プログラミング基礎A

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 プログラミング基礎A
科目番号 73146 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気・電子システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「例題で学ぶはじめてのC言語」(ムイスリ出版),ISBN:978-4896411621/「データ構造と基本アルゴリズム」(共立出版),ISBN:978-4320029538
担当教員 小松 弘和

到達目標

(ア)C言語を用いて、以下の技法を用いた基本的なプログラムができる。
(イ)変数を使った計算と、型に応じた入出力処理、型変換(キャスト)を用いた計算を理解できる。
(ウ)標準入力のキーボードから入力した数値を変数に代入し、ある計算を行った結果を表示するプログラムを作ることができる。
(エ)if文による条件分岐処理を用いたネスト(入れ子)構造のプログラムを作ることができる。
(オ)for、whileといった繰り返し文を使った単ループおよび多重ループ処理について繰り返し条件を適切に設定でき、
  行列演算や合計、平均、標準偏差を計算できる。
(カ)配列における添え字を用いた繰り返しによる配列要素の参照ができる。
(キ)関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを理解できる。
(ク)文字定数や配列への文字列の格納など、文字列の扱いを理解できる。
(ケ)ファイル処理の手続きを理解し、ファイルからのデータ読み出しや、ファイルへのデータ出力のプログラムを理解できる。
(コ)多様な数学的問題に対して、アルゴリズムを構築し、プログラム上に実現できる。
(サ)様々な問題のアルゴリズムフローチャートとして作成することができる。

ルーブリック

最低限の到達レベルの目安(優)最低限の到達レベルの目安(可)最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目(ア)C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する応用的なプログラムを作ることができる。C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する基本的なプログラムを作ることができる。C言語による、キーボードによる型に応じた変数への代入、型変換(キャスト)を用いた計算結果を表示する基本的なプログラムを作ることができない。
評価項目(イ)応用的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いたプログラムを作成できる。また,ループ処理では、行列演算や、合計、平均、標準偏差を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて応用的なプログラムが作成できる。基本的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いたプログラムを作成できる。また,ループ処理では行列演算や合計、平均、標準偏差を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて基本的なプログラムが作成できる。基本的なアルゴリズムを理解して、分岐や繰り返し条件と処理をフローチャートにより適切に表現し,C言語による適切な条件演算子を用いたプログラムを作成できない。また,ループ処理では行列演算や合計、平均、標準偏差を正しく計算するために配列変数およびその添え字を用いて基本的なプログラムが作成できない。
評価項目(ウ)関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,応用的なプログラムを作ることができる。関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,基本的なプログラムを作ることができる。関数の定義方法、関数を呼び出す際の引数の扱い方、および返却値の受け取りを用いた,基本的なプログラムを作ることができない。
評価項目(エ)文字定数や配列への文字列の格納などを用いた応用的なプログラムを作成できる。文字定数や配列への文字列の格納など、文字列の扱いを理解できる。文字定数や配列への文字列の格納など、文字列の扱いを理解できない。
評価項目(オ)ファイル処理の手続きを理解し、ファイルからのデータ読み出しや、ファイルへのデータ出力の応用的なプログラムを理解できる。ファイル処理の手続きを理解し、ファイルからのデータ読み出しや、ファイルへのデータ出力の基本的なプログラムを理解できる。ファイル処理の手続きを理解できない。また、ファイルからのデータ読み出しや、ファイルへのデータ出力の基本的なプログラムを理解できる。
評価項目(カ)多様な数学的問題に対して、アルゴリズムを構築し、プログラム上に実現できる。様々な数学問題に対して、アルコリズムを構築できる。様々な数学問題に対して、アルコリズムを構築できない。
評価項目(キ)様々な問題のアルゴリズムフローチャートとして作成することができる。フローチャートで記述されたアルゴリズムが理解できる。フローチャートで記述されたアルゴリズムが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本校教育目標 ① ものづくり能力

教育方法等

概要:
電気・電子工学に携わる技術者は、マイコンやパソコンなどのコンピュータを用いた数値解析、制御、情報処理、ネットワーク等のプログラムを開発することになる。本講義では、現状多くのプログラム開発で利用されているC言語によるプログラミングを学習対象とし、コンピュータを用いた演習を通して、プログラミングの基本的な文法、および、アルゴリズムの基本的な作成法の習得を目指す。
授業の進め方・方法:
原則,マルチメディア情報教育センターで授業を行う。
注意点:
マイクロコンピュータ工学Aおよびマイクロコンピュータ工学B を修得しているものとして講義を行う。本講義では、全ての課題の提出が単位取得の必須条件である。

選択必修の種別・旧カリ科目名

選択必修6

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 プログラム開発環境の使い方・エラーへの対処の演習
変数の型、演算順序、四則演算、入出力命令の説明
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
プログラム開発環境の使い方・エラーへの対処を知り、変数の型、演算順序、四則演算、入出力命令に関するプログラムを理解する。
2週 条件分岐処理
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
関係演算子、論理演算子、ネスト構造を用いた条件分岐処理を理解する。
3週 繰り返し処理・型変換
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
for, while命令を用いた繰り返し処理、および型変換を理解する。
4週 1次元配列の説明
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
1次元配列型変数に関するプログラムを理解する。
5週 1次元配列の演習
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
1次元配列に関するプログラム(総和・平均・標準偏差、ベクトル演算)の計算を作成できる。
6週 多重ループと2次元配列の説明
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
繰り返し命令による多重ループと2次元配列に関するプログラムを理解する。
7週 多重ループと2次元配列の演習
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
繰り返し命令による多重ループと2次元配列に関するプログラム(行列演算)を作成できる。
8週 関数の説明(関数の定義と呼び出し方法)
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
関数の定義と呼び出し方法(引数と返却値がある場合)を理解する。
2ndQ
9週 関数の演習(1)
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
関数の定義と呼び出し方法(引数と返却値がある場合)を作成できる。
10週 関数の演習(2)
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
様々な関数(引数や返却値がない場合)を作成できる。
11週 文字の扱い:文字定数、配列を用いた文字列などの説明
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
文字定数、配列を用いた文字列などが理解できる。
12週 文字の扱い:文字定数、配列を用いた文字列などの演習
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
文字定数、配列を用いた文字列を用いたプログラムが作成できる。
13週 ファイル処理: データの読み込み、書き出しの説明
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
データの読み込み、書き出しが理解できる。
14週 ファイル処理: データの読み込み、書き出しの演習
(自学自習内容:授業内容に関する課題を提出すること)
データの読み込み、書き出しを用いたプログラムが作成できる。
15週 総まとめ C言語を用いて基本的なプログラムを作成できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3

評価割合

小テスト定期試験課題合計
総合評価割合305020100
専門的能力305020100