材料加工システムIII

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 材料加工システムIII
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修科目: 3
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 0
教科書/教材 「機械工作法」,平井三友,コロナ社(ISBN4-339-04453-9) 「機械加工学」中島 利勝 , 鳴瀧 則彦(ISBN-10: 4339040592) 「新版 機械加工」中山一雄 上原邦雄,朝倉書店(ISBN-10: 4254230893) レーザ応用光学 (先端光エレクトロニクスシリーズ),小原 実 , 佐藤 俊一 , 神成 文彦(ISBN-10: 4320085558) 「機械実習 上,中」嵯峨常生他,実教出版 これだけは知っておきたい金型知識,福島 有一,(ISBN-10: 4526061565) 塑性加工の基礎 ,村川 正夫 , 青木 勇, 中村 和彦(ISBN-10: 4782840675)
担当教員 下嶋 賢,津村 卓也

到達目標

1年次,2年次の「材料加工システム」授業での加工基礎理論と実習経験をベースとし,当科目では「モノ」つくりの基盤となる溶接,塑性加工,鋳造,切削・研削加工の加工概念・理論を,講義主体で修得する。またレーザ加工,放電加工,表面処理法などの特殊加工技術や,切削抵抗,表面性状,PLC,実験計画法は,実習をまじえながら加工理論と現象を理解する。
沖縄県内にある「モノ」つくりに関連した企業を見学し,企業が求める技術者像を理解する.
定期試験に準ずる試験の結果40%、実習レポート30%,課題30%で評価する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:切削、研削、鋳造、圧延、溶接加工を理解できる。最低限必要な到達レベルを、課題、定期試験などで100%の正答率で解答することができる。最低限必要な到達レベルを、課題、定期試験などで80%以上の正答率で解答することができる。切削、研削、鋳造、圧延、溶接加工において、その加工メカニズムを理解できる。また、ものづくりの課題に対して、上述の加工法の利点、欠点を理解し、適切な加工方法を選定できる。
評価項目2:レーザ加工、表面処理、放電加工、切削抵抗、表面性状、PLC制御、実験計画法を理解できる。最低限必要な到達レベルを、100%の正答率で解答することができる。最低限必要な到達レベルを、80%以上の正答率で解答することができる。レーザ加工、表面処理、放電加工、切削抵抗、表面性状、PLC制御、実験計画法の実習を受講し、その内容について理解し、与えられた期限内提出するレポートが提出でき、その内容は及第点を得ることができる。
評価項目3:ものづくりに関連する企業の特徴を理解できる。日本にとらわれず、世界中の企業のことが理解できている。ものづくり系企業にとらわれず、他の分野の企業についても調査でき、それぞれが比較検討できる。自らの希望に沿い、将来就職したいものづくり系企業を選定し、その業界ならびに企業について調査することで、自らの志望動機を制作することができる.

