電気・電子工学

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気・電子工学
科目番号 3107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『世界一わかりやすい電気・電子回路』,薮哲郎,講談社 / 教材:教員作成プリント,教員作成プレゼン資料など
担当教員 安里 健太郎

到達目標

直流電気回路,交流電気回路,アナログ電子回路,ディジタル電子回路,モータ,発電機,パワーエレクトロニクスの基礎を学び,制御工学やメカトロニクス工学に必要な基礎知識・技術を身に着ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベル(可)
直流電気回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.様々な法則および定理を活用して,複雑な直流電気回路を解析することができる.適切な法則や基本定理(テブナンの定理,ノルトンの定理)を利用して,直流電気回路の基本的な問題を解く事ができる.オームの法則,キルヒホッフの法則,合成抵抗,重ね合わせの理,直流電力,ジュール熱について理解することができる.
交流電気回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.複素数やベクトルを利用して,複雑な交流電気回路を解析することができる.複素数やベクトルを利用して,交流電気回路の基本的な問題を解く事ができる.線形回路素子,インピーダンス,アドミタンス,交流電力(皮相,向こう,有効電力および力率)について理解することができる.
アナログ電子回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.オペアンプを利用して,増幅回路や各種演算回路を設計することができる.オペアンプを利用した増幅回路や各種演算回路について理解することができる.ダイオード,バイポーラトランジスタ,FETの特性について理解することができる.
ディジタル電子回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.真理値表やカルノー図を活用して,応用論理回路を設計することができる.真理値表やカルノー図を利用して,応用論理回路を理解することができる.基本論理回路(AND,OR,NOT,NOR,NAND)の動作について理解することができる.
モータ制御を行うために必要な基本的知識・技術を身に着ける.電子回路によりドライバを設計し,DCモータの簡単な制御ができる.電子回路により構成されたドライバの役割を理解し,DCモータの簡単な制御方法について理解することができる.モータおよび発電機の種類や特性,パワーエレクトロニクスの基礎について理解することができる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流電気回路,交流電気回路,アナログ電子回路,ディジタル電子回路,モータ,発電機,パワーエレクトロニクスの基礎を学び,制御工学やメカトロニクス工学に必要な基礎知識・技術を身に着ける.
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式で行う.また,PBL形式の実習をとおして授業内容の理解を深めていく.
注意点:
本講義では数学を多用するので,これまでに学んできた「基礎数学Ⅰ・Ⅱ」,「線形代数」,「微積分Ⅰ」の内容はきちんと理解しておくこと.また,適宜講義内容の予習・復習を行うこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,直流電気回路の基礎(1) 本講義のガイダンスを行う.直流電圧,直流電流,電気抵抗,オームの法則について学ぶ.
2週 直流電気回路の基礎(2) キルヒホッフの法則,合成抵抗,閉路方程式,節点方程式について学ぶ.
3週 直流電気回路の基礎(3) 電気回路の線形性,重ね合わせの理,ブリッジ回路について学ぶ.
4週 直流電気回路の基礎(4) 電圧源,電流源,テブナンの定理,ノルトンの定理について学ぶ.
5週 直流電気回路の基礎(5) 直流電力,ジュール熱について学ぶ.
6週 交流電気回路の基礎(1) 線形回路素子(電気抵抗,コイル,コンデンサ)について学ぶ.
7週 交流電気回路の基礎(2) 正弦波交流,RLC回路について学ぶ.
8週 中間試験
2ndQ
9週 交流電気回路の基礎(3) 複素数による交流電気回路の解析について学ぶ.
10週 交流電気回路の基礎(4) 複素数による交流電気回路の解析について学ぶ.
11週 交流電気回路の基礎(5) ベクトルによる交流電気回路の解析について学ぶ.
12週 交流電気回路の基礎(6) 交流電力,力率について学ぶ.
13週 交流電気回路の基礎(7) 交流電気回路の応用について学ぶ.
14週 モータ,発電機(1) 直流モータおよび発電機について学ぶ.
15週 モータ,発電機(2) 交流モータおよび発電機について学ぶ.
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 アナログ電子回路の基礎(1) 半導体の概要について学ぶ.ダイオードについて学ぶ.
2週 アナログ電子回路の基礎(2) バイポーラトランジスタについて学ぶ.
3週 アナログ電子回路の基礎(3) FETについて学ぶ.
4週 アナログ電子回路の基礎(4) オペアンプについて学ぶ.
5週 アナログ電子回路の基礎(5) オペアンプの応用回路について学ぶ.
6週 ディジタル電子回路の基礎(1) 基本論理回路,真理値表について学ぶ.
7週 ディジタル電子回路の基礎(2) カルノー図,論理回路の応用について学ぶ.
8週 中間試験
4thQ
9週 電気電子工学実習(1) パワーエレクトロニクス,DCモータの制御方法について概説する.
10週 電気電子工学実習(2) DCモータ制御のためのソフトウェアの使い方を学ぶ.
11週 電気電子工学実習(3) DCモータ制御のためのハードウェアの使い方を学ぶ.
12週 電気電子工学実習(4) PWM制御について学ぶ.
13週 電気電子工学実習(5) RC Lowpass filterの作成について学ぶ.
14週 電気電子工学実習(6) DCモータ制御回路を作成する.
15週 電気電子工学実習(7) PWMによるDCモータの速度制御実習を行う.
16週

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験PBL合計
総合評価割合25252525100
基礎的理解2020201070
応用力(実践・専門・融合)555520
社会性(プレゼン・コミュニケーション・PBL)00055
主体的・継続的学修意欲00055