機械材料

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械材料
科目番号 2109 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL 機械・金属材料
担当教員 眞喜志 隆

到達目標

金属材料を中心とした機械材料の基本的な性質を理解し、機械材料に必要な諸特性を説明でき、必要に応じて材料に適した処理などを行うための基礎知識を習得させる。
【V-A-6】機械で用いられる材料の基礎的な事柄を学び材料選択を行える。
【V-A-5】各種加工および工作機械の基礎的なことを学び、最適な加工法を選択できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベル(可)
機械材料の性質および材料試験法について説明できる機械材料の性質について、材料試験法をもとに説明することができる材料試験法と機械材料の強度に関連について概要を説明できる材料試験法の概要について説明できる
金属材料の変形と強度について説明できる金属材料の変形機構と強化機構の概要を転位と関連図けて説明できる金属材料の変形機構の概要を転位と関連づけて説明できる金属材料の変形機構の概要を説明できる
状態図を使用した組織変化について説明できる合金の状態図を使って平衡状態での相変化および熱処理での相変化を説明できる合金の状態図を使って相変化を説明できる状態図の基礎を説明できる
材料に適した加工や熱処理を説明できる各種の材料加工法について、原理・応用・実際例を使って説明することができる各種の材料加工法の原理と実用例を説明することができる材料加工法の実用例を説明することができる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械材料として主に利用されている金属材料について、材料の性質を考える上で基礎となる状態図の基本概念・材料の強度を決定する基礎的な機構を学習する。次いで実用金属材料のうち使用量の多い鉄鋼材料についてその特徴と利用状況を解説する。さらに、非鉄金属材料として利用されているアルミニウムの特徴を利用状況、および代表的な樹脂材料について講義し、機械の設計、製作に必要な材料の選択、取り扱い能力の基礎を養う。
授業の進め方・方法:
(1)金属材料の性質を考える上で基礎となる状態図の基本概念・金属の強度を決定する基礎的な機構を学習する
(2)転位論の基礎について解説し、実用炭素鋼・非鉄金属材料の諸性質を学習する。
(3)樹脂材料・セラミック材料の基礎的な性質と機械工学分野での応用を学習する。
(4)機械の設計、製作に必要な材料の選択、取り扱い能力の基礎を養う。
(5)材料加工の基礎について、材料加工システムⅢの講義と連携して学習を行う。
〇前期中間試験と期末試験、後期中間試験と期末試験を行い、総合成績で60%以上で評価する。
注意点:
(各科目個別記述)
・この科目の関連科目は、材料加工システムⅠ(1年)・Ⅱ(2年)・Ⅲ(3年)、材料科学(4年)、機械システム工学実験Ⅰ(4年)である【機械システム工学科科目関連図一覧用を参照のこと】
(モデルコアカリキュラム)
・対応するモデルコアカリキュラムの学習到達目標、学習内容およびその到達目標を【】内の記号・番号で示す。
(航空技術者プログラム)
・【航】は航空技術者プログラムの対応科目であることを示す

