地理学概論

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 地理学概論
科目番号 3016 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教員が作成した講義資料および演習課題(学内サーバーで順次公開)、インターネット上で利用できる各種資料・データベース・Web-GISなど(授業内で指示)、 PDFやjpeg/pngを表示できるアプリ、それらを利用できるPC
担当教員 木村 和雄

到達目標

①現代社会を構築してきた人々の活動とその背景を系統地理学的に把握する。②社会を表現する様々な空間情報、地図・統計・RS・GIS等を読み取り、世界や任意の地域の特徴を認識できる。【ⅢーC】【Ⅷ-C】【ⅧーD】【ⅧーE】

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な到達レベル(可)
現代社会を構築してきた人々の活動とその背景を系統地理学的に把握する。将来、受講生が活躍する「場」の地域像をイメージでき、その形成・持続と改善へ主体的に関わる意識を持つ。自然環境・人口・産業立地の地域性を生んだ背景・過程を理解できる。自然環境・人口・産業立地の地域性を理解できる。
社会を表現する様々な空間情報を統計や地図を通じて理解する。気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等の情報を解釈し、地域差を生む要因を説明できる。気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等から、地域の特徴をイメージできる。気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等を読むことができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義は系統地理学各分野のうち、1)地圏環境と空間利用、2)人口の分布・構造と変化、3)産業立地の3テーマに焦点を当てる。この構成は、近代以降現在に至るまでの日本あるいは日系企業の「3)産業立地」による地域への影響を理解すること最終目標とし、その要因としての、日本あるいは世界各地の「2)人口」や「1)地圏環境」など地理的特徴を把握してもらうことを意図している。
授業の進め方・方法:
授業は主に講義形式で行う。知識や情報読解能力の定着を定期試験で評価する。ただし前期末の成績は、防災等に直結する身近な地圏環境を理解することを主目的に、第9-13週の講義内容を踏まえて実施する第14-15週の演習の成果品の評価をもってこれに替える。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地理学への招待 地理学の全体像と授業の方向性がわかる
2週 統計気候から見た世界 気候要素と地球の成帯的な気候がわかる
3週 統計気候の実習 気象統計を用いて気候帯を区分できる【Ⅷ-C】【ⅧーD】
4週 気団気候 大気循環とそれに伴って形成される気団の分布に基づく気候区分を理解する
5週 総観気候 天気図や気象衛星画像を気候学的視点から読める【Ⅷ-C】【ⅧーD】
6週 応用気候 代表的な気象災害の発生傾向や、大気海洋汚染・原子力災害等への気候的影響を知る
7週 植生と土壌 気候と密接に関連する植物や土の分布と、人類の食糧生産との関係を知る
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 水文環境 様々なスケールや場における水の分布と動きを知り、その資源としての存在度と地域差を理解する
10週 地形の形成要因 地形を造る力=営力について知る
11週 地殻変動と火山活動による地形 地形の骨格となる変動地形・火山地形がわかる
12週 浸蝕作用と地形 浸蝕作用や重力の影響が大きい斜面(山地・丘陵地・段丘崖)の地形がわかる
13週 堆積作用と地形 堆積作用が卓越する平坦地(低地・段丘面)の地形を知り、その人為的土地利用や土地改変について理解する
14週 地圏環境情報の活用1 Web-GISの存在と活用法を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
15週 地圏環境情報の活用2 Web-GIS上のハザードマップを用いて、任意の地点における被災時の行動計画を策定できる【Ⅷ-C】【ⅧーE】
16週 前期末課題の提出
後期
3rdQ
1週 世界の人口1 世界の人口分布と近世以降の人口推移を知る
2週 世界の人口2 世界各地の人口の基本構造を知る 【Ⅷ-C】【ⅧーD】
3週 世界の人口3 世界各地の社会構造や人口政策を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
4週 世界の人口4 国際的な人口移動とその功罪を知る
5週 日本の人口1 日本の人口分布と推移を知る 【Ⅷ-C】【ⅧーD】
6週 日本の人口2 日本各地の人口構造を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
7週 日本の人口3 日本国内の人口移動を知る【Ⅷ-C】【Ⅷ-E】
8週 後期中間試験
4thQ
9週 産業基盤の地域性1 中世以降の世界における第1次産業立地を知る
10週 産業基盤の地域性2 近代以降の日本における第1次産業立地を知る
11週 近代工業の成立と展開 近代以降における世界各地の工業立地を知る【Ⅷ-E】
12週 日本の工業地域1 日本における近代工業の成立と地域展開を知る【Ⅷ-E】
13週 日本の工業地域2 現代の工業立地がわかる 【Ⅷ-C】【ⅧーD】【Ⅷ-E】
14週 日系企業の拠点立地 工業立地の業種別動向がわかる【ⅧーC】【ⅧーE】
15週 工業立地の地域性とその変容 工業立地と地域社会との関係がわかる 【Ⅷ-E】
16週 期末試験

評価割合

試験レポート出席状況態度合計
総合評価割合60201010100
基礎的能力55150070
応用力550010
主体的・継続的学修意欲00101020