日本事情・地域貢献Ⅰ

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 日本事情・地域貢献Ⅰ
科目番号 1028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『ことばと文化でつながるにほんごで文化体験』『知っていますか日本のこと-学ぼう話そう日本事情』その他教員作成副教材・視聴覚資料等
担当教員 玉城 梓,サビケ 理奈

到達目標

(目的)
日本の社会・文化について学び、学習スキルや、深い思考力、互いを理解し協調していく力をつける。
それらを学ぶことで、学生にとって身近なことと日本社会・文化のつながりに目を向け、自分のこととして考える貴重な学びの機会となる。さらに、それを日本語で学ぶことによって、他の国の学生と知恵を分かち合うことができることを目標とする。

また、本科目はCLIL(Contents and Language Integratied Learning;内容と言語を統合した学習)の教育アプローチにもどつき以下の4Cを意識して学ぶ。
Contents内容:日本社会・文化を理解する
Communication言語:日本語で互いに伝え合う、学習スキルを高める
Cognition思考:内容や言語の学習について考える
Community/Culture:協学・異文化理解:市民・高専生の一員として、仲間と協調し、地域の活動や行事に参加し地域貢献の意識を養う

「日本社会・文化」のあらゆるテーマをもとに、日本語力だけでなく、全ての学びに必要な学習スキルや、深い思考力、互いを理解し協調していく力をつけることを目指す。

(到達目標)
1.日本の社会や文化についての理解を深める。
2.情報を集め,自分が必要な情報を取捨選択し,まとめることができる。
3.日本語で簡単なプレゼンテーションを行うことができる。
4.課外活動を通して地域について知り、

