応用物理

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用物理
科目番号 4203 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎物理学(学術図書出版社)
担当教員 藤本 教寛,高良 秀彦

到達目標

(1) ニュートン力学における,質点と剛体の並進運動と回転運動について基本を理解する.
(2) 熱力学におけるエネルギー保存則や,波動物理学における波固有の現象について,基本を理解する.
(3) 現代物理学における,特殊相対性理論について基本を理解する.
(4) 原子物理学における,原子構造や素粒子などについて基本を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 (1)の評価指標微分を用いて表された質点や剛体の運動方程式について,解くことができる.微分を用いて表された質点や剛体の運動方程式について,教科書や参考書などを見ながら解くことができる.微分を用いて表された質点や剛体の運動方程式について,教科書や参考書などを見ながらも,解くことができない.
到達目標 (2)の評価指標熱力学第1法則や第2法則、波の諸現象に関する問題を,解くことができる.熱力学第1法則や第2法則,波の諸現象に関する問題を,教科書や参考書などを見ながら解くことができる.熱力学第1法則や第2法則,波の諸現象に関する問題を,教科書や参考書などを見ながらも,解くことができない.
到達目標 (3)の評価指標ローレンツ変換の式を導出でき,時間の遅れやローレンツ収縮などについて問題を解くことができる.与えられたローレンツ変換の式を使って,時間の遅れやローレンツ収縮などについて問題を解くことができる.与えられたローレンツ変換の式を使って,時間の遅れやローレンツ収縮などについて問題を解くことができない.
到達目標 (4)の評価指標原子核の構造や,量子力学のか変わる基本的な問題を,解くことができる.原子核の構造や,量子力学のか変わる基本的な問題を,教科書や参考書などを見ながら解くことができる.原子核の構造や,量子力学のか変わる基本的な問題を,教科書や参考書などを見ながらも,解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
全ての工学の基礎となる,各種物理学における物理法則と,その応用例について学ぶ.
物理で学んだ内容を基礎とし,微積分やベクトル解析を用いた,より高度な知識と応用技術について講義する.
授業の進め方・方法:
教科書を中心教材として,板書による授業を行う.
また,補足資料を兼ねたレポート課題を適宜,出題する.
(事前学習)
必ず,講義前にシラバスを参考にして,予習と復習を行うこと.
注意点:
(履修上の注意)
教科書とノートを用意し,板書を写せる用意をすること.
(自学上の注意)
適宜出題されるレポート課題を必ず行うこと.
また,「解答を覚える」のではなく,ロジックを積み重ねて「解答を導く」ことに取り組んでほしい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,物理の復習 過去の物理の授業で学習した内容の確認
2週 力学の基本 スカラー量とベクトル量について復習し,座標系の扱い方について学ぶ.
3週 力と運動 微分を用いた位置ベクトル・速度・加速度の表し方について学び,ニュートンの運動の法則を復習する.
ニュートンの運動方程式を微分を用いて再定式化し,自由落下などの問題が解けるようになる.
4週 回転運動と剛体 極座標系の運動方程式について学び,応用である等速円運動について問題を解くことができるようになる.また,剛体の運動方程式について学び,剛体が静止する条件を理解する.
5週 波動 波の性質(波長、周期、振動数、速さ、干渉)について学び,波の伝搬を表す波動方程式を理解する.

6週 熱力学の法則 熱力学の第一法則、第二法則について学ぶ.
7週 熱機関 カルノーの原理、カルノーサイクルについて学ぶ.
8週 後期中間試験 到達目標(1)
到達目標(2)
4thQ
9週 光速不変の原理
世界間隔
特殊相対性理論の基本原理である光速不変の原理を学ぶ.特殊相対性理論で重要な量である世界間隔について理解する.
10週 ローレンツ変換 光速と世界間隔を不変に保ちながら異なる慣性系をつなぐローレンツ変換を理解する.
11週 時間の遅れとローレンツ収縮 ローレンツ変換から導かれる特殊相対性理論の重要な帰結である、時間の遅れとローレンツ収縮について理解する.
12週 マクスウェル方程式と電磁場 マクスウェルの方程式と電磁波について学ぶ.
13週 光の粒子性とプランクの法則 光の粒子性と,そこから導かれる重要な法則である,プランクの法則について学ぶ.
14週 電子の波動生と素粒子標準模型 電子の波動性、不確定性原理について学び,量子論の最先端である素粒子標準模型について理解する.
15週 問題演習 4thQの内容が関係する問題を解くことができる.
16週 学年末試験 到達目標(3)
到達目標(4)

評価割合

試験レポート課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
応用力(実践・専門・融合)201030
主体的・継続的学修意欲101020