電磁気学II

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電磁気学II
科目番号 0112 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報通信システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】やくにたつ電磁気学(ムイスリ出版)  【参考書】電気磁気学(オーム社)
担当教員 谷藤 正一

到達目標

電荷,電界,磁界,電流についての諸現象,基本法則を理解する。様々な電荷分布,導体構造,誘電体構造,電流分布や時間変化における電界・電位・磁界・電流などを求める計算力を身につけ,電磁気学の基礎を理解する。静電容量,インダクタンス,磁気回路など電気・電子回路と関連の深い項目に重点を置く。
【V-C-2】電磁気分野では、静電界、電流と磁界等の電磁現象に関する基本事項を説明できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベル(優)標準的な到達レベル(良) 最低限必要な到達レベル(可)
電荷と電界、誘電体と静電容量、電流と磁界、電磁誘導などの電磁気学の基礎を理解し 各基本法則に関する式を導出できるようにする。 ・電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 ・電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 ・ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。 ・導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 ・誘電体と分極、及び、電束密度を説明できる。 ・静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 ・静電容量の接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。 ・静電エネルギーを説明できる。 ・電流が作る磁界をビオ・サバールの法則およびアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。 ・電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。 ・磁性体と磁化、及び、磁束密度を説明できる。 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。 ・自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。 磁気エネルギーを説明できる。 複数の点電荷に働く力をベクトル計算を用いて計算できる。 電界と電位に関する微分、積分の計算ができる。 電荷と電界の関係を積分を用いて計算ができる。 複数の線、球、板導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 複数の誘電体において電束密度を計算できる。 異なる誘電体は挟む平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。 複数の誘電体を有する導体間の電圧差を計算し、合成静電容量を計算できる。 簡単な帯電荷形状の物体の静電容量、電圧、電荷を用いて静電エネルギーを計算できる。 ビオ・サバールの法則とアンペールの法則を用いてコイルが作る磁界の計算ができる。 移動する導体内の電荷に作用する力から導体内に流れる電流を計算できる。 磁性体と磁化、及び、磁束密度を説明できる。 磁束鎖交数の時間変化より誘導起電力を計算できる。 磁束鎖交数の電流変化により相互インダクタンスに関する計算ができる。 磁束鎖交数と誘導起電力およびインダクタンスの関係から磁気エネルギーを計算できる。 直線上にある複数点電荷に働く力を計算できる。 電界と電束を用いた計算ができる。 点電荷の周りの球面上の電界が計算できる。 単一の線、球、板導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 単一の誘電体において電束密度を計算できる。 2枚の平行平板の静電容量を計算できる。 複数の誘電体を有する並行平板コンデンサの合成静電容量を計算できる。 並行平板コンデンサの静電容量、電圧、電荷を用いて静電エネルギーを計算できる。 ビオ・サバールの法則を用いて無限長電流や円環電流が作る磁界の計算ができる。 移動する電荷に作用するローレンツ力を計算できる。 透磁率と磁界から磁束密度を計算できる。 磁束の時間変化より、誘導起電力を計算できる。 磁束鎖交数の電流変化により自己クタンスに関する計算ができる。 磁束鎖交数の時間変化から誘導起電力が計算できる。 クーロンの法則を説明できる。 電気力線から電界と電束を説明できる。。 ガウスの法則を説明できる。 導体表面の電荷密度から電界を計算できる。 誘電体と電荷から電束密度を説明できる。 2枚の平行平板間の電圧と電荷を計算できる。 直列並行平板コンデンサの合成静電容量を計算できる。 静電容量、電圧、電荷の関係から静電エネルギーを計算できる。 アンペールの法則を用いて無限長電流による磁界の計算ができる。 磁界と電荷と電荷移動速度の関係を説明できる。 透磁率、磁界、及び磁束密度を説明できる。 電磁誘導を説明できる。 磁束鎖交数を計算できる。 磁束鎖交数の電流変化からインダクタンスを起算できる。
電磁気学の基礎問題(教科書の例題など)が 解けるレベルの基礎学力をつける. 電磁気学の基礎問題(教科書の例題など)が、ほとんど解けるレベルの基礎学力をつける. 電磁気学の基礎問題(教科書の例題など)が 50%解けるレベルの基礎学力をつける. 電磁気学の基礎問題(教科書の例題など)が 30%解けるレベルの基礎学力をつける.
電気・電子工学の専門分野の資格・就職・編入試験等の電磁気学関連問題の70%程度を解ける学力がついている. 電気・電子工学の専門分野の資格・就職・編入試験等の電磁気学関連問題の70%程度を解ける学力がついている. 電気・電子工学の専門分野の資格・就職・編入試験等の電磁気学関連問題の50%程度を解ける学力がついている. 電気・電子工学の専門分野の資格・就職・編入試験等の電磁気学関連問題の30%程度を解ける学力がついている.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.本授業は電磁気の基礎に関して主に教科書を中心に講義する。
2.電磁学の基礎知識を理解し、諸条件下での電磁界に関する物理量を求める.三角関数,微分・積分、微分方程式などを用いた数値解法についても講義する。
3.演習問題を中心にした授業をおこない,問題を解きながら理解力を深める。
4.静電容量、インダクタンス,磁気回路など、電気回路、電子回路などの科目と関連の深い分野を中心に授業をおこなう。
5.シミュレーションや実習なども加えて、理解を深める。
授業の進め方・方法:
定期試験[中間・期末](60%)とレポート(40%)で評価する。
学年末評価は中間評価と期末評価の平均で行い、60%以上を合格とする。
注意点:
(各科目個別記述)
・ この科目の主たる関連科目は情報通信システム工学科科目関連図一覧表を参照のこと。
(モデルコアカリキュラム)
・ 対応するモデルコアカリキュラム(MCC)の学習到達目標、学習内容およびその到達目標を【】内の記号・番号で示す。
(航空技術者プログラム)
・ 【航】は航空技術者プログラムの対応項目であることを意味する。
(学位審査基準の要件による分類・適用)
科目区分 専門科目 A 電気電子工学の基礎となる科目

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 帯電体と静電容量4【航】 三角関数、級数
2週 誘電体1【航】
ガウスの法則
3週 誘電体2【航】 電束密度、磁束密度
4週 誘電体3【航】 電界エネルギー、磁気エネルギー
5週 誘電体4【航】 クーロンの法則
6週 電流と磁界1【航】 磁気モーメント
7週 電流と磁界2【航】 アンペールの法則、ビオサバールの法則
8週 前期中間試験(行事予定で週変更可)
週1~7の授業で学んだ内容について試験を行う
2ndQ
9週 電流と磁界3【航】 アンペールの周回積分
10週 電流と磁界4【航】
ファラデーの法則、レンツの法則
11週 電磁誘導1【航】
誘導起電力、ローレンツ力
12週 電磁誘導2【航】 自己誘導、相互誘導
13週 電磁誘導3【航】 自己インダクタンス、相互インダクタンス
14週 磁性体1【航】 磁性体、磁気回路
15週 磁性体2【航】 磁気回路
16週 前期期末試験

評価割合

試験発表相互評価レポートポートフォリオその他合計
総合評価割合60004000100
基礎的理解4000300070
応用力(実践・専門・融合)2000100030
社会性(プレゼン・コミュニケーション・PBL)0000000
主体的・継続的学修意欲0000000