
8週 前期中間試験
聴解)1課、2課
会話)自己PR
7週までの復習、定着ができている
2ndQ
9週 聴解)第3課 許可を求めたり与えたりすることが聞き取れ、話せる
10週 会話)Unit3 スピーチ 日本語弁論大会準備 1分間で内容豊かに話すことができる。日本語弁論大会出場のためのスピーチ原稿に発展させる
11週 聴解)第3課 許可を求めたり与えたりすることが聞き取れ、話せる
12週 日本語弁論大会準備 スピーチ原稿作成、スピーチ練習を行い、自信を持って臨める
13週 聴解)第4課
確かな情報、不確かな情報を聞き取れ、話せる
14週 会話)Unit2 インタビュー 目上の人にインタビューができる そのための準備を進める
15週 聴解)第4課 確かな情報、不確かな情報を聞き取れ、話せる
16週 前期期末試験
聴解)3課、4課
会話)インタビューの発表
15週までの復習、定着ができている
会話Unit2のインタビューの発表ができる
後期
3rdQ
1週 聴解)第5課 依頼や指示をしたりされたりすることができる 相手の気持ちを配慮した断り方ができる
2週 会話)Unit4 スピーチ2 新聞を読んでわかりやすく自分の意見が述べられる 意見をもらった際に自分の考えを深めたり、視野を広がたりすることができる
3週 聴解)第5課 依頼や指示をしたりされたりすることができる 相手の気持ちを配慮した断り方ができる
4週 会話)Unit4 スピーチ2 新聞を読んでわかりやすく自分の意見が述べられる 意見をもらった際に自分の考えを深めたり、視野を広がたりすることができる
5週 聴解)第6課 文句や苦情を聞いたり話したりできる
6週 会話)Unit5 ディスカション(1) 一つの大きなテーマについて話題を調べたり、考え方をまとめたりして、自由に話し合いながら考えることができる
7週 聴解)第6課 文句や苦情を聞いたり話したりできる
8週 後期中間試験
聴解)5、6課
試験後、Unit5の続きを行い、試験は別日程で行う
7週までの復習、定着ができている
4thQ
9週 聴解)第7課 提案する時に先生や友人の場合で変えた言い方を聞いたり話せる
10週 会話)Unit6 ディスカション(2) 自分の立ち場や意見をはっきりと言うことができる さらにその意見に自分の経験調べたことを交えながら話せる
11週 聴解)第7課 提案する時に先生や友人の場合で変えた言い方を聞いたり話せる
12週 会話)Unit6 ディスカション(2) 自分の立ち場や意見をはっきりと言うことができる さらにその意見に自分の経験調べたことを交えながら話せる
13週 聴解)第8課 満足や不満、後悔などの感情を聞いたり話せる
14週 ディスカッション(Unit5、6)の討論準備(期末試験) ディスカッションの準備をする
15週 聴解)第8課 満足や不満、後悔などの感情を聞いたり話せる
16週 後期期末試験
聴解)7,8課
会話)ディスカッション
15週までの復習、定着ができている 沖縄県外国人弁論大会準備orディスカッションができる

評価割合

試験発表相互評価態度合計
総合評価割合25252525100
基礎的能力25252525100
専門的能力00000
分野横断的能力00000