創造演習

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 創造演習
科目番号 2301 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 メディア情報工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 自作教材などの資料。
担当教員 佐藤 尚

到達目標

前学期は、「ボードゲーム」を用いて、「調べる」、「考える」、「議論する」、「表現する」ための基本的な能力と技術を身につける。
履修者は、グループに分けられ、各グループにおいて協力してボードゲームのルールを理解する。その後、グループそれぞれでボードゲームのプレイ演習を通じて、ゲームのメカニズム・戦略の分析を行い、さらにゲームの良い点と悪い点を見出し、それぞれをより良くするための議論を行う。最後にこれらの結果を発表し、全員で議論する。これらにより、以下の獲得を目標とする:
・ルールやメカニズムを理解する能力と技術
・ゲームに勝つための戦略を考え出す能力と技術
・ゲームをより良くするためのアイディアを創造する能力と技術
・ルール、分析の結果、そしてゲームを向上・洗練させるアイディア等を説明・表現する能力と技術

後学期は、「ボードゲーム」を新たに「創造する」ための基本的な知識と技術を身に付ける。
履修者は、グループに分けられ、各グループにおいて協力して全員で議論を行い、そして頭と手を使いながら新たなボードゲームを創造・制作することを通して、以下の獲得を目標とする:
・背景・ストーリーを創造する能力と技術
・ルールと終了条件を創造する能力と技術
・ゲームメカニクス(力学)の新しい組み合わせを創造する能力と技術
・デザインを創造する能力と技術

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
前学期:ゲームのルールやメカニズムを理解することができる。ゲームのルールやメカニズムの表層部分のみならず、それらの曖昧な部分の全てについて自ら創造・補完し、これらを深く理解することができる。 ゲームのルールやメカニズムの表層部分のみならず、それらの曖昧な部分の一部について自ら創造・補完し、これらをある程度理解することができる。ゲームのルールやメカニズムの表層部分のみ理解することができる。
前学期:ゲームに勝つための戦略を考えることができる。ゲームのルールやメカニズムを十分理解し、それらの知見に基づき、ゲームの様々な状況に応じた複数の合理的な戦略を論理的に考案することができる。ゲームのルールやメカニズムを十分理解し、それらの知見に基づき、ゲームのある特定の状況に応じた1〜2個程度の合理的な戦略を論理的に考案することができる。ゲームのルールやメカニズムを十分理解し、それらの知見に基づき、ゲームのどのような状況でどのような行動を取れば勝てるのか、その基礎的戦略を論理的に考案することができる。
前学期:ゲームをより良くするためのアイディアを創造することができるゲームプレイを通じたプレーヤ間での相互作用の結果を基にゲームの良い点と悪い点のそれぞれを見出し、良い点を更に良くするアイディア、および悪い点を少しでも良くするアイディアの両方を創造することができる。ゲームプレイを通じたプレーヤ間での相互作用の結果を基にゲームの良い点と悪い点のいずれかを見出し、それを良くするアイディアを創造することができる。ゲームプレイを通じたプレーヤ間での相互作用の結果を基に自身や他のプレーヤ(達)がゲームをより楽しむためのアイディアを創造することができる。
前学期:ルール、分析の結果、そしてゲームを向上・洗練させるアイディア等を説明・表現することができる適切な文章と図表の両方によって説明対象のゲームのことを全く知らない第3者に理解してもらえるほどに、そのゲームのルール、分析の結果、そしてゲームを向上・洗練させるアイディア等を分かり易く説明・表現することができる。適切な文章と図表の両方によって説明対象のゲームのことをある程度知っている第3者に理解してもらえるほどに、そのゲームのルール、分析の結果、そしてゲームを向上・洗練させるアイディア等を分かり易く説明・表現することができる。文章や図表によって説明対象のゲームのことをよく知っている第3者にそのゲームのルール、分析の結果、そしてゲームを向上・洗練させるアイディア等を説明・表現することができる。
後学期:ゲームの背景やストーリーを創造することができる。新規のゲームの背景やストーリーを創造することができる。既存のゲームの背景やストーリーに対して大幅にアレンジを加えることができる。既存のゲームの背景やストーリーを基にアレンジを加えることができる。
後学期:ゲームのルールを創造することができる。新規のゲームのルールを創造することができる。既存のゲームのルールに対して大幅にアレンジを加えることができる。既存のゲームのルールを基にアレンジを加えることができる。
後学期:ゲームのメカニクスの新たな組み合わせを創造することができる。新規のゲームのメカニクスを創造することができる。既存のゲームのメカニクスの組み合わせにアレンジを加えることができる。既存のゲームのメカニクス単体、または組み合わせを採用してゲームを構成できる。
後学期:ゲームのデザインを創造することができる。新規のゲームのデザインを創造することができる。既存のゲームのデザインに対して大幅にアレンジを加えることができる。既存のゲームのデザインを基にアレンジを加えることができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「ボードゲーム」のプレイ演習や創造演習を通して、「調べる」、「考える」、「議論する」、「表現する」、そして「創造する」ための基本的な能力と技術の修得を目標とする。
授業の進め方・方法:
前学期:発表の評価点(グループ点=40点満点)+レポートの評価点(個人点=60点満点)の合計点を基に評価する。
後学期:ボードゲーム品評会の評価点(グループ点=40点満点)+レポートの評価点(個人点=60点満点)の合計点を基に評価する。

