エネルギー変換工学

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 エネルギー変換工学
科目番号 5108 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 熱機関工学(コロナ社),参考図書:日本のエネルギー(資源エネルギー庁)
担当教員 眞喜志 治

到達目標

エネルギー変換機器の構造・基礎理論を理解し,エネルギ利用法と環境対策に対する基礎知識を習得する。
水の等圧蒸発過程を説明できる。
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。
【V-A-4】流体の性質、流体の静止状態および運動状態での力学、熱の基本法則、熱的諸量の求め方、伝熱
現象などを理解し、熱流体機器を設計・製作・使用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な 到達レベル(可)
熱工学、数学及び 物理の知識を、蒸 気サイクルや内燃 機関の性能計算 等に活用すること ができる。線図及び表からす べての情報を正し く読み取り,かつ 線図上に正しくサ イクルを描くことが できる。 与えられた条件に よる性能の差を正 しく計算することが できる。線図及び表から必 要な値を概ね読み 取ることができ、 サイクルの性能計 算に利用すること ができるとともに, 線図上に正しくサ イクルを描くことが できる。線図及び表から必 要な値を概ね読み 取ることができ、 サイクルの性能計 算に利用すること ができる。
授業中に示された 基礎式や理論式 の導出等を自発 的に行う自己学習 能力を身につけ る。式の導出過程を 理解し、複数の式 を組み合わせた活 用ができる。式変形を行い、状 況に応じた式活用 ができる。計算に必要な式を 利用することがで きる。
与えられた様々な 条件から問題解 決に必要な条件を 見出し、正確な解 答および的確な説 明を行える能力を 身につける。与えられている情 報をすべて理解 し、問題に応じて、 必要な値及び式を 選択でき、的確に 答えを導くことが できる。与えられた情報の 中から、問題解決 に必要な情報を抽 出し、答えを導くこ とができる。与えられた情報を 利用して、答えを 導くことができる。
エネルギー問題や 環境問題に関し て、現状を理解、 説明することがで きる。エネルギー問題や 環境問題に関する 現状をすべて説明 でき、その対応 策、解決策を提案 できる。エネルギー問題や 環境問題について の現状を説明で き、それに関する 最新の対応策等 を説明できる。エネルギー問題や 環境問題につい て,現状を説明で きる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
様々なエネルギー変換法を説明し、現在のエネルギー事情を比較的最新のデータを用いて説明する。
授業の進め方・方法:
エネルギー変換法として、熱エネルギーと力学的エネルギーの変換を主として取り上げ、蒸気工学(蒸気熱力学の基礎、ボイラの種類・構造・性能、蒸気タービン等)及び内燃機関(エンジンの性能と計測、ガソリン機関と燃焼、ディーゼル機関と燃焼機構、2サイクル機関等)について講義する。本講義は学修単位の形式をとるため、講義内容の理解を深める観点から、自学自習が必要となるように授業を進めるものとする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エネルギー利用の現状 エネルギーの利用方法や変換方法およびエネルギーの現状について学ぶ
2週 蒸気サイクル(1)
蒸気の状態変化、相平衡および湿り蒸気の性質について学ぶ
【V-A-4:10-1】水の等圧蒸発過程を説明できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
3週 蒸気サイクル(2)
ランキンサイクルとその構成要素について学ぶ
4週 蒸気サイクル(3)
ランキンサイクルの熱計算について学ぶ(その1)
【V-A-4:9-2】サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率
および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる
【V-A-4:9-6】サイクルをT-s線図で表現できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
5週 蒸気サイクル(4)
ランキンサイクルの熱計算について学ぶ(その2)
【V-A-4:9-2】サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率
および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる
【V-A-4:9-6】サイクルをT-s線図で表現できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
6週 蒸気サイクル(5)
飽和ランキンサイクルと効率改善について学ぶ
【V-A-4:9-2】サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率
および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる
【V-A-4:9-6】サイクルをT-s線図で表現できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
7週 蒸気サイクル(6)
再熱サイクルについて学ぶ
【V-A-4:9-2】サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率
および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる
【V-A-4:9-6】サイクルをT-s線図で表現できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
8週 中間試験
4thQ
9週 蒸気サイクル(7)
再生サイクルについて学ぶ
【V-A-4:9-2】サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率
および冷凍機・ヒートポンプの成績係数を計算できる
【V-A-4:9-6】サイクルをT-s線図で表現できる
【V-A-4:10-2】飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量
を計算できる
【V-A-4:10-3】蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図か
ら読み取ることができる
10週 内燃機関(1) 内燃機関の構造と作動原理について学ぶ(航)
11週 内燃機関(2) 内燃機関の基本サイクルについて学ぶ(その1)(航)
【V-A-4:8-1】理想気体の圧力、体積、温度の関係を状態
方程式を用いて説明できる
【V-A-4:8-2】定容比熱、定圧比熱、比熱比および気体定
数の相互関係を説明できる
【V-A-4:8-4】等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変
化、ポリとロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事
を計算できる
12週 内燃機関(3) 内燃機関の基本サイクルについて学ぶ(その2)(航)
【V-A-4:8-1】理想気体の圧力、体積、温度の関係を状態
方程式を用いて説明できる
【V-A-4:8-2】定容比熱、定圧比熱、比熱比および気体定
数の相互関係を説明できる
【V-A-4:8-4】等圧変化、等容変化、等温変化、断熱変
化、ポリとロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事
を計算できる
13週 内燃機関(4) 図示出力、正味出力、熱効率および燃料消費率について
学ぶ
14週 内燃機関(5) 熱勘定、出力の測定、軸出力の修正および指圧計について学ぶ
15週 エネルギー変換まとめ これからのエネルギー問題及びエネルギー変換機器について考察する
16週 期末試験

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力6010000070
応用力(実践・専門・融合)205000025
主体的・継続的学修意欲0500005