電気・電子工学

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気・電子工学
科目番号 3107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:無し(参考書1:『改訂新版 図解でわかる はじめての電気回路』(前期),参考書2:『改訂新版 図解でわかる はじめての電子回路』(後期),大熊康弘,技術評論社) / 教材:教員作成プリント,教員作成プレゼン資料など
担当教員 安里 健太郎

到達目標

直流電気回路,交流電気回路,アナログ電子回路,ディジタル電子回路の基礎を学び,制御工学やメカトロニクス工学に必要な基礎知識・技術を身に着ける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベル(可)
直流電気回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.例題ノート,前期中間試験によって評価する.様々な法則および定理を活用して,複雑な直流電気回路を解析することができる.適切な法則や基本定理を利用して,直流電気回路の基本的な問題を解く事ができる.オームの法則,キルヒホッフの法則,合成抵抗,重ね合わせの理,直流電力,ジュール熱について理解することができる.
交流電気回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.例題ノート,前期期末試験によって評価する.複素数やベクトルを利用して,複雑な交流電気回路を解析することができる.複素数やベクトルを利用して,交流電気回路の基本的な問題を解く事ができる.線形回路素子,インピーダンス,アドミタンス,交流電力(皮相,無効,有効電力および力率)について理解することができる.
アナログ電子回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.例題ノート,後期中間試験によって評価する.オペアンプを利用して,増幅回路や各種演算回路を設計することができる.オペアンプを利用した増幅回路や各種演算回路について理解することができる.ダイオード,バイポーラトランジスタ,FETの特性について理解することができる.
ディジタル電子回路の基礎を習得し,それらの応用について理解できる.例題ノート,後期期末レポートによって評価する.真理値表を活用して,応用論理回路を設計することができる.真理値表を利用して,応用論理回路を理解することができる.基本論理回路(AND,OR,NOT,NOR,NAND)の動作について理解することができる.
マイコン,センサ,アクチュエータを使った電気・電子回路実習を行うために必要な基本的知識・技術を身に着ける.後期期末レポートによって評価する.適切な電気・電子回路を設計し,マイコンを使ったセンサ,アクチュエータの簡単な制御ができる.マイコンを使ったセンサ,アクチュエータの簡単な制御について理解することができる.マイコン,センサ,アクチュエータ利用における電気・電子回路の役割について理解することができる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流電気回路,交流電気回路,アナログ電子回路,ディジタル電子回路の基礎およびマイクロコントローラ実習による電気・電子回路実習の基礎について学ぶ.
授業の進め方・方法:
適宜教員作成プリントの配布や動画資料の配信を行い,それを利用して授業を進めていく.また,後期後半は学んだ電気・電子工学の知識に基づいて,マイクロコントローラを利用した実習を行う.
注意点:
本講義では数学を多用するので,これまでに学んできた「基礎数学Ⅰ・Ⅱ」,「線形代数(ベクトル)」,「微積分Ⅰ」の内容はきちんと理解しておくこと.また,適宜講義内容の予習・復習を行うこと.
なお,本講義は遠隔授業(オンデマンド)で行う場合もある.その場合は連絡するので必ず自学自習で対応すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:教員作成資料 本講義のガイダンスを行う.
2週 直流電気回路の基礎(1):[参考書1]14~54ページ 電流と電圧,オームの法則,合成抵抗について理解できる.
3週 直流電気回路の基礎(2):[参考書1]56~65ページ キルヒホッフの法則,閉路方程式,節点方程式について理解できる.
4週 直流電気回路の基礎(3):教員作成資料 電気回路の線形性,重ね合わせの理について理解できる.
5週 直流電気回路の基礎(4):[参考書1]68~82ページ ブリッジ回路,直流電力,ジュール熱について理解できる.
6週 電気回路の基本素子:[参考書1]83~175ページ 線形回路素子(電気抵抗,コイル,コンデンサ)について理解できる.
7週 交流電気回路の基礎(1):[参考書1]178~204ページ 正弦波交流の基礎について理解できる.
8週 前期中間試験 これまで学んだ内容について,前期中間試験を理解できる.
2ndQ
9週 交流電気回路の基礎(2):[参考書1]206~224ページ 正弦波交流回路における線形回路素子(電気抵抗,コイル,コンデンサ)の働きについて理解できる.
10週 交流電気回路の基礎(3):[参考書1]217~238ページ RLC直列回路,RLC並列回路について理解できる.
11週 交流電気回路の基礎(4):[参考書1]254~259ページ 複素数について復習し,複素数による正弦波交流の表現について理解できる.
12週 交流電気回路の基礎(5):教員作成資料 複素数による正弦波交流電気回路の解析について理解できる.
13週 交流電気回路の基礎(6):教員作成資料 ベクトルによる正弦波交流電気回路の解析について理解できる.
14週 交流電気回路の基礎(7):教員作成資料 正弦波交流電力,力率について理解できる.
15週 交流電気回路の基礎(8) 交流電気回路のまとめ.
16週 前期期末試験 これまで学んだ内容について,前期期末試験を実施する.
後期
3rdQ
1週 アナログ電子回路の基礎(1):[参考書2]24~56ページ 半導体,pn接合ダイオード,ダイオードの種類,整流回路について理解できる.
2週 アナログ電子回路の基礎(2):[参考書2]57~98ページ バイポーラトランジスタ,FET,MOSFETについて理解できる.
3週 アナログ電子回路の基礎(3):[参考書2]196~207ページ オペアンプの基礎について理解できる.
4週 アナログ電子回路の基礎(4):[参考書2]214~222ページ オペアンプの応用回路について理解できる.
5週 ディジタル電子回路の基礎(1):[参考書2]248~288ページ アナログとディジタルについて学ぶ.2進数,10進数,16進数について理解できる.
6週 ディジタル電子回路の基礎(2):[参考書2]290~306ページ 基本論理回路について理解できる.
7週 ディジタル電子回路の基礎(3):教員作成資料 応用論理回路について理解できる.
8週 後期中間試験 これまで学んだ内容について,後期中間試験を実施する.
4thQ
9週 電気電子工学実習(1):教員作成資料 マイクロコントローラを利用するためのソフトウェアの使い方を理解できる.
10週 電気電子工学実習(2):教員作成資料 マイクロコントローラを利用するためのハードウェアの使い方を理解できる.
11週 電気電子工学実習(3):教員作成資料 マイクロコントローラによるセンサやアクチュエータの活用法を学び,電気・電子回路実習を通じて機械制御の基礎を身に着ける.
12週 電気電子工学実習(4):教員作成資料 イクロコントローラによるセンサやアクチュエータの活用法を学び,電気・電子回路実習を通じて機械制御の基礎を身に着ける.
13週 電気電子工学実習(5):教員作成資料 イクロコントローラによるセンサやアクチュエータの活用法を学び,電気・電子回路実習を通じて機械制御の基礎を身に着ける.
14週 後期期末レポートの作成 これまで取り組んだ実習内容について,後期期末レポートとしてまとめる.
15週 後期期末レポートの作成 これまで取り組んだ実習内容について,後期期末レポートとしてまとめる.
16週 期末試験は実施しない

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末レポート例題ノート合計
総合評価割合2020202020100
基礎的理解15151515060
応用力(実践・専門・融合)5555020
社会性(プレゼン・コミュニケーション・PBL)000000
主体的・継続的学修意欲00002020