材料加工システムII

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料加工システムII
科目番号 2103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 新版機械実習(1・2・3)、教職員作成の実習指導書 機械工学便覧、機械加工・溶接・鋳造に関する参考図書 (他にも参考図書を探す場合のキーワード:切削、研削、鋳造、鍛造、溶接、マイコン制御等)
担当教員 安里 健太郎,具志 孝,大嶺 幸正

到達目標

「モノ」を作る上での基礎加工技術である溶融加工・塑性加工・切削加工・研削加工の講義と、これらの加工法を利用した鋳造・溶接・切削・研削などの加工実習と、基本的なIoT技術に関する実習を行い、材料加工システムの基礎を習得させる。
【V-A-5】工作:機械材料の工作方法および工作機械の基礎的な事柄を理解できる
【V-A-6】材料:金属および合金の熱処理技術を理解できる
【6-2-1-VI-A】実験・実習能力:ものつくりの基礎および機械工学の理論を体系的に理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベルの目安(可)
1年次での基礎実習をもとに、NC工作機械の利用方法を理解する。NC旋盤,NCフライスを用いて,自分で設計した部品を加工するためのプログラムを作成し,加工シミュレーションソフト上で動作確認ができ,職員立ち会いの下で自分で加工できる。NC旋盤,NCフライスを用いて,与えられた簡単な形状の部品を加工するためのプログラムを作成し,加工シミュレーションソフト上で動作確認ができ,職員の助言を受けながら加工できる。NC旋盤,NCフライスを用いて,与えられた簡単な形状の部品を加工するためのプログラムを作成し,シミュレーションソフト上で動作確認ができ,プログラムの不具合修正が行える。
NC機械工作・TIG溶接・鋳造・IoT制御実習を行い,より高度な「モノ作り」技術を体得する。どのような加工法を用いれば,製品を作ることができるか判断でき,職員の立ち会いの下で自分で加工できる。どのような加工法を用いれば,製品を作ることができるか判断でき,職員の助言を受けながら加工できる。どのような加工法を用いれば,製品を作ることができるか判断できる。
PBLを交えた実習で理解を深め,自主学習能力を養う。指示された調査課題に対する回答を考え,論理的に他人に伝えるとともに,他人からの質問に対して適切な回答ができる。指示された調査課題に対する回答を考え,他人に伝えるとともに,他人からの質問に対して適切な回答ができる。指示された調査課題に対する回答を考え,他人に伝えることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
NC旋盤,NCフライス,積層造形などの各種自動工作機械や,IoT制御の基礎,ならびに鋳造,鍛造などの要素加工技術と装置の構造・操作法を理解し、作品の製作実習を行う。
授業の進め方・方法:
各実習作業の最初には危険予知訓練(PBL1)を行うと共に、PBL2課題を発表する。…(PBL2については自己学習する事)。各加工法毎の実習の最終週では、製作品の結果とPBL2課題の調査結果について発表・討議を行い、種々の視点より技術を深く理解する。実習日誌は毎週提出し、各実習テーマ完了後には最終レポートとPBL2の調査報告書をまとめ、知識・考え方の総合整理を行う。…(レポートは個人の実習・調査結果と考察が示されていること。)実習は数人ごとの5班にわかれて教員・技術職員の指導のもとに行う。実習テーマは5テーマで、各テーマを5~6週で実習を行う。
注意点:
本講義では、作業服・作業帽・安全靴を必ず着用するとともに、安全作業に心がけること。実習日誌および最終報告書は締め切り厳守とし、指定した提出期限を過ぎた場合には、評価結果に0.6を乗じる。欠席の場合の日誌/報告書に関しては担当者の指示に従うこと。年間の成績評価は全ての実習テーマでの成績を平均化するとともに、本科目が実習科目であることから出席状況を加味して行う。具体的には、特別な理由無く欠席した場合は1回につき5点、遅刻2回につき5点を、平均化された実習テーマの成績から減点する。 最終成績が60点以上で単位を認定する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鋳造実習 1 砂型鋳造作業の説明、砂型製作実習、注湯実習を通し鋳造作業の基礎を学習する
【V-A-5:1-1】鋳造の作り方を説明できる
【V-A-5:1-2】鋳造の要件,構造および種類を説明できる
2週 鋳造実習 2 木型模型製作、砂型製作、注湯実習、鋳造欠陥について学習する
【V-A-5:1-3】精密鋳造,ダイカスト法,その他の鋳造法による鋳造の作成方法を説明できる
3週 鋳造実習 3 木型模型製作、砂型製作、注湯実習、鋳造欠陥について学習する