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 代表的な結晶構造の種類と性質を学習する【航】
【V-A-6:3-1】金属と合金の結晶構造を説明できる
ミラー指数を用いて、代表的な金属の結晶構造を説明できる
2週 合金の基礎になる固溶体の性質を学習する【航】
【V-A-6:3-1,3-2】金属の結晶構造および状態変化を説明できる
金属の結晶構造および状態変化を説明できる
3週 全率固溶体の合金とその状態図について学習する【航】
【V-A-6:3-3】合金の状態図の味方を理解できる
合金の状態図の見方を理解できる
4週 共晶型の合金とその状態図について学習する【航】
【V-A-6:3-3】合金の状態図の味方を理解できる
合金の状態図の見方を理解できる
5週 固体内での拡散について学習する 拡散現象の基礎を理解できる
6週 転位の相互作用と機械的性質の変化を学習する
【V-A-6:4-1】塑性変形の起こり方を説明できる
塑性変形の起こり方を説明できる
7週 転位をもとにした金属の強化法に考え方を学習する
【V-A-6:4-2】加工硬化と再結晶が説明できる
加工硬化と再結晶が説明できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 鉄鋼材料の製造法の概論と成分・組織について学習する【航】
【V-A-6:5-1、5-2】炭素鋼の製法を説明できる、炭素鋼の性質を理解できる
炭素鋼の製法を説明できる、炭素鋼の性質を理解できる
10週 鉄鋼材料の製造法の概論と成分・組織について学習する【航】
【V-A-6:5-1、5-2】炭素鋼の製法を説明できる、炭素鋼の性質を理解できる
炭素鋼の製法を説明できる、炭素鋼の性質を理解できる
11週 炭素鋼の熱処理方法について学習する【航】
【V-A-6:6-1,6-2,6-3,6-4】炭素鋼の熱処理を説明できる
炭素鋼の熱処理を説明できる
12週 炭素鋼の熱処理方法について学習する【航】
【V-A-6:6-1,6-2,6-3,6-4】炭素鋼の熱処理を説明できる
炭素鋼の熱処理を説明できる
13週 実用炭素鋼の種類と性質について学習する【航】
【V-A-6:5-2,5-3】Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
14週 実用炭素鋼の種類と性質について学習する【航】
【V-A-6:5-2,5-3】Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
15週 材料試験と得られた値の意味について学習する【航】
【V-A-6:2-1,2-2,2-3,2-4,2-5】金属の機械的性質と試験方法を説明できる
金属の機械的性質と試験方法を説明できる
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 材料試験と得られた値の意味について学習する【航】
【V-A-6:2-1,2-2,2-3,2-4,2-5】金属の機械的性質と試験方法を説明できる
金属の機械的性質と試験方法を説明できる
2週 合金を造る目的と合金元素の効果を学習する【航】
【V-A-6:1-2、3-1】合金鋼の性質と用途を説明できる
合金鋼の性質と用途を説明できる
3週 ステンレス鋼について、種類と性質について学習する【航】 ステンレス鋼の特徴を理解する
4週 ステンレス鋼について、種類と性質について学習する【航】 ステンレス鋼の特徴を理解する
5週 鋳鉄の種類と性質について学習する
【V-A-6:5-3、1-2】Fe-C系状態図の見方を理解できる
Fe-C系状態図の見方を理解できる
6週 鋳鉄の種類と性質について学習する
【V-A-6:5-3、1-2】Fe-C系状態図の見方を理解できる
Fe-C系状態図の見方を理解できる
7週 実用炭素鋼の種類と性質・用途について復習する【航】
【V-A-6:5-2,5-3】Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 アルミニウム合金の種類と特徴について学習する【航】
【V-A-6:1-2】金属材料の性質と用途を説明できる
金属材料の性質と用途を説明できる
10週 アルミニウム合金の種類と特徴について学習する【航】
【V-A-6:1-2】金属材料の性質と用途を説明できる
金属材料の性質と用途を説明できる
11週 銅合金の種類と特徴について学習する
【V-A-6:1-2】金属材料の性質と用途を説明できる
金属材料の性質と用途を説明できる
12週 セラミックス材料の種類と特徴について学習する
【V-A-6:1-2】非金属材料の性質と用途を説明できる
非金属材料の性質と用途を説明できる
13週 樹脂材料の種類と特徴について学習する【航】
【V-A-6:1-2】非金属材料の性質と用途を説明できる
非金属材料の性質と用途を説明できる
14週 複合材料の種類と特徴について学習する【航】
【V-A-6:1-2】複合材料・機能性材料の性質と用途を説明できる
複合材料・機能性材料の性質と用途を説明できる
15週 複合材料の種類と特徴について学習する【航】
【V-A-6:1-2】複合材料・機能性材料の性質と用途を説明できる
複合材料・機能性材料の性質と用途を説明できる
16週 後期期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力400000040
専門的能力500000050
分野横断的能力100000010