流体工学特論

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 流体工学特論
科目番号 6118 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械システム工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 流体の力学(養賢堂)
担当教員 眞喜志 治

到達目標

現象を本質的に系統立てて、理論的に取り扱うための基本的な知識を習得する。
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。
流れの中の物体に作用する抗力および揚力について説明できる。
抗力係数および揚力係数を用いて、抗力および揚力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
流れの現象を正しく理解でき、現象を数式で表現することができる。流れの中の微小要素について、質量及びエネルギー保存に関する図を描くことができ、それを用いて保存則に関する方程式を導出することができる。流れの中の微小要素について、質量及びエネルギー保存に関する方程式を導出することができる。流れに関する方程式を利用して、特別な流れに対する速度分布等の式を導出することができる。
授業中に示された基礎式や理論式の導出等を自発的に行う能力を身につける。式の導出過程を理解し、複数の式を組み合わせた活用ができる。式変形を行い、状況に応じた式活用ができる。計算に必要な式を利用することができる。
与えられた様々な条件から問題解決に必要な条件を見出し、正確な解答および的確な説明を行える能力を身につける。与えられている情報をすべて理解し、問題に応じて、必要な値及び式を選択でき、的確に答えを導くことができる。与えられた情報の中から、問題解決に必要な情報を抽出し、答えを導くことができる。与えられた情報を利用して、答えを導くことができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
授業の進め方・方法:
流体運動を理論的に取り扱う「流体力学」について学ぶ。主に粘性流体、翼周りの流れ、圧縮性流体の流れを取り上げる。また、物体の抗力・揚力、理想流体、数値流体力学の主要な計算方法および流れの可視化についても取り扱う。
注意点:
本講義は、本科4年生で受講した「流体工学」で学んだ知識を基礎としているので、よく復習して受講することが求められる。また、数値流体力学を学ぶ際には、プログラミングの知識を必要とするので、これについても復習することが求められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 連続の式、ナビエ-ストークスの方程式について学ぶ 連続の式,ナビエ-ストークスの方程式の導出方法や構成を説明できる
2週 層流の速度分布(平行平板間、円管内)について学ぶ 平行平板間及び円管内の層流速度分布を導出できる
3週 乱流の速度分布について学ぶ 乱流の速度分布について説明できる
4週 境界層(境界層の生成、運動方程式)について学ぶ 境界層について説明でき,境界層方程式を導出できる
5週 物体まわりの流れについて学ぶ 物体まわりの流れについて説明できる
6週 抗力係数、円柱の抗力、球の抗力について学ぶ 抗力係数について説明でき,円柱の抗力及び球の抗力を求める式を導出できる
7週 平板の抗力、揚力について学ぶ 平板の抗力について説明でき,揚力を求めることができる
8週 流れ関数、円柱や球周りの3次元流れについて学ぶ 流れ関数,円柱や球周りの3次元流れについて説明できる
2ndQ
9週 複素速度ポテンシャルについて学ぶ 複素ポテンシャルについて説明できる
10週 等角写像、円柱周りの流れ、翼型周りの流れについて学ぶ 等角写像,円柱周りの流れ及び翼型周りの流れについて説明できる
11週 翼型の揚力とモーメントについて学ぶ 翼型の揚力とモーメントについて説明できる
12週 翼型の空力特性について学ぶ 翼型の空力特性について説明できる
13週 3次元翼の空力特性について学ぶ 3次元翼の空力特性について説明できる
14週 マッハ数、ノズル流れについて学ぶ マッハ数及びノズル流れについて説明できる
15週 垂直衝撃波、斜め衝撃波、プラントルマイヤー流れについて学ぶ 衝撃波の発生メカニズムについて説明できる
16週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力6000001070
専門的能力200000525
分野横断的能力0000055