【V-A-5:1-4】鋳物の欠陥とその検査方法を説明できる
4週 鋳造実習 4 消失模型法について学習する
【V-A-5:1-3】精密鋳造,ダイカスト法,その他の鋳造法による鋳造の作成方法を説明できる
5週 鍛造実習 5 鍛造について学習する
【V-A-5:3-1】塑性加工法の種類を説明できる
【V-A-5:3-4】転造,押出,圧延,引き抜きなどの加工法を説明できる
6週 鍛造実習 6 鍛造・焼入れについて学習する
【V-A-5:3-2】鍛造とその特徴を説明できる
【V-A-6:6-1~4】炭素鋼の熱処理の目的と操作を説明できる
7週 NC旋盤実習 1 NC旋盤の説明とプログラム作成方法について学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
8週 NC旋盤実習 2 1工程のプログラム作成とシミュレーションチェック、プログラム方法の基礎を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
2ndQ
9週 NC旋盤実習 3 1工程のプログラムの機械でのプログラムチェックと加工、プログラムの修正方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
10週 NC旋盤実習 4 2工程のプログラム作成とシミュレーションチェック、プログラム方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
11週 NC旋盤実習 5 2工程のプログラムの機械でのプログラムチェックと加工、プログラムの修正方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
12週 NC旋盤実習 6 仕上げ作業・PBL討議、加工精度の評価方法を学習する
13週 NCフライス実習 1 NCフライスの説明・Gコードの説明、プログラム方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
14週 NCフライス実習 2 Gコードの説明、プログラム方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
15週 NCフライス実習 3 図案製作・Gコード作成、プログラム方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
16週
後期
3rdQ
1週 NCフライス実習 4 Gコードのシミュレーションチェック、プログラムの修正方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
2週 NCフライス実習 5 NCフライスで仮切削・本切削、プログラムの修正方法を学習する
【6-2-1-VI-A-6-1~3】NC機械加工について理解し,基本作業ができる
3週 NCフライス実習 6 PBL討議、フライスとNCフライスの違いについて学習する
4週 IoT制御実習 1 マイコンボードの基本的な使い方を学び,アナログ入出力について学習する
5週 IoT制御実習 2 マイコンボードの基本的な使い方を学び,ディジタル入出力について学習する
6週 IoT制御実習 3 マイコンボードによるアクチュエータの使い方について学び,アナログ入力によるサーボモータの角度制御について学習する
7週 IoT制御実習 4 マイコンボードによるセンサの使い方について学び,距離センサを用いたアクチュエータ制御について学習する
8週 IoT制御実習 5 複数のセンサを組み合わせて,様々な働きを実現する制御システムのラピッドプロトタイピングについて学習する
4thQ
9週 IoT制御実習 6 各種センサ,アクチュエータ等を組み合わせて,様々な働きを実現する制御システムのラピッドプロトタイピングについて学習する
10週 積層造形 1 3Dプリンターを用いた立体の造形について,3Dモデル作成,G-code変換,3Dプリンターの調整を学習する
11週 積層造形 2 スライサーにおける設定項目と造形物の仕上がりの関係を学習する
12週 積層造形 3 3Dプリンターの操作を学び,実際に積層造形を行う方法を学習する
13週 積層造形 4 産業界での3Dプリンター技術を利用した例についての講義,また本講義で対象となる形状について3Dプリンターで加工し,既存の模型と完成品との比較を行う.
14週 積層造形 5 作成した3Dプリンタによる実験を実施する
15週 積層造形 6 実施内容(加工と実験)のレポート作成する
16週

評価割合

試験小テストレポートその他合計
総合評価割合008515100
基礎的理解0035540
応用力(実践・専門・融合)00301040
社会性(プレゼン・コミュニケーション・PBL)0010010
主体的・継続的学修意欲0010010