学年末評価:前学期評価と後学期評価の平均より評価し、60%以上を合格とする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前学期のガイダンスとボードゲームについての解説、および「創造性」に関する学術的研究の歴史についての解説。 ボードゲームの基礎的な知識や「創造性」に関する学術的研究の歴史を理解し、それらを説明できる。
2週 「創造性」に関する学術的研究の歴史についての解説(その2)。 「創造性」に関する学術的研究の歴史を理解し、それらを説明できる。
3週 「論理的思考」における「議論」についての解説。 「論理的思考」における「議論」がどのようなものであるかを理解し、それを説明できる。
4週 「論理的思考」における「水平思考」と「垂直思考」についての解説。 「論理的思考」における「水平思考」と「垂直思考」がどのようなものであるかを理解し、それを説明できる。
5週 ボードゲーム①のルールの理解、ゲームプレイ、およびゲームのルールとメカニズムについての議論。 ボードゲーム①のルールとメカニズムについて理解する。
6週 ボードゲーム①のゲームプレイ、およびゲームに勝つための戦略についての議論。 ボードゲーム①に勝つための戦略について議論・考案することができる。
7週 ボードゲーム①のゲームプレイ、およびゲームの良い点と悪い点についての議論。 ボードゲーム①の良い点と悪い点を見出し、それらについて改善点を議論できる。
8週 ボードゲーム②のルールの理解、ゲームプレイ演習、およびゲームのルールとメカニズムについての議論。 ボードゲーム②のルールとメカニズムについて理解する。
2ndQ
9週 ボードゲーム②のゲームプレイ、およびゲームに勝つための戦略についての議論。 ボードゲーム②に勝つための戦略について議論・考案することができる。
10週 ボードゲーム②のゲームプレイ、およびゲームの良い点と悪い点についての議論。 ボードゲーム②の良い点と悪い点を見出し、それらについて改善点を議論できる。
11週 ボードゲームに関する発表&議論用スライド作成演習①。 各グループでプレイした2種類のゲームの中から1つをそれぞれのグループ間で被らないように選択させ、そのゲームの1)ルール、2)メカニズム、3)戦略、4)良い点、5)悪い点、そして6)教育効果という6項目をグループ内の各メンバーが担当するものとして、それぞれを分かり易く簡潔にスライド1枚程度にまとめることができる。
12週 ボードゲームに関する発表&議論用スライド作成演習②。 各グループでプレイした2種類のゲームの中から1つをそれぞれのグループ間で被らないように選択させ、そのゲームの1)ルール、2)メカニズム、3)戦略、4)良い点、5)悪い点、そして6)教育効果という6項目をグループ内の各メンバーが担当するものとして、それぞれを分かり易く簡潔にスライド1枚程度にまとめることができる。
13週 ボードゲームに関する発表&議論用スライド作成演習③。 各グループでプレイした2種類のゲームの中から1つをそれぞれのグループ間で被らないように選択させ、そのゲームの1)ルール、2)メカニズム、3)戦略、4)良い点、5)悪い点、そして6)教育効果という6項目をグループ内の各メンバーが担当するものとして、それぞれを分かり易く簡潔にスライド1枚程度にまとめることができる。
14週 ボードゲームに関する発表&議論①。 グループそれぞれが適切にゲームの1)ルール、2)メカニズム、3)戦略、4)良い点、5)悪い点、そして6)教育効果という6項目の発表を行うことができる。発表者グループ「以外」の全員は、質問者&評価者となり発表内容への質問、および発表グループの評価を行うことができる。
