到達目標
離散数学分野では、記号を扱う数学的概念の総称である離散構造の範疇の中で、特にコンピュータサイエンスに関係深い概念を理解している。
情報数学:集合, 関係, 関数,ベクトルと行列に関する基本的な概念を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 集合理論の概念を理解し複雑な数学的構造を構築・応用できる。 | 集合理論の概念を理解し代数的性質を説明できる。 | 集合理論の概念を理解により情報数学の基本的な説明できる。 |
評価項目2 | 関係・関数の性質を理解し、複雑な関数の構築や計算ができる。 | 関係・関数の性質を理解し、複雑な関数の構築ができる。 | 関係・関数の性質を理解し、複雑な関数の計算ができる。 |
評価項目3 | グラフ理論を理解し、有限機械遷移図・表・有限オートマトンを構成できる。 | グラフ理論を理解し 有限機械遷移図・表の作成ができる。 | グラフ理論を理解し、平面的グラフを描けることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
集合理論の概念と集合の要素の定義から関係・逆関係・関係の合成・関数および組み合わせ解析を学ぶ。
授業の進め方・方法:
・ 3年生は始めて離散数学を学ぶことで,各授業の前には必ず前回の授業に関する重要な箇所を復習し,よくわからないところを再度説明するなどして,決して不明確なままで終わらせないことを進めていく。
・ 3回毎の授業で,前回の授業内容について小テストを行う。
・ 各章後毎にまとめをし,演習問題や補充問題を通して学生自身の理解度を深める。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
授業の進め方・評価方法の説明と集合の概念を学ぶ。
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2週 |
集合論-I |
集合と要素から集合の表し方を学ぶ。 【V-D-7:1-1】集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。
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3週 |
集合論-II |
有限集合, 数え上げの原理・集合の類 及びベキ集合を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明でる。
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4週 |
集合論-III |
ベン図における演算と数学的帰納法の証明方法を学ぶ.。 【V-A-7:3-2】演算子の種類と優先順位がわかる。
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5週 |
関係-I |
序・直積集合および関係を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。
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6週 |
関係-II |
関係の幾何学的表現・逆関係・関係の合成を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。
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7週 |
関係-III |
関係の性質と分割および同値関係を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。
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8週 |
前学期中間試験 |
前学期中間試験を行う。
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2ndQ |
9週 |
関数-I |
序・関数・関数のグラフを学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。
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10週 |
関数-II |
1対1の関数, 上への関数, 及び逆関数を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる
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11週 |
関数-III |
添数付き集合族・基数を学ぶ。 【V-D-7:1-2】集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる
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12週 |
ベクトルと行列-I |
序・ベクトル・行列・行列和とスカラー積を計算する。 【5-1 I :10-1】行列の定義を理解している。
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13週 |
ベクトルと行列-II |
行列和・行列積・転置行列・正方行列を計算する。 【5-1 I :10-2】行列の和・差・数との積の計算ができる。
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14週 |
ベクトルと行列-III |
正則行列と行列式及び逆行列を計算する。 【5-1I:10-3】行列の積の計算ができる。 【5-1I:10-4】逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
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15週 |
関数~ベクトルと行列 |
上記内容のまとめと質疑応答会
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16週 |
前期期末試験 |
前学期期末試験を行う
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後期 |
3rdQ |
1週 |
グラフ理論-I |
グラフと多重グラフ・次数を学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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2週 |
グラフ理論-II |
連結度・特殊なグラフについて学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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3週 |
グラフ理論-III
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ラベル付グラフを学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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4週 |
グラフ理論-IV |
グラフの同形性を学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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5週 |
平面的グラフ-I |
地図, 領域・オイラーの公式・非平面的グラフを学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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6週 |
平面的グラフ-II |
彩色グラフ・四色定理・クラトフスキーの定理を学ぶ。 【5-1 I: 3-3】基本的な関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。
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7週 |
平面的グラフ-III |
木・根付き木・順序根付き木の表し方を学ぶ。 【V-D-7: 2-1】離散数学に関する知識がアルゴリズムの設計に利用できることを理解している。
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8週 |
後学期中間試験 |
上記の授業内容について後学期中間試験を行う。
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4thQ |
9週 |
有限オートマトン-I |
ダイヤグラム・関係・非負整数正方行列・最短道を学ぶ。 【V-D-7 :2-1】コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを理解している。
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10週 |
有限オートマトン-II |
ダイヤグラム・関係・非負整数正方行列・最短道を学ぶ。 【V-D-7 :2-1】コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを理解している。
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11週 |
有限オートマトン-III |
機械の遷移図表と入力出力を学ぶ。 【V-D-7 :2-1】コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを理解している。
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12週 |
組合せ解析-I |
数え上げの基本原理・階乗の記法・2項係数を学ぶ。 【V-D-7 :3-1】コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
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13週 |
組合せ解析-II |
順列・組合せの公式・重複順列を学ぶ。 【V-D-7:3-1】コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
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14週 |
組合せ解析-III |
順序分割・樹形図 【V-D-7 :3-1】コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
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15週 |
有限オートマトン~ 組合せ解析 |
上記内容のまとめと質疑応答会
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16週 |
期末試験 |
後学期期末試験を行う。
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評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |