計算機工学II

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 計算機工学II
科目番号 2203 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 CPUシミュレータ
担当教員 亀濱 博紀

到達目標

プロセッサの構造を理解しその動作を説明できる.また,プロセッサを構成する各回路の構造を理解し設計できる.さらに,アセンブリ言語を用いて所望のプログラムを作成できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
組み合わせ回路の概念を理解し,所望の組み合わせ回路を設計できる与えられた動作要求条件に従って,組み合わせ回路を設計できる与えられた真理値表に従って,組み合わせ回路を設計できる与えられた手順に従って,組み合わせ回路を設計できる
順序回路の概念を理解し,所望の順序回路を設計できる与えられた動作要求条件に従って,順序回路を設計できる与えられた状態遷移図・励起表に従って,順序回路を設計できる与えられた手順に従って,順序回路を設計できる
プロセッサの原理を理解し,アセンブリ命令に対するプロセッサ内部の動作を記述できる与えられた動作要求条件に従って,その動作を命令語を組み合わせて記述できる与えられたフローチャートに従って,その動作を命令語を組み合わせて記述できるアセンブリ命令に対するプロセッサ内のデータの流れを説明できる
アセンブリ言語を用いて所望の動作を実現するプログラムを作成できる与えられた動作要求条件に従って,アセンブリプログラムを作成できる与えられたフローチャートに従って,アセンブリプログラムを作成できる与えられた手順に従って,アセンブリプログラムを作成できる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義は,①スライドを中心とした座学,②配布課題による演習,③CPUシミュレータを用いた演習,をそれぞれ組み合わせて進めていく
授業の進め方・方法:
座学や演習ではコンピュータの動作を可視化することで抽象的な理解を促す.一方で,実際にプログラムの作成に取り組むことでをプログラムコーディングの技術を身につけてもらう
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 講義の進め方・方針を知る.年間のスケジュールを周知することで全体構造と各講座の対応を学ぶ
2週 組み合わせ回路(1) 組み合わせ回路の概念を学ぶ.また,演習を通して二進数・論理回路に関して学ぶ
3週 組み合わせ回路(2) 真理値表・カルノー図に関して学ぶ.また,演習を通してカルノー図を用いた論理回路の設計法を学ぶ
4週 組み合わせ回路(3) CPUの主構成要素であるデコーダ,マルチプレクサ,および加算器を取り上げ,組み合わせ回路の設計方法を学ぶ
5週 フリップ・フロップ(1) フリップ・フロップ(FF)の概念を学ぶ.また,AND,OR,NOT回路を用いて情報記憶を実現する基本的な考え方を学ぶ
6週 フリップ・フロップ(2) RS-FFおよびD-FFを取り上げ,各種FFの動作原理を学ぶ
7週 フリップ・フロップ(3) JK-FFおよびT-FFを取り上げ,各種FFの動作原理を学ぶ
8週 フリップ・フロップ(4) 各種FFの動作原理を学ぶ
2ndQ
9週 フリップ・フロップ(3) 今までに学んだ内容を振り返り
10週 順序回路(1) 順序回路の概念を学ぶ.また,演習を通して状態遷移図・状態遷移表を用いた設計手法を学ぶ
11週 順序回路(2) 演習を通じて,状態割り当てに順序回路の設計手法が依存しないことを学ぶ
12週 順序回路(3) 演習を通じて,回路に用いるFFに順序回路の設計手法が依存しないことを学ぶ
13週 順序回路(4) CPUの主構成要素であるカウンタを取り上げ,順序回路の設計方法を学ぶ
14週 順序回路(5) CPUの主構成要素であるレジスタを取り上げ,順序回路の設計方法を学ぶ
15週 まとめと試験対策 今までに学んだ内容を振り返り試験対策を実施する
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 講義の進め方・方針を知る.年間のスケジュールを周知することで全体構造と各講座の対応を学ぶ
2週 プロセッサ プロセッサの内部構造を取り上げ,プログラムが実行される際の内部の動きを学ぶ
3週 アセンブリ言語(1) アセンブリ言語の概念を学ぶとともに,アセンブリプログラムを扱うための環境構築を行う
4週 アセンブリ言語(2) データの移動・演算に関する命令語を学ぶ.また,演習を通してメモリ・レジスタ間でのデータの移動法・演算法を学ぶ
5週 アセンブリ言語(3) データの比較・処理の移転に関する命令語を学ぶ.また,演習を通してデータの比較法・処理の移転法を学ぶ
6週 アセンブリ言語(4) 基本的な命令語を駆使して,for文およびif文を実装する
7週 アセンブリ言語(5) スタックとサブルーチンについて学ぶ
8週 アセンブリ言語(6) スタックとサブルーチンについて学ぶ
4thQ
9週 アセンブリ言語プログラミング(1) 演習を通して,加減乗除の計算をアセンブリ言語にて実装する
10週 アセンブリ言語プログラミング(2) 演習を通して,加減乗除の計算をアセンブリ言語にて実装する
11週 アセンブリ言語プログラミング(3) 演習を通して,平均の計算をアセンブリ言語にて実装する
12週 アセンブリ言語プログラミング(4) 演習を通して,基数変換をアセンブリ言語にて実装する
13週 アセンブリ言語プログラミング(5) 演習を通して,文字の表示をアセンブリ言語にて実装する
14週 アセンブリ言語プログラミング(6) 演習を通して,ソートアルゴリズムをアセンブリ言語にて実装する
15週 まとめ 通年で学んだ内容を振り返る
16週 後期期末試験

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000