15週 ボードゲームに関する発表&議論②。 グループそれぞれが適切にゲームの1)ルール、2)メカニズム、3)戦略、4)良い点、5)悪い点、そして6)教育効果という6項目の発表を行うことができる。発表者グループ「以外」の全員は、質問者&評価者となり発表内容への質問、および発表グループの評価を行うことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 後学期のガイダンスとボードゲームのルールやメカニクス等の各種パターンについての解説。 様々なボードゲームのルールやメカニクス等を理解してそれらを説明でき、新たな組み合わせを考えることができる。
2週 ボードゲームのルールやメカニクス等の各種パターンについての解説(その2)。 様々なボードゲームのルールやメカニクス等を理解してそれらを説明でき、新たな組み合わせを考えることができる。
3週 ボードゲーム制作演習についての解説、およびボードゲーム制作演習①。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
4週 ボードゲーム制作演習②。
各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
5週 ボードゲーム制作演習③。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
6週 ボードゲーム制作演習④。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
7週 ボードゲーム制作演習⑤。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
8週 ボードゲーム制作演習中間発表会。 各グループで新規のボードゲームの1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについての創造・設計・制作の進捗状況を発表することができる。発表者グループ「以外」の全員は、質問者&評価者となり発表内容への質問、および発表グループの評価を行うことができる。
4thQ
9週 ボードゲーム制作演習⑥ 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
10週 ボードゲーム制作演習⑦。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
11週 ボードゲーム制作演習⑧。 各グループで新規のボードゲームを創造・設計・制作する。具体的には、1)背景・ストーリー、2)ルールと終了条件、3)メカニクス(力学)、4)デザインなどについてグループ内のメンバー同士で議論しながら、創造・設計・制作を行うことができる。
12週 ボードゲーム品評会① 各グループで制作した新規のボードゲームをそのボードゲーム制作グループ「以外」のグループが実際にプレイ演習し、その新規のボードゲームの品評を行うことができる。
13週 ボードゲーム品評会② 各グループで制作した新規のボードゲームをそのボードゲーム制作グループ「以外」のグループが実際にプレイ演習し、その新規のボードゲームの品評を行うことができる。
14週 ボードゲーム品評会結果発表&議論①。 各グループで制作した新規のボードゲームの品評会の結果発表を行い、更にその結果の内容等を踏まえて新規のボードゲームをより良くするための議論を行うことができる。
15週 ボードゲーム品評会結果発表&議論②。 各グループで制作した新規のボードゲームの品評会の結果発表を行い、更にその結果の内容等を踏まえて新規のボードゲームをより良くするための議論を行うことができる。
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合015250060100
基礎的能力0152500040
専門的能力000006060
分野横断的能力0000000