流体工学

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 流体工学
科目番号 4107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 流体力学(日本機械学会編、JSMEテキストシリーズ)
担当教員 眞喜志 治,森澤 征一郞

到達目標

流体工学の基礎知識(授業内容)を理解し応用力の向上に努める。
授業を通して、個々が持つ科学技術への好奇心を刺激し、論理的思考力の育成を図る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
物体周辺や管路内を流れる流体の”流動現象”と各種物理量との関連について理解している。原理や基礎知識を統合して応用できる題意で述べられている現象をモデル化して、解を導き出すことができる教科書の記述内容や専門用語を説明できる
質量保存,エネルギー保存,運動量保存に関連した応用問題を解くことができる。原理や基礎知識を統合して応用できる題意で述べられている現象をモデル化して、解を導き出すことができる教科書の記述内容と専門用語を説明できる
流体機器の開発,設計、保守に必要な応用力を身につけている。実用機器をモデル化して、適切な関係式や基本法則を使って、数値解を導出できる。実用機器をモデル化して、基本原理との関連を説明できる。実用機器をモデル化できる。
専門用語を英字表記するなど、語学力の向上と専門知識の同時習得に努めている。英語で述べられている演習問題について、をモデル化して解を導き出すことができる。記述内容をモデル化して解釈できる学習した専門用語を英語表記できる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流体工学の基礎となる物理現象と力学について解説する.それをもとに,種々の流動現象をモデル化して論理的に解釈できる能力を育成する.演習により基本原理の理解を深め,流体機器の開発,設計に携われる応用力を身につけて欲しい.
授業の進め方・方法:
熱工学(4年,通年)との関連性を考慮しながら授業を進める.
注意点:
プリントを適宜配布するので,学習ノートや試験問題と合わせて,ファイルにして保管すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容の説明,流体の基本的性質 流体の基本的性質を説明できる
2週 流体の種類と分類
密度、圧縮性、表面張力,ニュートン流体,単位と次元
流体の種類と分類を説明できる
3週 流れの基礎
速度と流量,層流と乱流,レイノルズの実験,渦
層流と乱流について説明できる
4週 静止流体の力学(1)
静止中の圧力,マノメータ
静止中の圧力、マノメータについて説明できる
5週 静止流体の力学(2)
全圧力,圧力中心
流体中の面に働く圧力から全圧力及び、圧力中心の式について説明できる
6週 静止流体の力学(3)
浮力、浮力場
力の釣り合いからの浮力、及び浮力場のメタセンタ高さについて説明できる
7週 授業1~6に関連した演習 第1週~第6週の授業内容に関する問題の解を導くことができる
8週 中間試験 第1週~第7週までの学習内容について、60%以上の理解度を有することを示すことができる
2ndQ
9週 連続の式と質量保存則
一次元流れにおける質量保存と連続の式の導出
連続の式について説明できる
10週 流体のエネルギー保存
エネルギ保存則とベルヌ―式の関係
エネルギ保存則とべルヌーイの式の関係を説明できる
11週 ベルヌーイの式の応用
ピトー管,ベンチュリー管による流体計測方法
流体の流速・流量を測定する方法について説明できる
12週 ベルヌーイの式に関連した演習 連続の式およびベルヌーイの式を利用して問題を解くことができる
13週 運動量の定理と応用(1)
管内に流体が働く力
運動量の定理より、狭り管や曲がり管に働く力を導くことができる
14週 運動量の定理と応用(2)
平板に噴流が働く力
運動量の定理より、平板に働く力を導くことができる
15週 理解度確認 前期に学んだことについて複合的な問題に取り組む
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 角運動量の保存(1) 角運動量の定理を理解する
2週 角運動量の保存(2) ポンプや水車の動力を求めることができる
3週 角運動量の保存(3) 理解度確認のための演習に取り組む
4週 抗力と揚力(1) 物体まわりに働く抗力・揚力の計算ができるとともに、抗力を分類できる
5週 抗力と揚力(2) 円柱周りの流れから生じる抗力とその流れ場について説明できる
6週 抗力と揚力(3) 翼周りの流れから生じる揚力とその流れ場について説明できる
7週 授業1~6に関連した演習 理解度確認のための演習に取り組む
8週 中間試験 第1週から7週までに学んだ内容について60%以上の理解度を示す
4thQ
9週 管内流れ(1) 助走区間内の流れについて理解するとともに、層流中の壁面に働く力を説明できる
10週 管内流れ(2)  管路損失を考慮したベルヌーイの式を活用できる
11週 管内流れ(3) 管摩擦による損失を理解し,ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる
12週 管内流れ(4) 管路断面の面積や形状が円形とは異なる場合の流れ場の損失を説明できる
13週 管内の乱流(1) 管内の乱流の特徴を説明できるとともに、壁面に働く力を説明できる
14週 管内の乱流(2) 管内の乱流中の速度分布を導出できる
15週 理解度確認 後期に学んだことについて複合的な問題に取り組む
16週 期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート小テストその他合計
総合評価割合8000000200100
基礎的能力500000010060
専門的能力300000010040
分野横断的能力000000000