概要:
微生物の種類,特徴,代謝,増殖,観察方法など微生物全般に係わる基礎的な知識、微生物による環境保全、抗生物質、免疫機構などについて学習する。
授業の進め方・方法:
微生物学は、講義形式で行う。講義で得た知識を用い、実際に微生物学実験で微生物の扱い方を習得する。中間試験・定期試験を行い、その成績を総合的に評価し60点以上を合格とする。
注意点:
この科目の主たる関連科目は、生物資源工学科科目関連図一覧表を参照のこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、遺伝子組換え実験講習 微生物を学ぶにあたって1(生命の誕生と生物の進化) |
授業内容,評価方法,進め方の説明。カルタヘナ法について知り,生物学的封じ込めを理解する。 生物の進化,原核細胞と真核細胞の区別について学ぶ。 MCC V-E-6 基礎生物 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。
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2週 |
微生物を学ぶにあたって2(微生物とは) 微生物を学ぶにあたって3(微生物研究の歴史と発展) |
微生物の定義,微生物の形態の概念,細胞の各器官の構成と機能等を学ぶ。微生物学の歴史について学ぶ。
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3週 |
食生活と微生物1(発酵と腐敗) 食生活と微生物2(発酵食品の製造) |
発酵と腐敗について学ぶ。 発酵食品の製造と微生物の役割を理解する。 MCC V-E-8 生物工学 食品加工と微生物の関係について説明できる。
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4週 |
食生活と微生物3(食中毒) 食生活と微生物4(経口感染症) |
食中毒の種類について学ぶ。食中毒を起こす微生物の種類,特徴などについて学ぶ。 経口感染症を起こす微生物の種類,特徴などについて学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。
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5週 |
微生物利用の分野とその展開1(微生物と物質循環) 微生物利用の分野とその展開2(微生物と農業) |
微生物と人間の関わり,微生物と物質の循環の関わりについて学ぶ。 微生物の作用を科学的に理解し、農業での有用性について学ぶ。
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6週 |
微生物利用の分野とその展開3(微生物と工業) 微生物利用の分野とその展開4(微生物と環境浄化) |
微生物の作用を科学的に理解し、工業での有用性について学ぶ。 微生物の増殖と環境との関連,微生物による物質の分解について学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 MCC V-E-8 生物工学 微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。
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7週 |
前期1〜6週の振り返り |
前期1〜6週の学びを振り返り,人間活動と微生物の関わりについて理解を深める。
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8週 |
前学期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
微生物の種類1(かび,きのこ) 微生物の種類2(酵母) |
真菌の種類について学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。
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10週 |
微生物の種類3-1(細菌の形態と分類) 微生物の種類3-2(乳酸菌,酢酸菌,枯草菌,納豆菌,大腸菌) |
細菌の形態と分類について学ぶ。具体的な細菌の種類について学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 原核微生物の種類と特徴について説明できる。
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11週 |
微生物の種類4(放線菌) ウィルス |
放線菌について学ぶ。 ウィルスの性質・構造・化学組成,ウイルスの複製と増殖の機構について学ぶ。
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12週 |
微生物の生育環境1(微生物の栄養) 微生物の生育環境2(微生物の生育と環境要因) |
微生物の菌体成分と栄養要求について理解する。 微生物の成育に影響を与える因子について学ぶ。
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13週 |
微生物の生育環境3(微生物の増殖) 微生物の遺伝1(DNAの複製) |
微生物の増殖方法について学ぶ。 DNAの構造と複製,遺伝子の構造,転写の調節機構を学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 MCC V-E-6 基礎生物 DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。
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14週 |
微生物の遺伝2(突然変異) 微生物の遺伝3(遺伝情報の発現) |
微生物の突然変異と選別法について学ぶ。セントラルドグマについて理解する。 MCC V-E-6 基礎生物 遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の育種方法について説明できる。
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15週 |
前期9〜14週の振り返り |
前期9〜14週の学びを振り返り,微生物の種類と特徴について理解を深める。
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16週 |
前学期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
微生物の代謝とその利用1(微生物の代謝) 微生物の代謝とその利用2(アルコール発酵) |
微生物の物質代謝について学ぶ。アルコール発酵について学ぶ。 MCC V-E-6 基礎生物 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。 MCC V-E-8 生物工学 アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。
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2週 |
微生物の代謝とその利用3(有機酸発酵) 微生物の代謝とその利用4(アミノ酸発酵) |
有機酸発酵について学ぶ。アミノ酸発酵について学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。
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3週 |
微生物の酵素1(酵素の性質) 微生物の酵素2(酵素の種類) |
酵素の性質や特異性、反応条件について学ぶ。酵素の種類と分類規則、命名法について学ぶ。 MCC V-E-6 基礎生物 酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。
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4週 |
微生物の酵素3(酵素の生成) 微生物の酵素4(酵素の利用) |
培養条件で酵素発現を誘導する方法を理解する。 微生物酵素の利点と利用例について学ぶ。
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5週 |
微生物の改良による物質生産1(微生物改良の必要性) 微生物の改良による物質生産2(突然変異株による生産) |
微生物改良の意義について学ぶ。突然変異株による物質生産について学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の育種方法について説明できる。
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6週 |
微生物の改良による物質生産3(細胞融合法による生産) 微生物の改良による物質生産4(遺伝子操作による生産) |
細胞融合法と融合株による物質生産について学ぶ。微生物の遺伝子組み換えについて学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物の育種方法について説明できる。
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7週 |
後期1〜6週の振り返り |
後期1〜6週の学びを振り返り、微生物の代謝と酵素について理解を深める。
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8週 |
後学期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
微生物によるバイオマスの有効利用1(バイオマスとは) |
バイオマスとはなにかを学ぶ。
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10週 |
微生物によるバイオマスの有効利用2(バイオマスの利用システム) |
バイオマスの利用として,微生物によるエネルギー生産および生分解性プラスチックについて学ぶ。
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11週 |
固定化生体触媒を利用した物質生産1(固定化生体触媒,バイオリアクターとは) |
固定化生体触媒の特徴を学ぶ。バイオリアクターの特徴を学ぶ。
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12週 |
固定化生体触媒を利用した物質生産2(固定化生体触媒,バイオリアクターの利用例) |
固定化生体触媒とバイオリアクターの実用例を学ぶ。
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13週 |
地球環境保全における微生物の利用1(バイオレメディエーション) |
バイオレメディエーションについて学ぶ。 MCC V-E-8 生物工学 微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。
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14週 |
地球環境保全における微生物の利用2(バイオプリベンション) |
バイオプリベンションについて学ぶ。 地球環境保全と微生物について学ぶ。
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15週 |
後期9〜14週の振り返り |
前期9〜14週の学びを振り返り、微生物利用の発展について理解を深める。
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16週 |
後学期末試験 |
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