琉球諸語入門

科目基礎情報

学校 沖縄工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 琉球諸語入門
科目番号 6029 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学コース 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 8週目に「はじめての象棋―沖縄の伝統将棋―」(東洋企画)を使用。その他、プリントで補充する。
担当教員 崎原 正志

到達目標

①Swadeshの基礎語彙100語をしまくとぅばで発音でき、その意味が言える。②しまくとぅばで簡単な自己紹介(8~10文)が口頭でできる。③しまくとぅばの音を文字(ひらがな・カタカナ・漢字)で表記することができる。④しまくとぅばの名詞述語・動詞述語・形容詞述語文について理解し、作文し、口頭で発音できる。⑤しまくとぅばで歌が歌える(1曲)。

ルーブリック

達成度目標の評価方法理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限必要な 到達レベル(可)
Swadeshの基礎語彙100語をしまくとぅばで発音でき、その意味が言える。全10回の小テスト(単語テスト)の実施100語全てをしまくとぅばで発音でき、その意味が言える。70語以上をしまくとぅばで発音でき、その意味が言える。50語以上をしまくとぅばで発音でき、その意味が言える。
しまくとぅばで簡単な自己紹介(8~10文)が口頭でできる。第7週目の中間課題の提出および第15週目の最終課題口頭発表の実施授業で習った表現を土台にし、しまくとぅばでの自己紹介が10文以上用いて口頭でできる。授業で習った表現以外を用いることができる。授業で習った表現を土台にし、しまくとぅばでの自己紹介が8~10文程度用いて口頭でできる。授業で習った表現を土台にし、しまくとぅばでの自己紹介が5文程度用いて口頭でできる。
しまくとぅばの音を文字(ひらがな・カタカナ・漢字)で表記することができる。毎授業の最後に提出する課題の提出しまくとぅばの音をひらがな・カタカナ・漢字を交え、分かち書きし表記しつつ、漢字にルビを振ることができる。しまくとぅばの音をひらがなとカタカナを交え、分かち書きしつつ表記できる。しまくとぅばの音をひらがなで表記することができる。
しまくとぅばの名詞述語・動詞述語・形容詞述語文について理解し、作文し、口頭で発音できる。毎授業の最後に提出する課題の提出および第15週目の最終課題口頭発表の実施名詞述語・動詞述語・形容詞述語文全てを理解し、作文でき、発音でき、連体形も同様に運用できる。名詞述語・動詞述語・形容詞述語文全てを理解し、作文でき、発音できる。名詞述語・動詞述語文・形容詞述語文の違いを理解できる。
しまくとぅばで歌が歌える(1曲)第15週目の最終課題口頭発表の実施既存のJ-Popソング1曲をしまくとぅばに訳し、それをしまくとぅばで歌える。しまくとぅばに訳された既存のJ-Popソング1曲を歌える。しまくとぅばに訳された既存のJ-Popソング1曲の一番(Aメロとサビ)を歌える。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この授業では、琉球列島で伝統的に話されて来た琉球諸語(しまくとぅば、とも言う。場面に応じて、両方を使用)の次に挙げる5点について学習する。
授業の進め方・方法:
 ①琉球「諸」語の数・種類・使用地域、②琉球諸語がどの程度危機的な状況にあるか、③個々の言語の下位方言の数・種類・使用地域、④伝統集落と屋取集落の違いとそれらの方言の差異、⑤琉球諸語の内、沖縄島で話される沖縄語(うちなーぐち、とも言う。場面に応じて、両方を使用)の語彙を学び、文にし、それらを読んだり、書いたり、話したりすることをアクティビティを通して学ぶ。
 なお、授業に毎回参加し、アクティビティに積極的に参加して、課題をその都度提出することが、評価に直接つながるので、きちんと出席することが重要。
注意点:
 『琉球語音声データベース』や『沖縄語辞典(1963)』にオンラインでアクセス可能なため、各自のノートPCを持参することが望ましい。また、評価の仕方は原則変更はないが、上記の目標・ルーブリックや授業概要、下記の授業計画は、授業の進行状況によって、内容を変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 成績評価と授業の進め方について説明を行い、琉球諸語とは何か、本授業で扱う対象と内容について解説する。 語彙40語(Swadesh10語・カレンダー4月30語)を学習する。
2週 はじめまして。私は○○です。自己紹介、小テスト①40語(Swadesh10語・カレンダー4月30語) 自己紹介表現と語彙40語(Swadesh9語・カレンダー5月31語)を学習する。
3週 琉球諸語とは?、元気か?・お元気ですか?(あいさつ)、小テスト②40語(Swadesh9語・カレンダー5月31語) あいさつ表現と語彙39語(Swadesh9語・カレンダー6月30語)を学習する。
4週 国頭語とは?、三母音の法則、どこに行くの?(どこ?の文)、小テスト③39語(Swadesh9語・カレンダー6月30語) マー(どこ)を使った疑問文と語彙40語(Swadesh9語・カレンダー7月31語)を学習する。
5週 その他の音変化の法則と分かち書き、小テスト④40語(Swadesh9語・カレンダー7月31語) さまざまな音韻変化と分かち書きの学習、およびしまくとぅばで手紙を書く。
6週 単語の調べ方、毎日、本を読む(動詞述語文)、中間課題(しまくとぅばレター)提出 動詞述語文と語彙40語(Swadesh9語・カレンダー8月31語)を学習する。最終課題作成の手順と説明。
7週 講義「うちなーぐち以外の琉球諸語と危機的状況について」、小テスト⑤40語(Swadesh9語・カレンダー8月31語) うちなーぐち以外の琉球諸語と危機的状況について学習する。
8週 はじめてのチュンジー(沖縄の伝統将棋) チュンジーの遊び方と基礎的語彙を学ぶ。
2ndQ
9週 早く読め!読みなさい!(命令形の文)、小テスト⑥約39語(Swadesh9語・チュンジー用語約30) 命令形の文と語彙39語(Swadesh9語・カレンダー9月30語)
10週 本を読んだ・読んでいる(動詞の過去と継続)、小テスト⑦39語(Swadesh9語・カレンダー9月30語) 動詞の過去と継続、および語彙40語(Swadesh9語・カレンダー10月31語)を学習する。
11週 動詞の連体形と形容詞、小テスト⑧40語(Swadesh9語・カレンダー10月31語) 動詞の連体形と形容詞の文、および語彙40語(Swadesh9語・カレンダー1月31語)を学習する。
12週 動詞・形容詞・~だの活用(復習)、課題作成、小テスト⑨40語(Swadesh9語・カレンダー1月31語) 復習、課題作成および語彙37語(Swadesh9語・カレンダー2月28語)を学習する。
13週 課題作成、小テスト⑩37語(Swadesh9語・カレンダー2月28語) 課題作成
14週 課題口頭発表練習日・予備日 最終課題「J-Popをしまくとぅばで」の発表練習
15週 課題口頭発表 最終課題「J-Popをしまくとぅばで」をプレゼンする
16週 課題提出 最終課題「J-Popをしまくとぅばで」を仕上げて、提出

評価割合

小テスト(語彙・全10回)ワークシート(毎授業ごと)中間課題最終課題(プレゼン)最終課題(提出)合計
総合評価割合3020101030100
基礎的能力25201051070
専門的能力00001010
分野横断的能力50051020