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
Content内容 日本社会・文化を知り、自国のそれと比較し、世界の友達にそれを伝えることができる。日本社会・文化を知り、自国のそれと比較し、世界の友達にそれを伝えることがある程度できる。左記に達していない
Communication言語 日本社会・文化に関する資料を読むことができ、わかりやすくまとめてポスターやレジュメを作ったりできる。わかりやすい発表やディスカッション、質問ができる。作文やレポートで自分の意見を書くことができる。日本社会・文化に関する資料を読むことができ、わかりやすくまとめてポスターやレジュメを作ったりできる。わかりやすい発表やディスカッション、質問ができ、作文やレポートで自分の意見を書くことがある程度できる。 左記に達していない
Cognition思考日本社会・文化と自分との関わりについて客観的に整理したり、他の学生の発表や意見を聞いてディスカッションポイントを見つけ、疑問点やもっと詳しく知りたいことを考えられる。問題を解決するための方法や課題を考え、そのための行動も考えることができる。日本社会・文化と自分との関わりについて客観的に整理したり、他の学生の発表や意見を聞いてディスカッションポイントを見つけ、疑問点やもっと詳しく知りたいことを考えられる。問題を解決するための方法や課題を考え、そのための行動も考えることがある程度できる。左記に達していない
Community/Culture協学・異文化理解 日本社会・文化に関心をもち、自分とのつながりに気づくことができる。それらを解決するために、他の学生や自分ができることに気づき、他の学生の価値観を認め、質問や評価することができる。ペアやグループで話し合い、発表の準備をすることができる。日本社会・文化に関心をもち、自分とのつながりに気づくことができる。それらを解決するために、他の学生や自分ができることに気づき、他の学生の価値観を認め、質問や評価することができる。ペアやグループで話し合い、発表の準備をすることがある程度できる。左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
留学生が日本語で表記されているレポート・小論文等、及び、聴解資料・動画資料等の日本語話者が話している内容等を理解し、日本の社会・文化を幅広く学習するとともに日本語の基礎能力の向上を図ることを目指す。
授業の進め方・方法:
・教科書及び教師作成資料等の副教材(新聞・雑誌等や動画など)を使用して学習活動を行う。
・発表では、グループワークでの協働作業と発表のための資料、グラフ、レジュメ作成も行う。
・各課のテーマに沿って課外授業を行うこともある。
注意点:
・授業に関する予習・復習が必要となる。また、欠席等により学習に空白が生じた場合は、自学自習が必要となる。
・本科目は、1年次留学生特別科目であるが、3年次以降の留学生は聴講生として参加が可能である。
・沖縄県の社会文化についても3年次留学生受講科目「日本事情Ⅰ」と関連し、課外活動において合同授業を行うこともある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 <プロローグ>
沖縄県(名護市)について
・日本について人口、首都、国旗など基本的なデータを把握する
・日本のおおまかな気候、地理などを把握する
・現代日本人の生活を知る
・日本について人口、首都、国旗など基本的なデータを把握する
・日本のおおまかな気候、地理などを把握する
・現代日本人の生活を知る
2週 <1章 街を歩く 名護市辺野古>
【事前活動】
名護市役所・辺野古公民館見学、バス乗り方について調査 
沖縄(名護市)の面積、人口、四季の変化と天気予報やその特徴について広く学ぶ。
・サポートなしで時刻表や料金表を見て切符を購入でき、バスに乗れるようになる
3週 <第1章 街を歩く 名護市辺野古>
【現地活動】
名護市辺野古公民館、郵便局、宜野座道の駅で特産物を見る
【事後活動】
お礼状作成
・名護市、辺野古の地方の暮らしについて知る。
・地域のコミュニティーについて知る。
・名護市観光名所へ行き地域性を知る
4週 <1章 活動2街の歴史を調べる>
・街や気になる観光地の歴史について調べて発表する
・昔と今を比べ、歴史や現在の特徴を調べる
・調べたことをまとめて年表を作る
・街や気になる観光地の歴史について調べて発表の資料を作る
・昔と今を比べ、歴史や現在の特徴を知る
・調べたことをまとめて年表を作り発表する
5週 <2章 食を楽しむ>活動1
【事前活動】
・日本料理(和食)の知識を深める
・活動1食レポにチャレンジ 活動の前に行く店を決めて、食レポのメモを作成し、練習をする 
・日本料理(和食)の知識を深める
・食レポに必要な形容表現(オノマトペなど)を学習する 
・行きたい場所など検索するリテラシー能力を養う
6週 <2章 食を楽しむ>活動1
【現地活動】
・宜野座道の駅で食レポをする
・SNSやグルメサイトに口コミを投稿する
・簡単な日本語でレポートをすることができる。
・ネットに日本語を打ち込み投稿することができる。
7週 <2章 食を楽しむ>活動2
【事前活動】
・日本料理や母国の料理にチャレンジする。
・レシピを作成する
・料理(調理道具、調味料、材料、調理方法)の言葉を知り、手順を表す日本語表現を使える。
8週 <2章 食を楽しむ>活動2
【現地活動】
・調理実習 
・和食を1つ覚え、作れるようになる。
・調理の手順を覚えた日本語で発表できる。
2ndQ
9週 <番外編 平和学習>
【事前活動】
・沖縄戦にちなんだ映画鑑賞をする
・戦地遺跡について事前調査する
・慰霊の日にちなんで沖縄の歴史について学ぶ
・沖縄戦について平和学習の事前調査をする。
・平和学習を通し、平和について自分ができることを考える
10週 <番外編 平和学習>
【現地活動】
・平和記念公園見学
【事後活動】
・平和学習で調べたことや感じたことをレポートにまとめる
・慰霊の日にちなんで沖縄の歴史について学ぶ
・沖縄戦について平和学習の事前調査をする。
・平和学習を通し、平和について自分ができることを考えレポートにまとめる
11週 <6章 伝統文化に触れる 
【事前活動】
・活動1伝統文化を知る
+@7章の活動3七夕紹介 短冊を書く
・伝統文化を知り、選んだものについて調べ発表できる。
・七夕を知り、短冊が書ける
12週 <6章 伝統文化に触れる>
【現地活動、事後活動】
※11週の七夕行事体験を通して
・活動2伝統衣装を知る
・着付けを体験する
・日本と母国の伝統衣装について比較しながら発表する
・着付け体験をし、母国の伝統衣装との違いを知り発表する
13週 <3章 地域の文化・産業を学ぶ>
【事前活動】
・活動1地域の文化を知る
・現地の文化を調べ、発表する
14週 <3章 地域の文化・産業を学ぶ>
・活動2ものづくりの現場を見学する
【事前活動】
・見学へ行く前に質問をまとめておく
・ものづくりの現場について下調べできる
15週 <3章 地域の文化・産業を学ぶ>
・活動2ものづくりの現場を見学
【現地活動】
見学・体験 
・実際のものづくりの現場に行き見学・体験してわかったことや聞いたことをまとめる
16週 <3章 地域の文化・産業を学ぶ>
・活動2ものづくりの現場を見学
【事後活動】
見てきたものをポスターの形にしてまとめる
・ポスターを作成しポスター発表ができる
後期
3rdQ
1週 <4章 地域の人と交流する>
・地域の活動に参加する(茶道、名護市国際交流協会主催イベント)
【事前活動】
・地域でどんな活動をしているか、参加条件など調べる
・どんな活動があるか調べ、団体へ連絡できる
条件や料金なども確認できる
2週 <4章 地域の人と交流する>
【現地活動】
・見学したり、実際に参加したことをまとめる
・見学したり、実際に参加したことをまとめる
・大勢の前で自己紹介できる
3週 <番外編>
・那覇大綱挽の歴史について学ぶ
・エイサーや琉球古武道について学ぶ
・沖縄の伝統芸能に慣れ親しむ
4週 <4章 地域の人と交流する>
活動2 交流会を開く
地域の方々を招待して交流会を開くための計画を立てる
・一般の日本人と交流する機会を作りコミュニケーションが取れる
5週 <4章 地域の人と交流する>
活動2 交流会を開く
【事後活動】
文化交流の講師や、交流会に来てくれた方にお礼状を書く
・お礼の手紙やメールを書いて送れる。
6週 <5章 災害に備える>
活動1災害について学ぶ
・自然災害が多い日本について学ぶ
・防災の意識を高める
7週 5章 災害に備える>
【現地活動】
・災害訓練ができる施設を見学するor学校の避難訓練を体験する
【事後活動】
活動を終えて学んだことを発信する
・避難訓練を体験しわかったことをまとめる
・防災体験で学んだことを周りの人に発信する
8週 <5章 災害に備える>
活動2 災害が起きた時どうする?
・住んでいる場所で災害が起きたときに役に立つ情報を調べる
4thQ
9週 <5章 災害に備える>
活動2 災害が起きた時どうする?
調べたことを発表する
・災害について調べたことを発表する
10週 <7章 季節のイベントを体験する>
季節のイベントを調べる 
・お正月の過ごし方、正月行事、正月料理について学ぶ
・季節のイベントを調べる
・日本のお正月での過ごし方を知る
11週 <7章 季節のイベントを体験する>
活動2 年賀状の書き方について学ぶ
【現地活動】年賀状を書く
・お世話になった人たちに年賀状を書く
12週 <7章 季節のイベントを体験する>
・正月行事
活動1書き初め
・書き初めで新年の抱負を考え、書道をする
13週 <最終課題>
日本人50人に自由課題でインタビューをする
・概要、調査方法、レジュメ作成方法などを指導
これまでの学習をもとに主に興味のある内容で、日本人にインタビューする
・調査方法を学び、発表までの準備をする
14週 <最終課題>
・視聴覚資料、レジュメ、アンケート質問などを作成、実施
これまでの学習をもとに主に興味のある内容で、日本人にインタビューする
・調査方法を学び、発表までの準備をする
15週 <最終課題>
・作成
これまでの学習をもとに主に興味のある内容で、日本人にインタビューする
・調査方法を学び、発表までの準備をする
16週 <最終課題>
発表
・大勢の日本人ゲストの前でこれまで学んだ日本語力の集大成を披露する

評価割合

課題発表取り組みの姿勢合計
総合評価割合504010100
基礎的能力504010100