概要:
文学的な文章(古文)をはじめとした様々なタイプの文章を読むことによって,多角的な読解力を養う。また,古文の独特な感性やものの見方を学ぶことで,現代を生きる自分の生き方を見つめ直すことができよう。また,社会生活を営む上で,多様な視座から考察を加える能力を会得することは重要である。これらを踏まえて,以下のような到達目標を掲げる。
1.日本の文化としての古文に親しみ,その表現を味読し,内容をまとめることができる。
2.古文を正確に読解して,その内容を的確に捉えて主題をまとめ,それに対して自分の意見を述べることができる。
3.江戸文学と近・現代文学を通時的に読み解くことによって,重層的に文章を読み,思考することができる。
4.時代とジャンルを横断した読解を行うことによって,多角的な視座から思考することができる。
授業の進め方・方法:
・講義形式を基本とするが,意見を書いたり発表したりしてもらうこともある。
・小レポートも随時実施する。
・本科目は学修単位科目であるため,講義以外に,授業に関連したレポートを完成して提出してもらう。
注意点:
・本科目の単位は高等専門学校設置基準第17条4項により認定される。1単位当たり45時間の学修により単位認定を行う。
・オフィスアワーは水曜日放課後とする。
・最終成績は、提出物20%、試験80%として2回の試験の平均点を最終成績とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・ガイダンス 1.江戸怪談概論
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江戸怪談の概要を理解し,文学史の流れをまとめることができる。
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2週 |
2.古文 子育て幽霊 |
江戸怪談の読解を通して,古文を読むことができる。また,同一の主題を持つ複数作品を比較した際,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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3週 |
2.古文 子育て幽霊 |
江戸怪談の読解を通して,古文を読むことができる。また,同一の主題を持つ複数作品を比較した際,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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4週 |
5.古文・小説・漫画 実話怪談(『耳袋』・『新耳袋』・京極夏彦『旧談』・杉浦日向子『百物語』など) |
江戸怪談と,それらを元とする現代怪談を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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5週 |
5.古文・小説・漫画 実話怪談(『耳袋』・『新耳袋』・京極夏彦『旧談』・杉浦日向子『百物語』など) |
江戸怪談と,それらを元とする現代怪談を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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6週 |
6.古文・小説 江戸怪談から近代怪談へ(田中貢太郎の諸作品など) |
江戸怪談と,それらを元とする現代小説を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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7週 |
6.古文・小説 江戸怪談から近代怪談へ(田中貢太郎の諸作品など) |
江戸怪談と,それらを元とする現代小説を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
・試験返却・解説 5.古文・落語 落語「ふたつの火の玉」「もう半分」 |
怪談落語と,その元となった江戸怪談を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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10週 |
5.古文・落語 落語「怪談 牡丹灯籠」 |
怪談落語と,その元となった江戸怪談を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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11週 |
5.古文・落語 落語「怪談 牡丹灯籠」 |
怪談落語と,その元となった江戸怪談を読み解くことによって,文学作品の変遷の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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12週 |
2.古文 冥府を見てきた人たち |
江戸怪談の読解を通して,古文を読むことができる。また,同一の主題を持つ複数作品を比較した際,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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13週 |
2.古文 冥府を見てきた人たち |
江戸怪談の読解を通して,古文を読むことができる。また,同一の主題を持つ複数作品を比較した際,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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14週 |
6.古文・口碑伝承 四国の怪談 |
四国に伝わる怪談・奇談にまつわる資料を読み解くことによって,在地伝承の様相を理解することができる。また,それらに対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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15週 |
7.まとめ
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授業全体をふまえて,怪談文芸を通じて文学作品のありようを理解する。また,文学作品に対して自分の意見や感想をまとめることができる。
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16週 |
後期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 2 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 2 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 2 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 1 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 1 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 2 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 2 | 後1,後2,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 2 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 2 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 2 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 2 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 2 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 2 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 2 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 2 | |