機械工作法

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械工作法
科目番号 3111 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 自作ノート
担当教員 下嶋 賢

到達目標

鋳造,圧延,押出し,溶接,切削加工,研削加工の加工メカニズムを理解し,説明できる.
4サイクルエンジンの部品の製作方法を理解でき,説明できる.
自らが進みたい進路に合致した企業を選定できる.また,ものづくり企業にとらわれず,他の分野の企業についても調査でき、それぞれが比較検討できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベルの目安(不可)
ものづくりのメカニズムを理解できる鋳造,圧延,押出し,溶接,切削加工,研削加工の加工メカニズムが分かり,ものづくり業界にかかわる技術者として実践できる.鋳造,圧延,押出し,溶接,切削加工,研削加工の加工メカニズムを理解し,説明できる.鋳造,圧延,押出し,溶接,切削加工,研削加工の加工メカニズムを理解できる.
4サイクルエンジンの部品の製作方法を理解できる。右記の最低限必要な到達レベルを、100%の正答率で解答することができる。右記の最低限必要な到達レベルを、80%以上の正答率で解答することができる。エンジン分解実習を受講し、その内容について理解し、与えられた期限内提出するレポートが提出でき、その内容は及第点を得ることができる。
ものづくりに関連する企業の特徴を理解できる。日本にとらわれず、世界中のものつくり企業のことが理解できている。 企業が求める人材像に答える志望動機を作成することができる.ものづくり系企業にとらわれず、他の分野の企業についても調査でき、それぞれが比較検討できる。自らの希望に沿い、将来就職したい企業を選定できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年次,2年次の「材料加工システム」授業での加工基礎理論と実習経験をベースとし,当科目では「モノ」つくりの基盤となる溶接,塑性加工,鋳造,切削・研削加工の概念と理論を,講義主体で修得する。またレーザ加工,放電加工,溶射などの特殊加工技術については,簡単な実習をまじえながら加工理論と現象を理解する。