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (1) 説明 閉じる
教育目標 (3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実習,講義形態で進める.また,県内のものづくり企業の工場見学を実施する.
授業の進め方・方法:
(実習)班分けを実施し,実習形式で進める.
実習のテーマは,レーザ加工,放電加工,表面処理,PLC制御,切削動力の計測,表面性状の計測,実験計画法である.
(講義)切削,研削,鋳造,圧延,溶接などの機械加工法の加工メカニズムを講義形態で実施する.
注意点:
・(MCC)とはモデルコアカリキュラムの到達目標に対応していることを意味する
・定期試験に準ずる試験の持込可能物品
筆記用具,定規,関数電卓(ただし,プログラム機能のないもの) 
ただし,後期期末試験については.別途配布され,勉強した内容が手書きによって記した用紙も持ち込んで良い.
・期試験に準ずる試験の問題について
定期試験に準ずる試験は、その前までの講義内容に基づいて課される.ただし,後期期末については,本講義すべての内容を網羅した問題を課す.また,「モノ」つくりに関連し,沖縄高専の過去の講義内容に関する基礎知識の復習問題も課す.
・課題の採点について
講義中に課されたレポートは,配布する際に.締切日を提示する.提示した締切日の朝8時40分までに所定の提出先まで提出する.締め切り厳守とし,指定した提出期限を過ぎた場合には評価結果に0.6を乗じる.また.提出締切日から5講義日の朝8時40分以降に提出されたレポートは採点しない.
実習・見学・試験を特別な理由なく欠席した場合には,それに伴うレポート・試験の点数は採点しない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギー加工実習(1) レーザ加工技術の理論と加工実習について学ぶ
2週 エネルギー加工実習(2) 放電加工・ワイヤカットの理論と実習について学ぶ
3週 エネルギー加工実習(3) 表面処理法の理論と実習について学ぶ
4週 PLC実習1 シーケンサのラダー図の作成法を学ぶ
5週 PLC実習2 シーケンサを実際に作成し、制御図と同じように動作するか実習にてチェックする。
6週 表面性状実習1 機械部品の粗さと理論粗さについてまなぶ
7週 表面性状実習2 加工部品の粗さを測定し,送りとの関係をまなぶ
8週 切削動力実習1 せん断角と切削力の関係を学ぶ
2ndQ
9週 切削動力実習2 切削動力計による測定結果を用いて,せん断角算出法,FFTについて学ぶ
10週 実験計画法(1) 計速法の基礎(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測) SI単位,計測標準とトレーサビリティーを学ぶ(MCC)
11週 実験計画法(2) 精度・確度・不確かさについて学ぶ(MCC)
12週 実験計画法(3) "実験例に基づき、エクセルによるグラフの作成法について
学ぶ"
13週 実験計画法(4) ノギスによる計測結果のグラフを作成し、考察方法を学ぶ
14週 実験計画法(5) "磁力の実験を行い、グラブの作成法と考察方法を学ぶ
精度と誤差,誤差を考慮した計測値の処理が行なえる(MCC)"
15週 実験計画法(6) 実験結果をもとに、グラフの考察方法についてまとめる。
16週 期末試験 前学期後半の講義内容を基に,筆記試験を実施する.
後期
3rdQ
1週 溶接・接合技術 鋳造の特徴(MCC),鋳型,シェルモールド,ダイカスト法の加工メカニズム(MCC),連続鋳造法
2週 溶接・接合技術 鋳造用金属材料,溶解炉,鋳物の欠陥と解決法(MCC)
3週 鋳造技術 圧延加工法の種類とその特徴(MCC)
4週 鋳造技術 圧延のメカニズムと冷間、熱間圧延技術
5週 塑性加工 鍛造、パンチ、プレス,転造,押出し,引き抜きの加工技術について学ぶ(MCC)
6週 塑性加工 授業方針説明,溶接法の分類(MCC),アーク(TIG,MIG,MAG)溶接の加工メカニズム(MCC)
7週 塑性加工 アーク(TIG,MIG,MAG)溶接の加工メカニズム(MCC)の続き,ガス溶接の加工メカニズム(MCC)
8週 ものつくり企業工場見学(3) 後学期前半の講義内容を基に,筆記試験を実施する.
試験前半 40分 休憩10 分 試験後半30分 解説10分 
4thQ
9週 ものつくり企業工場見学3) 圧延工場を見学し,企業が求める技術者像を学ぶ
10週 ものつくり企業工場見学(4) 圧延工場見学の経験を基にレポートをまとめる.
11週 ものつくり企業工場見学(4) 金型工場を見学し,企業が求める技術者像を学ぶ
12週 ものづくり企業調査 金型工場見学の経験を基にレポートをまとめる.
13週 ものづくり企業調査 ものづくりにかかわる企業研究の調査を行い、技術者として必要なことについて学ぶ
14週 実習 エンジンの分解・組立実習と構造部品の加工技術
15週 加工技術の応用例 これまで行ってきた機械工作法の総まとめ
16週 期末試験 本講義の全内容について,筆記試験を実施する.ただし,別途用紙を配布する.用紙は講義内容を記入し,持込を可とする.
試験前半 40分 休憩10 分 試験後半30分 解説10分 

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力300000200
専門的能力200000100
分野横断的能力20000000