到達目標
①現代社会を構築してきた人々の活動とその背景を系統地理学的に把握する。②社会を表現する様々な空間情報、地図・統計・RS・GIS等を読み取り、世界や任意の地域の特徴を認識できる。【ⅢーC】【Ⅷ-C】【ⅧーD】【ⅧーE】
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限必要な到達レベル(可) |
現代社会を構築してきた人々の活動とその背景を系統地理学的に把握する。 | 将来、受講生が活躍する「場」の地域像をイメージでき、その形成・持続と改善へ主体的に関わる意識を持つ。 | 自然環境・人口・産業立地の地域性を生んだ背景・過程を理解できる。 | 自然環境・人口・産業立地の地域性を理解できる。 |
社会を表現する様々な空間情報を統計や地図を通じて理解する。 | 気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等の情報を解釈し、地域差を生む要因を説明できる。 | 気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等から、地域の特徴をイメージできる。 | 気象統計・地形図・ハザードマップ・人口統計・各種分布図等を読むことができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
講義は系統地理学各分野のうち、1)地圏環境と空間利用、2)人口の分布・構造と変化、3)産業立地の3テーマに焦点を当てる。この構成は、近代以降現在に至るまでの日本あるいは日系企業の「3)産業立地」による地域への影響を理解すること最終目標とし、その要因としての、日本あるいは世界各地の「2)人口」や「1)地圏環境」など地理的特徴を把握してもらうことを意図している。
授業の進め方・方法:
授業は主に講義形式で行う。講義資料は基本的に.pptxファイルとし、適宜、板書によってこれを補足・強調する。講義で得られた知識や情報読解能力の定着を定期試験で評価する。ただし前期末の成績は、防災等に直結する身近な地圏環境を理解することを主目的に、第9-13週の講義内容を踏まえて実施する第14-15週の演習の成果品の評価をもってこれに替える。講義資料は、年度当初はTeamsを通じてオンライン提供する。授業開始前に[051]沖縄_地理学概論/2023年度のファイルフォルダにアクセスし、当該回の授業スライド・参考資料を閲覧可能な状態で参加すること。状況次第では、講義ならびに成績評価に関するテスト・レポートをWebClassへ移行・実施する場合もあり得る。
注意点:
授業フォルダにある資料の2次利用は厳禁とする。また演習等に際して、指示されたもの以外の外部資料も大いに用いて構わないが、成果品の作成と提出に当たっては、この授業における課題設定意図に沿うように留意してほしい。例えば、気候データなどでは、ネット上にある情報のなかには気候統計としての定義から逸脱していたり、信用性に欠けるものが多々ある(特に気象統計は2021年5月に更新されているので注意!)。そうした情報を避け、有用で信頼できる情報を獲得するためのスキルやノウハウも磨いていってほしい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
地理学への招待 |
シラバスや担当者の地理的体験を概説し、地理学の全体像と授業の方向性がわかる
|
2週 |
統計気候から見た世界 |
気候要素と地球の成帯的な気候がわかる
|
3週 |
統計気候の演習 |
気象統計を用いて気候帯を区分できる【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
4週 |
気団気候 |
大気循環とそれに伴って形成される気団の分布に基づく気候区分を理解する
|
5週 |
総観気候 |
天気図や気象衛星画像を気候学的視点から読める
|
6週 |
気象災害・応用気候
|
代表的な気象災害の発生傾向やその対策の歴史を知る。大気汚染や原子力災害と気候との関係を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
7週 |
土壌から見た世界 |
代表的な種類の土壌について、その成因、分布、気候・地形・食糧生産との関係について学ぶ。
|
8週 |
前期中間試験 |
気候と土壌に関する知識について、テスト形式でその定着を確かめる。
|
2ndQ |
9週 |
水文環境 |
様々なスケールや場における水の分布と動きを知り、その資源としての存在度と地域差を理解する【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
10週 |
地形の形成要因 |
地形を造る力=営力について知る
|
11週 |
地殻変動と火山活動による地形 |
地形の骨格となる変動地形・火山地形がわかる
|
12週 |
浸蝕作用と地形 |
浸蝕作用や重力の影響が大きい斜面(山地・丘陵地・段丘崖)の地形がわかる
|
13週 |
堆積作用と地形 |
主に堆積作用で生じた平坦地(低地・段丘面)の地形を知り、その人為的土地利用や土地改変について理解する
|
14週 |
地圏環境情報の活用1 |
Web-GISの存在と活用法を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
15週 |
地圏環境情報の活用2 |
Web-GIS上のハザードマップを用いて、任意の地点における被災時の行動計画を策定できる【Ⅷ-C】【ⅧーE】
|
16週 |
前期末課題の提出 |
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
世界の人口1 |
世界の人口分布と近世以降の人口推移を知る。
|
2週 |
世界の人口2 |
世界各国における人口の基本構造と経済成長段階との関係を知る 【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
3週 |
世界の人口3 |
世界各国における人口問題と人口政策を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
4週 |
世界の人口4 |
世界各国における人口の社会構造を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
5週 |
世界の人口5 |
国際的な人口移動とその功罪を知る
|
6週 |
日本の人口1 |
日本の人口分布と推移を知る 【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
7週 |
日本の人口2 |
日本各地の人口構造≒少子高齢化問題を知る【Ⅷ-C】【ⅧーD】
|
8週 |
日本の人口3 |
日本国内の人口移動を知る【Ⅷ-C】【Ⅷ-E】
|
4thQ |
9週 |
産業基盤の地域性1 |
中世以降の世界における第1次産業立地を知る
|
10週 |
産業基盤の地域性2 |
近代以降の日本における第1次産業立地を知る
|
11週 |
近代工業の成立と展開 |
近代以降における世界各地の工業立地を知る【Ⅷ-E】
|
12週 |
日本の工業地域1 |
日本における近代工業の成立と地域展開を知る【Ⅷ-E】
|
13週 |
日本の工業地域2 |
現代の工業立地がわかる 【Ⅷ-C】【ⅧーD】【Ⅷ-E】
|
14週 |
日系企業の拠点立地 |
工業立地の業種別動向がわかる【ⅧーC】【ⅧーE】
|
15週 |
工業立地の地域性とその変容 |
工業立地と地域社会との関係がわかる 【Ⅷ-E】
|
16週 |
学年末試験
|
|
評価割合
| 定期試験 | レポート | 出席状況 | 受講態度 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 10 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 10 | 0 | 0 | 60 |
応用力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 20 |
主体的・継続的学修意欲 | 0 | 0 | 10 | 10 | 20 |