定期試験に準ずる試験の結果75%、実習の結果5%,工場見学・企業調査の課題の結果10%,業界研究会・説明会の課題の結果を10%とし,総合評価で60%以上の評点をもって単位を認定する.
授業の進め方・方法:
講義形態で進める.
溶接,塑性加工,鋳造,切削・研削加工の概念と理論を,講義形式で実施する.
4サイクルエンジンは実習を通して実施する.
県内ものつくり企業の工場見学およびレポートを実施する.
注意点:
・定期試験に準ずる試験の持込可能物品
筆記用具,定規,関数電卓(ただし,プログラム機能のないもの) 
ただし,後期期末試験については.別途配布され,勉強した内容が手書きによって記した用紙も持ち込んで良い.
・期試験に準ずる試験の問題について
定期試験に準ずる試験は、その前までの講義内容に基づいて課される.ただし,後期期末については,本講義すべての内容を網羅した問題を課す.また,「モノつくり」に関連し,沖縄高専の過去の講義内容に関する基礎知識の復習問題も課す.
・課題の採点について
工場見学,および求人企業調査,エンジン分解実習に関する課題,レポートについて.
講義中に課された課題,レポートは,配布する際に.締切日を提示する.
実習・見学・試験を特別な理由なく欠席した場合には,それに伴うレポート・試験の点数は採点しない。
・業界研究会・企業説明会に関する課題について.
参加する研究会,説明会には,開催される前までに,別途定める方法によって参加の意思(参加希望の会社)を表明すること.
別途定められた課題用紙に記入し,開催日より5講義日を提出締切日とする.1日に参加可能な説明会の上限は2社までとする.
尚,この業界研究会・企業説明会に関する課題については,講義回数第29回目の日の朝までに提出が可能な課題までを有効とする.
・提出について
提示した締切日の朝8時30分までに所定の提出先まで提出する.
各課題,レポートは素点を8点とする.締め切り期日と時間を厳守すること.指定した提出期限を過ぎた場合には評価結果に0.6を乗じる.また.提出締切日から5講義日の朝8時40分以降に提出されたレポートは採点しない.提出締切日を過ぎた課題,レポートの提出は,講義担当者へ直接手渡しによって提出することて受理する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義ガイダンス,切削加工の分類とその特徴,工作機械の加工メカニズム(MCC:Ⅴ-A-5 工作) 1,2年で実施した実習内容を復習し,加工メカニズムを理解できる.
2週 2次元切削図,切削理論(切削機構,切り屑の排出メカニズムと分類とその特徴,被削材,加工条件と切り屑との関係),構成刃先の発生と特徴.(MCC:Ⅴ-A-5 工作) 左記の項目を理解できる.
3週 被削材のせん断ひずみ,切削抵抗の力学モデル(MCC:Ⅴ-A-5 工作)
左記の項目を理解できる.
4週 単刃加工と多刃加工の特徴,バックラッシの発生と特徴,工具材料と刃先の摩耗,寿命方程式,切削液と加工点への供給方法(MCC:Ⅴ-A-5 工作) 左記の項目を理解できる.
5週 その他の切削加工(ブローチ加工,歯切),切削加工の総まとめ(MCC:Ⅴ-A-5 工作) 左記の項目を理解できる.
6週 前学期前半の講義内容を基に,筆記試験を実施する.試験開始45分後に,試験前半部分を回収する.
左記の項目を理解できる.
7週 "研削加工の分類とその特徴,研削砥石の構造(3要素,5因子)
(MCC:Ⅴ-A-5 工作)"
左記の項目を理解できる.
8週 研削状態,自生作用,切りくずの特徴,スパークアウト,砥石移動距離と研削量の関係 物理基礎(主に力学)研削状態,自生作用,切りくずの特徴,スパークアウト,砥石移動距離と研削量の関係 .
(MCC:Ⅴ-A-5 工作)
左記の項目を理解できる.
2ndQ
9週 "クーラントの供給方法,砥石のドレッシング,工作物の固定方法,研削加工による仕上げ面の表面性状の特徴(MCC:Ⅴ-A-5 工作)"
"
左記の項目を理解できる.
10週 "研削加工の幾何学(出口角,砥粒切込深さの最大値)(MCC:Ⅴ-A-5 工作)"
."
左記の項目を理解できる.
11週 "研削砥石の減耗と寿命,研削抵抗と研削動力,(MCC:Ⅴ-A-5 工作)"
."
左記の項目を理解できる.
12週 その他の研削加工方法(ホーニング,ラッピング,超音波加工,ウォータージェット加工) その他の除去加工(電子ビーム加工,ショットブラスト) (MCC:Ⅴ-A-5 工作)"
左記の項目を理解できる.
13週 製鉄会社の工場を見学し,企業が求める技術者像を学ぶ
左記の項目を理解できる.
14週 製鉄会社の工場を見学し,企業が求める技術者像を学ぶ
左記の項目を理解できる.
15週 "前学期後半の講義内容を基に,筆記試験を実施する.
試験開始45分後に,試験前半部分を回収する."
筆記試験で60%以上の回答率
16週
後期
3rdQ
1週 "鋳造の特徴),鋳型,シェルモールド,ダイカスト法の加工メカニズム,連続鋳造法(MCC:Ⅴ-A-5 工作)
."
左記の項目を理解できる.
2週 "鋳造用金属材料,溶解炉,鋳物の欠陥と解決法((MCC:Ⅴ-A-5 工作)
."
左記の項目を理解できる.
3週 "鋳造用金属材料,溶解炉,鋳物の欠陥と解決法
"圧延加工法(MCC:Ⅴ-A-5 工作)
."
左記の項目を理解できる.
4週 "圧延のメカニズムと冷間、熱間圧延技術,"鍛造、パンチ、プレス,転造,押出し,引き抜きの加工技術について学ぶ(MCC:Ⅴ-A-5 工作)

左記の項目を理解できる.
5週 "授業方針説明,溶接法の分類(MCC),アーク(TIG,MIG,MAG)溶接の加工メカニズム(MCC)
."
左記の項目を理解できる.
6週 "授業方針説明,溶接法の分類(MCC),アーク(TIG,MIG,MAG)溶接の加工メカニズム(MCC)
."
左記の項目を理解できる.
7週
8週 "後学期前半の講義内容を基に,筆記試験を実施する.
 "
左記の項目を理解できる.
4thQ
9週 圧延工場を見学し,企業が求める技術者像を学ぶ
左記の項目を理解できる.
10週 圧延工場見学の経験を基にレポートをまとめる.
左記の項目を理解できる.
11週 ものづくりにかかわる企業研究の調査を行い、技術者として必要なことについて学ぶ
左記の項目を理解できる.
12週 ものづくりにかかわる企業研究の調査を行い、技術者として必要なことについて学ぶ
左記の項目を理解できる.
13週 エンジンの分解・組立実習と構造部品の加工技術
左記の項目を理解できる.
14週 エンジンの分解・組立実習と構造部品の加工技術
左記の項目を理解できる.
15週 "本講義の全内容について,筆記試験を実施する.ただし,別途用紙を配布する.用紙は講義内容を記入し,持込を可とする.
試験開始45分後に,試験前半部分を回収する."
年間を通した講義内容から試験形式で実施する.
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力3000002050
専門的能力1000001020
分野横断的能力1000002030