概要:
(1) 有機合成および無機合成の手法に基づいた化学物質の精密合成法を習得する。
(2) 合成した化学物質を化学分析・機器分析の手段で解析し,化学物質の特性を評価する方法を習得する。
(3) 化学物質の特性評価の結果をもとに,材料としての適性を検討・判断する能力を養成する。
授業の進め方・方法:
コース選択学生をさらに小グループに分割し,無機材料分野および有機材料分野の実験を行うことによって,合成方法・分析方法・評価方法を身につける。
注意点:
・総時間数135時間(自学自習45時間)
・自学自習時間(45時間)は,日常の授業(90時間)に係わる理論についての予習復習時間,実験装置・方法の理解を深め正しい操作を行なうための予習復習時間,実験結果を検討し報告書をまとめる時間等を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・評価項目と評価対象の各組合せは,「技術,知識習得度(A-3)」が「実験の取組」,「達成度(E-1)」が「レポート」,「積極性・協調性 (E-2)」が「実験の取組」である。評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1. ガイダンス |
実験の進め方,心構え,成績評価法について理解できる。
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2週 |
2. 有機材料実験 (1) スチレンモノマーの合成① |
アセトフェノンからsec-フェネチルアルコールを合成できる。
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3週 |
(1) スチレンモノマーの合成②
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sec-フェネチルアルコールからスチレンを合成できる。
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4週 |
(2) スチレンのラジカル重合① |
スチレンの溶液,懸濁重合を行うことができる。
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5週 |
(2) スチレンのラジカル重合② |
再沈殿等によりポリマーの精製を行うことができる。
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6週 |
(3) 生成ポリマーの評価① |
IR, NMR等の各種分析法を用いてポリマーの解析を行うことができる。
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7週 |
(3) 生成ポリマーの評価② |
IR, NMR等の各種分析法を用いてポリマーの解析を行うことができる。
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8週 |
(4) 再提出レポートの作成など |
再提出レポートの作成を行う。
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2ndQ |
9週 |
3. 無機材料実験 (1) ゾルゲル法による二価金属置換フェライトの合成とX線回折法による構造解析① |
金属アルコキシド法により各種二価遷移金属置換フェライトを合成できる。
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10週 |
(1) ゾルゲル法による二価金属置換フェライトの合成とX線回折法による構造解析② |
X線回折法を用いて各種二価遷移金属置換フェライトの構造解析ができる。
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11週 |
(2) 二酸化チタン光触媒を用いたメチレンブルーの分解脱色① |
ガラスビーズに二酸化チタン膜を形成し,メチレンブルーに対する分解挙動を評価することができる。
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12週 |
(2) 二酸化チタン光触媒を用いたメチレンブルーの分解脱色② |
XRFやSEM-EDSを用いて,作製した膜を解析することができる。
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13週 |
(3) 金属の腐食に関する実験① |
酸性、中性、塩基性水溶液中における種々金属(Fe、Al、Cu など)の腐食挙動がどのように異なるかを定性的に分析し、その理由について理論的に分析する事ができる。
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14週 |
(3) 金属の腐食に関する実験② |
酸性、中性、塩基性水溶液中における種々金属(Fe、Al、Cu など)の腐食挙動がどのように異なるかを定性的に分析し、その理由について理論的に分析する事ができる。
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15週 |
(4) 再提出レポートの作成など |
再提出レポートの作成を行う。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前10,前12,前14 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | 前2,前3,前5,前6,前7,前10,前12,前14 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前10,前12,前14 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | 前2,前3,前6,前7,前10,前12,前14 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 4 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 加熱還流による反応ができる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
蒸留による精製ができる。 | 4 | 前3 |
分液漏斗による抽出ができる。 | 4 | 前2,前3 |
収率の計算ができる。 | 4 | 前2,前3,前5 |
分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | 前6,前7,前10,前12,前14 |
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。 | 4 | 前6,前7,前10,前12,前14 |
物理化学実験 | 分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | 前6,前7 |