総合構造設計

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 総合構造設計
科目番号 4105 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修科目: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 0
教科書/教材 自作資料(パワーポイント)
担当教員 富澤 淳

到達目標

自学自習を基本として,個人別に与えられた要目にしたがい,これまでに習得した専門技術・知識を駆使することで,汎用単シリンダーガソリンエンジンの①性能予測,②強度検討,③材料選定および④3次元CADモデリングにより課題部品を創造する.これらを通して,機械工学エンジニアに必要不可欠なデザイン能力を養成する.
【V-A-2】 機械設計:機械材料,材料力学,工業力学,機械力学などの知識を活用して合理的,安全に設計できる。
【V-A-3】 力学:物体に生じる内力とそれによって生じる変形などを理解し,機械構造物を合理的,安全に設計できる。
【V-A-4】熱流体:流体の性質、流体の静止状態および運動状態での力学、熱の基本法則、熱的諸量の求め方、伝熱現象などを理解し、熱流体機器を合理的かつ安全に設計できる。
【V-A-6】 材料:機械構造物で用いられる材料の種類、性質、用途、加工法、熱処理技術などをを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
汎用単シリンダーガソリンエンジンの性能予測法について習得する(B-2).性能予測に必要な各種状態方程式,効率計算,経験的実測値などの諸法則,理論的バックグラウンドについて説明できる.各行程間の状態量変化(P,V)をグラフ化し,これの数値積分を実行することにより,理論仕事量を計算できる.講義中に示す性能予測法をベースに,特徴的なクランク回転角における状態量の計算が評価できる
性能予測を基に主要部品に作用する慣性力の評価により概略強度を確認→寸法を決定することで,設計に対する実践力を身につける(B-3).講義中に示す慣性力計算法をベースに,主要部寸法表の8割が埋めることができる.講義中に示す慣性力計算法をベースに,主要部寸法表の7割が埋めることができる.講義中に示す慣性力計算法をベースに,主要部寸法表の6割が埋めることができる.
与えられた要目をベースに,自学自習により課題にアプローチ,要目を満足する設計ができる(B-2,B-3).講義中に示す強度計算法をベースに,与えられた要目を満足する「ピストン」「ピストンピン」「コネクティングロッド」「クランク軸」の強度計算ができ,材料選定理由の根拠を示すことができ、強度計算法で紹介した式の導出過程,機械工学便覧を用いた規格品による機械要素の選定ができる.講義中に示す強度計算法をベースに,与えられた要目を満足する「ピストン」「ピストンピン」「コネクティングロッド」「クランク軸」の強度計算ができ,材料選定理由の根拠を示すことができる.講義中に示す強度計算法をベースに,与えられた要目を満足する「ピストン」「ピストンピン」「コネクティングロッド」「クランク軸」の強度計算ができる.
3次元モデリングと製作加工図を作成できる(C-3).概略形状の3Dモデリングができる.モデリングから寸法の入った2次元製作加工図面が作成できる.詳細部の3Dモデリングができる.さらに,詳細部を反映させた2次元製作加工図面が作成できる.加えて,2次元製作加工図面において,「表面あらさ」「幾何公差」の指定ができる.概略形状の3Dモデリングができる.モデリングから寸法の入った2次元製作加工図面が作成できる.詳細部の3Dモデリングができる.さらに,詳細部を反映させた2次元製作加工図面が作成できる.概略形状の3Dモデリングができる.モデリングから寸法の入った2次元製作加工図面が作成できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
個人個人に与えられたエンジン要求項目をベースに,個人が自主的に資料を調査しエンジンの「性能予測計算書」,「クランク運動計算書」,「強度計算書」および「3D組立図と主要部品の製作三面図」を作成する.
授業の進め方・方法:
テーマ設定の始めにおいては,講義形式により,各テーマに関する基礎知識を教授する.その後,各自が調査することで報告書を仕上げる.強度計算書については、夏休みに作成し、後期の初めに提出する。
教員は,講義室にて疑問点および報告書作成について個別に指導する.
注意点:
(各科目個別記述)
・ この科目の主たる関連科目は、機械設計基礎学I(1年),材料加工システムI(1年),機械設計基礎学II(2年),材料力学設計I(2年),材料加工システムII(2年),材料力学設計II(3年),材料加工システムII(2年),機械材料(3年),CAD・CAMⅠ(3年),CAD・CAMⅡ(4年),機械力学(4年),熱工学(4年),流体工学(4年)である.
(モデルコアカリキュラム)
・ 対応するモデルコアカリキュラム(MCC)の学習到達目標、学習内容およびその到達目標を【】内の記号・番号で示す。
(航空技術者プログラム)
・ 【航】は航空技術者プログラムの対応項目であることを意味する。
(学位審査基準の要件による分類・適用)
・科目区分 専門科目④A群:設計工学・機械要素・トライボロジーに関する科目

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方、評価方法について説明し、各自毎に異なるエンジン要求項目を伝達する。 授業の進め方、評価方法について理解する。
2週 エンジン設計に必要な熱力学の基礎を学習する。 エンジン設計に必要な熱力学の基礎を理解する。
3週 エンジン指圧線図の説明と状態量計算方法について説明する(行程別状態量計算)【航】 エンジン指圧線図について理解する。
4週 エンジン指圧線図の説明と状態量計算方法について説明する(出力予測法)【航】 エンジン指圧線図の状態量計算方法を理解する。
5週 エンジン性能予測について演習を行う 各自にて性能予測計算し報告書作成する。
6週 エンジン性能予測について演習を行う 各自にて性能予測計算し報告書作成する。
7週 エンジン性能予測について演習を行う 各自にて性能予測計算し報告書作成する。
8週 クランクの運動とエンジンに働く力の計算方法を学習する クランクの運動を理解し、その計算方法を理解する。
2ndQ
9週 クランクの運動とエンジンに働く力の計算方法を学習する エンジンに働く力(ガス圧力と慣性力)を理解し、その予測計算方法を理解する
10週 クランクの運動とエンジンに働く力の計算方法を学習する 各自にてクランクの運動とエンジンに働く力を計算し、報告書作成する
11週 クランクの運動とエンジンに働く力の計算方法を学習する 各自にてクランクの運動とエンジンに働く力を計算し、報告書作成する
12週 主要部品の計算方法を学習する クランク軸に発生する合成応力と許容応力を理解する。
13週 主要部品の計算方法を学習する クランク軸に発生する合成応力と許容応力を理解し、その計算方法を理解する。
14週 主要部品の計算方法を学習する エンジンの主要部品を理解し、要求に適合した材料の種類、性質、熱処理を選定方法を理解する。
15週 主要部品の計算方法を学習する 各自にて主要部品の寸法を確認し主要部寸法表を作成する。
16週
後期
3rdQ
1週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
2週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
3週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
4週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
5週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
6週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
7週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
8週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
4thQ
9週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
10週 主要部品製図演習を行う
各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
11週 主要部品製図演習を行う 各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
12週 主要部品製図演習を行う 各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
13週 主要部品製図演習を行う 各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
14週 主要部品製図演習を行う 各自にて3D-CADを用いて、主要部品製図を行う
15週 主要部品製図演習を行う 各自にて計算書や、3D-CADを用いた主要部品製図の修正を行う
16週

評価割合

性能予測計算書クランク運動計算書強度計算書所要部品製図合計
総合評価割合20153035100
基礎的能力1010151550
専門的能力105152050