電子物性工学

科目基礎情報

学校 モデルコア高専5 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子物性工学
科目番号 0128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 志賀正幸著:材料科学者のための固体物理学入門(内田老鶴圃)
担当教員

到達目標

1.空間格子と固体の結晶構造を説明できる.
2.格子振動と結晶を伝わる波動を説明できる.
3.統計熱力学を基礎とする固体熱的現象を説明できる.
4.量子力学を基礎とする金属中の電子の物性を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1空間格子と固体の結晶構造を説明できる.空間格子と固体の結晶構造に関する物理量を計算で求めることができる.空間格子と固体の結晶構造に関する物理量を計算で求めることができない.
評価項目2格子振動と結晶を伝わる波動を説明できる.格子振動と結晶を伝わる波動に関する物理量を計算で求めることができる.格子振動と結晶を伝わる波動に関する物理量を計算で求めることができない.
評価項目3量子力学を基礎とする金属中の電子の物性を説明できる.量子力学を基礎とする金属中の電子に関する物理量を計算で求めることができる.量子力学を基礎とする金属中の電子に関する物理量を計算で求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:

電子工学の基礎として,固体の結晶構造とミクロな視点での結晶内電子の性質を学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業内容は有機的につながっているので,出来るだけ欠席しないこと.もし,欠席した場合は,次の授業までに欠席した日の授業内容をフォローしてくること.質問等は随時受け付ける.
注意点:
ミクロ立場から物性を議論するので,量子力学と統計力学が基礎となる.これらについては,必要最低限のことは説明するが,適当な参考書等を用意し必要に応じて参照すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 結晶と格子(1) 格子の性質を調べることができる.
2週 結晶と格子(2) 結晶の構造を調べることができる.
3週 結晶による回折 結晶の構造因子を求めることができる.
4週 結晶の結合エネルギー 結合エネルギーが計算できる.
5週 格子振動 分散関係や音速を求めることができる.
6週 統計熱力学入門(1) 粒子のエネルギー分布が計算できる.
7週 統計熱力学入門(2) エントロピーと自由エネルギーが計算できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 固体の比熱(1) アインシュタイン・モデルによる内部エネルギーと比熱が計算できる.
10週 固体の比熱(2) デバイ・モデルによる内部エネルギーと比熱が計算できる.
11週 量子力学入門(1) 古典的粒子と量子力学的粒子の違い説明できる.
12週 量子力学入門(2) シュレーディンガー方程式の意味を説明できる.
13週 自由電子論と金属の比熱・伝導現象(1) 自由電子の量子力学的性質を説明できる.
14週 自由電子論と金属の比熱・伝導現象(2) 自由電子のエネルギー分布や比熱を求めることができる.
15週 周期ポテンシャル中での電子 エネルギーバンドを用いて電気伝導を説明できる.
16週 定期試験

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合603010100
基礎的能力603010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000