到達目標
この授業では、以下のことを身につける:
複素変数の基本的な四則計算。極形式を用いた複素数の扱い。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
留数の計算が出来る。 | 教員の助言無しに出来る | 教員の助言があれば出来る | 教員の助言があってもできない |
留数定理を定積分へ応用できる。 | 教員の助言無しに出来る | 教員の助言があれば出来る | 教員の助言があってもできない |
初等関数の定義域を複素数に拡張して計算できる | 教員の助言無しに出来る | 教員の助言があれば出来る | 教員の助言があってもできない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 1 機械工学、電気工学、材料工学の分野にわたるエネルギーシステムに関する体系的な知識と技術を身に付ける
JABEE A1 数学・自然科学を理解し、使いこなせる基礎能力
学士区分 1 機械系
学士区分 2 電気系
教育方法等
概要:
この授業では、複素関数論の講義を行う。エンジニアにとって材料の設計や分析・解析時に必要となる数学的解法を身につける。
授業の進め方・方法:
中問・期末試験、授業中に行う演習、レボートで総合的に評価する。
注意点:
毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと。毎回の授業後には指定された演習問題を行うこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
導入ー虚数は「虚な数」ではない |
虚数の導入。複素数を回転させる。極形式からオイラーの公式を導出。加法定理の再導出。
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2週 |
z=exp(iθ)を使って方程式を計算しよう |
複素数の足し算、かけ算を再確認。単純な代数方程式の根を極形式をつかって求める。
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3週 |
演習の時間1 |
複素数基本的な計算についての演習問題を行う
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4週 |
zが変数だと、初等関数は姿を変える。その1 |
sin(z)は、指数関数である。exp(z)は三角関数である。えーっ? zのべき乗は二つ以上の値を持つ、log(z)は無限個の値を持つ。
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5週 |
zが変数だと、初等関数は姿を変える。その2 |
三次元世界の我々には、複素関数の姿は理解できないのか?何か方法は無いのか?
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6週 |
いよいよ複素関数を微分しよう。複素数で微分するとはどういうことか? |
そもそも、「微分が可能」とはどういうことか?「東西方向の微分」と「南北方向の微分」、そしてコーシー・リーマン関係式へ。
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7週 |
演習の時間2 |
極形式、方程式の根を求める、複素関数の解析性をコーシー・リーマン関係式を用いて調べる演習をおこなう
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8週 |
複素関数の積分1:曲線に沿って積分する |
実数関数の積分との本質的な違いとは?二次元の平面上の曲線に沿った積分を理解する。線積分の基本的な性質。円と直線経路の表し方。
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2ndQ |
9週 |
複素関数の積分2:具体的に計算してみよう |
単純な例を用いて、積分を計算してみる。定積分の計算のように、始点と終点が同じで、経路が異なる積分の値は異なるのか?
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10週 |
複素関数の積分3:周回積分はなぜ重要か? |
周回積分の値が意味することは?コーシーの積分定理とは?
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11週 |
コーシーの積分公式 |
コーシーの積分公式とその応用を理解する。
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12週 |
級数展開
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特異点を持つ関数の級数展開の計算法を理解する。
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13週 |
留数定理 |
周回積分の値が,その内部の特異点から決まり,積分を直接計算せずにその値を求めることができることを理解する。
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14週 |
実関数の定積分1 |
留数定理の応用1
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15週 |
実関数の定積分2 |
留数定理の応用1
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16週 |
実関数の定積分3 |
留数定理の応用1
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |