物理II

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理II
科目番号 2023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「高専の物理」(森北出版)、「高専テキストシリーズ/物理問題集」(森北出版)
担当教員 藤本 教寛

到達目標

(1) 電気と電界の関わる現象について,「場」の考え方を理解し基本的な現象を理解することができる.(定期試験と課題)
(2) 磁気と磁界の関わる現象について,「場」の考え方を理解し基本的な現象を理解することができる.(定期試験と課題)
(3) 波動の基本事項について理解し,それらの現象を物理的に表現できる.(定期試験と課題)
(4) 音波や光波について理解し,様々な現象を理解することができる.(定期試験と課題)
(5) 物理的な見方,考え方を理解するとともに,問題集を使って自主的・継続的に学習ができる.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レ ベルの目安(不可)
到達目標 (1)の評価指標電気に関する応用的な問題(問題集のチャレンジ問題)を解決できる.電気に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導のない状態で解決できる.電気に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導に従って解決できる.
到達目標 (2)の評価指標磁気に関する応用的な問題(問題集のチャレンジ問題)を解決できる.磁気に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導のない状態で解決できる.磁気に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導に従って解決できる.
到達目標 (3)の評価指標波の伝播に関する応用的な問題(問題集のチャレンジ問題)を解決できる波の伝播に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導のない状態で解決できる.波の伝播に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導に従って解決できる.
到達目標 (4)の評価指標音や光に関する応用的な問題(問題集のチャレンジ問題)を解決できる音や光に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導のない状態で解決できる.音や光に関する基礎的な問題(教科書の例題や問,および,問題集の問題)をヒントや誘導に従って解決できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学の基礎である電磁気学と波動物理について学習する.
前期は,電気と磁気の性質について学び,電気と磁気が一見別のものに見えるが,電磁気としてまとめられることを理解する.
後期は,波動に関する物理現象をどうやって数式で表すかに力点をおいて,学習する.
授業の進め方・方法:
教科書を中心教材として,主にスライドによる授業を行う.教科書だけではどうしても理解が深まらないので,問題集を利用して適宜課題を課し,授業で解説するなどを行う.
(事前学習)
先週までの授業内容は既に理解していることを前提に,講義を進める.
必ず授業前に,復習をしっかり行うこと.
注意点:
(履修上の注意)
教科書と課題用ノートを用意し,授業時に持参すること.
(自学上の注意)
課題用ノートを作成し,授業中に課される問題や、授業後の課題に随時取り組むこと.
また,わからないところなどはメモを残すなどし,教員に質問することで必ず問題解決を図ること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと復習
授業の概要を説明し,一年次の復習を行う.
2週 電荷・クーロンの法則・電荷保存則 電荷とクーロン力に関する,クーロンの法則について理解する.
3週 電場
導体と不導体
点電荷の作る電場を計算できるようになる.また、導体と不導体について学ぶ.
4週 電場の合成
電場中の物体
電気力線
ガウスの法則
複数の電荷が作る電場の合成ついて学ぶ.また,電場中の物体内部の振る舞いを理解する.
さらに,電気力線という重要な概念について学び,電気力線と密接な関係があるガウスの法則について理解する.
5週 電気力による位置エネルギー
電位
電場中の導体
電気力による位置エネルギーについて学び,さらに密接な関係がある電位の計算方法について理解する.また,電場中に存在する導体の性質について学ぶ.
6週 コンデンサー
コンデンサーの接続
コンデンサーの静電エネルギー
コンデンサーの基本的な性質について学び,コンデンサーの様々な物理量に関して計算方法を理解する.
7週 問題演習 1stQの内容に関係する問題を解くことができる.
8週 前期中間試験 到達目標 (1)
2ndQ
9週 直流電流 電流の定義と,電子の運動との関係について理解する.
10週 オームの法則
抵抗の接続・合成
電気回路において重要な役割を果たすオームの法則について学び,電気抵抗の合成の方法について理解する.
11週 起電力と内部抵抗
キルヒホッフの法則
電池に起電力について学び,電気回路において最も重要な役割を果たすキルヒホッフの法則について理解する.
12週 ホイートストンブリッジ
電気とエネルギー
半導体
キルヒホッフの法則の有名な応用例であるホイーストンブリッジを理解する.また,電気の持つエネルギーについて理解し,半導体についての基本的な性質を学ぶ.
13週 磁荷と磁場
磁化と磁性体
磁場について基本的な性質を学び,物体が磁場から受ける影響について理解する.
14週 電流による磁場
フレミング左手の法則
閉講電流の間に働く力
ローレンツ力
電流と磁場の関係について学び,両者が関わる力などについて理解する.
15週 ファラデーの電磁誘導の法則
相互誘導
自己誘導
コイルに蓄えられるエネルギー
ファラデーの電磁誘導の法則について理解し,コイルに蓄えられるエネルギーについて計算できる.
16週 前期期末試験 到達目標 (2)
後期
3rdQ
1週 横波と縦波
パルス波と連続波
y-x図とy-t図
波の基本要素
波を特徴づける基本的な物理量と,波を表すグラフについて理解する.
2週 横波と媒質の振動
縦波の横波表示
2種類の波:縦波と横波について理解し,2つの波をグラフとして書き表す方法について理解する.
3週 正弦波 波を正弦関数(sin関数)を用いて数式で書き表す方法を理解する.
4週 波の干渉
重ね合わせの原理
定常波
波の干渉において重要な役割を果たす「重ね合わせの原理」について学び,応用例である定常波について理解する.
5週 波の位相
波の反射
波の位相に特徴が現れる自由端反射と固定端反射について学び,重ね合わせの原理を用いて作図する方法を理解する.
6週 波の干渉・回折・反射・屈折とホイヘンスの原理 波の干渉・回折・反射・屈折について理解し,その背景にあるホイヘンスの原理について学ぶ.
7週 問題演習 3rdQの内容に関係する問題を解くことができる.
8週 後期中間試験 到達目標 (3)
4thQ
9週 音の発生
音の速さ
音の三要素
音の性質
うなり
音の基本的な性質について学び,音の干渉現象であるうなりについて理解する.
10週 固有振動
弦の固有振動
気柱の固有振動
物体の固有振動ついて学び,弦の固有振動と気柱の固有振動について理解する.
11週 開口端補正
共鳴と共振
ドップラー効果
音の共鳴現象と,ドップラー効果について学び,理解する.
12週 光の速さ
光の反射・屈折・全反射
光の基本的な性質について学び,反射・屈折・全反射現象について理解する.
13週 光の分散
光の散乱
偏光
光の干渉(ヤングの実験・回折格子)
光の分散によるスペクトルや,偏光・散乱現象について理解する.
また,光の干渉について学び,ヤングの実験や回折格子について理解する.
14週 光の干渉(薄膜,ニュートンリング)
光の干渉について学び,薄膜やニュートンリングについて理解する.
15週 レンズと鏡
凸レンズ・凹レンズの作図
レンズや鏡について学び,作図の方法を理解する.
16週 後期期末試験 到達目標 (4)

評価割合

試験課題小テスト合計
総合評価割合701515100
基礎的能力701515100