CAE

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 CAE
科目番号 5107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修科目: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 0
教科書/教材 教員作成資料
担当教員 比嘉 吉一

到達目標

設計結果の評価のためのコンピュータによる数値シミュレーション能力を修得する.
【V-A-1】物体に力が作用することによって生ずる力学現象をコンピューター上で可視化をすることで,理解・説明することができる.
【V-A-7】プログラミング技術を習得し,問題の扱い方を考えることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
偏微分方程式の離散化法として,有限要素法の基礎知識を身につける.境界条件を含めた離散化方程式を導出することができる.計算条件に合わせた離散化方程式を導出することができる.有限要素法を用いた離散化方程式の一般式を導出することができる.
応力‐ひずみ関係及び変位‐ひずみ関係が数値計算上でどのように扱われているか理解できる.計算条件に合わせた離散化式を導出することができ,状況に応じて複数の計算方法を複合的に活用することができる.計算条件や計算方法に合わせた基礎方程式の離散化式を導出することができる.基本的な離散化式を導出し,一般的な計算方法を適用することができる.
与えられた条件から計算モデルを構築して数値計算を実行し,実設計の段階で必要となるデータを構築する能力を身につける.得られた数値解を用いて,計算モデルの妥当性を検討し,説明できる.与えられた条件に対して適切な計算モデルを構築でき,適切な境界条件を設定できる.与えられた計算条件に沿った計算モデルを構築でき,適切な方程式を選定することができる.
導入する構成式や境界条件により,数値解析結果がある限定された解となっていることを理解し,数値解析の有用性を理解できる.計算する際に用いた仮定や条件と得られた数値解を結びつけて説明できる.得られた数値解が物理的に正しい解であるかどうかを考察できる.得られた数値解が境界条件を満たしていることを確認できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータを利用して製品の機能・性能解析や成形性・加工性を検討するCAEの概念,数理モデル化と数理解析手法について講義するとともに,代表的な用途である変形・応力解析を行い,理解を深める.
授業の進め方・方法:
単元に関する座学のみならず,理解度向上のための演習を行う.また,実際の数値シミュレーション例としてFortranを用いた有限要素解析も実施する.解析対象の離散化・解析結果の可視化など,様々な場面で能動的な学習を要求されるので,履修者は積極的に演習・課題に取り組むこと.
注意点:
試験は実施しない.項目ごとの演習課題と最終課題を総合して評価するので,要求される提出物は必ず提出のこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 CAEの定義や利用のための基礎知識などの概要について学ぶ
2週 バネの力と変位について学ぶ
3週 要素剛性方程式の作成について学ぶ
4週 平面トラス解析(はり要素)について学ぶ(1)【航】 【V-A-3:1-3】トラスジョイント部におけるつりあい条件が理解できる.
5週 平面トラス解析(はり要素)について学ぶ(2)【航】 【V-A-3:1-3】トラスジョイント部におけるつりあい条件が理解できる.
6週 有限要素法(1)・応力とひずみ,変位とひずみ関係式について学ぶ 【V-A-3:12-2】応力-ひずみ関係式について説明ができる
7週 有限要素法(2)・2次元平面問題に対する応力-ひずみ関係について学ぶ 【V-A-3:12-2】応力-ひずみ関係式について説明ができる
8週 有限要素法(3)・離散化方程式の組み立てについて学ぶ(1)
4thQ
9週 有限要素法(4)・エネルギ原理と仮想仕事の原理について学ぶ 【V-A-3:17-1】支配方程式としての最小ポテンシャルの原理が理解できる
10週 有限要素法(5)・エネルギ原理に基づく有限要素法の定式化について学ぶ 【V-A-3:17-1】支配方程式としての最小ポテンシャルの原理が理解できる
11週 弾性体の有限要素解析(1)・離散化方程式の組み立てについて学ぶ(2)
12週 弾性体の有限要素解析(2)・エネルギ原理に基づく有限要素法の定式化について学ぶ
13週 弾性体の有限要素解析(3)・2次元弾性問題に対する有限要素解析プログラム 【V-A-3:12-2】二次元平面近似における応力-ひずみ関係が理解できる.
14週 弾性体の有限要素解析(4)・最終課題作成 【V-A-7:1-1】2次元弾性解析プログラムが実行できる.
【V-A-7:2-1】2次元弾性解析プログラム中の定数,変数が説明できる.
【V-A-7:3-1】演算子の種類と優先順位がわかる.
【V-A-7:4-1】データを入力し,結果を出力するプログラムを作成できる.
15週 弾性体の有限要素解析(5)・最終課題作成 【V-A-7:3-1】演算子の種類と優先順位がわかる.
【V-A-7:4-1】所望の入力データを作成し,実行した後,出力データを用いて可視化できる
【V-A-7:6-1】2次元配列のプログラムを実行し,理解できる.
16週

評価割合

試験小テストレポートその他(演習課題・発表・実技・成果物)合計
総合評価割合001000100
基礎的理解0050050
応用力(実践・専門・融合)0040040
社会性(プレゼン・コミュニケーション・PBL)00000
主体的・継続的学修意欲0010010