制御情報工学特別講義1

科目基礎情報

学校 モデルコア高専5 開講年度 2017
授業科目 制御情報工学特別講義1
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 システム制御の講義と演習 中溝高好・小林伸明 日新出版
担当教員

到達目標

1. システムのふるまいを状態方程式や状態変数線図を用いて表現できる.
2. 可制御性と可観測性について説明し,可制御性と可観測性を判定できる.
3. 内部安定,外部安定,リアプノフノの安定判別法を用いて安定性を判別できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1システムのふるまいを状態方程式や状態変数線図を用いて表現できる.簡単なシステムのふるまいを状態方程式や状態変数線図を用いて表現できる.システムのふるまいを状態方程式や状態変数線図を用いて表現できない.
評価項目2システムの可制御性と可観測性を判定できる.簡単なシステムの可制御性と可観測性を判定できる.システムの可制御性と可観測性を判定できない.
評価項目3内部安定,外部安定,リアプノフノの安定判別法を用いて安定性を判別できる.内部安定,外部安定,リアプノフノの安定のうち,一つ以上の安定判別方法を用いて安定性を判別できる.内部安定,外部安定,リアプノフノの安定のどの方法も使用できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代制御の分野に関する内容を取り扱う.現代制御工学に関する理論の理解を深めるため,特に状態空間による表現,可制御/可観測性、システムの安定性に主眼を置き,講義を行う.にできる限り演習を多く取り入れ,多くの問題に取り組むことで理解を深める.
授業の進め方・方法:
・授業は講義形式で行う,講義中は集中して聴講すること.
・ほぼ毎回その日の講義内容に関する演習を行うので積極的に取り組むこと.
・演習時間中にその日の講義ノートのチェックを行う,講義中は集中してノートをとること.
注意点:
・現代制御工学は古典制御,数学,電気,機械分野の広範囲の知識を必要とすることに注意して取り組むこと.
・古典制御工学における伝達関数,ブロック線図,過渡特性,定常特性,安定判別について理解していること.
・数学における行列演算,微分積分について理解していること.
・ 電気系の回路方程式や機械系の運動方程式の導出の経験を有していること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 古典制御工学と現代制御工学の違いを説明できる.
2週 状態空間表示1 簡単な微分方程式を状態方程式で表現できる.
3週 状態空間表示2 簡単なブロック線図から状態変数線図に変換できる.
4週 状態空間表示3 状態変数線図から状態方程式に変換できる.
5週 状態空間表示4 状態方程式から状態変数線図に変換できる.
6週 状態空間表示の解1 状態遷移行列を計算できる.
7週 状態空間表示の解2 自由系の解を求めることができる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 状態方程式と伝達関数 状態方程式と伝達関数の変換ができる.
10週 インパルス応答と伝達関数 インパルス応答と伝達関数の変換ができる.
11週 可制御と可観測 可制御・可観測とはどのようなことか説明できる.
12週 可制御行列と可制御性 可制御行列を計算し,可制御性を調べられる.
13週 可観測行列と可観測性 可観測行列を計算し,可観測性を調べられる.
14週 総合演習問題 状態方程式,伝達関数,インパルス応答,可制御/可観測に関する基本的な演習問題を解くことができる.
15週 前期期末試験
16週 試験返却・解答
後期
3rdQ
1週 対角化と可制御/可観測 システムを対角化し,可制御/可観測性を調べられる.
2週 Jordan形式と可制御/可観測 システムのJordan形式を求め,可制御/可観測性を調べられる.
3週 可制御正準分解 可制御正準分解とは何か説明できる.
4週 可観測正準分解 可観測正準分解とは何か説明できる.
5週 可制御正準形 可制御正準形を求めることができる.
6週 可観測正準形 可観測正準形を求めることができる.
7週 実現問題 実現問題とはどのようなことか説明できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 制御系の安定性1 安定・不安定とはどのようなことか説明できる.
10週 制御系の安定性2 内部安定(漸近安定)か否か判別できる.
11週 制御系の安定性3 リアプノフ安定か否か判別できる.
12週 制御系の安定性4 リアプノフ方程式を用いて線形システムが安定か否か判別できる.
13週 制御系の安定性5 入出力安定(外部安定)か否か判別できる.
14週 総合演習問題 システムの安定性に関する基本的な演習問題を解くことができる.
15週 後期期末試験
16週 試験返却・解答

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力100005015
専門的能力6000025085
分野横断的能力0000000