材料化学実験

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料化学実験
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:6
教科書/教材 教科書 基礎化学選書7 機器分析(田中誠之,飯田芳男 著,裳華房) / 教材 プリント(実験理論, 操作法を記載) / 参考書 入門機器分析化学(庄野 利之,脇田 久伸 編著,三共出版)
担当教員 梅田 哲,堺井 亮介,千葉 誠,津田 勝幸,古崎 睦,宮越 昭彦

到達目標

1. 様々な有機材料および無機材料の合成法や特性を理解する。
2. 種々の分析装置の原理を理解し、測定技術およびデータ解析法を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な有機材料および無機材料の合成法や特性について正しく説明できる。様々な有機材料および無機材料の合成法や特性について説明できる。様々な有機材料および無機材料の合成法や特性について説明できない。
評価項目2種々の分析装置の測定およびデータ解析を正しく行うことができる。種々の分析装置の測定およびデータ解析を行うことができる。種々の分析装置の測定およびデータ解析を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 物質化学工学科の教育目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(1) 有機合成および無機合成の手法に基づいた化学物質の精密合成法を習得する。
(2) 合成した化学物質を化学分析・機器分析の手段で解析し,化学物質の特性を評価する方法を習得する。
(3) 化学物質の特性評価の結果をもとに,材料としての適性を検討・判断する能力を養成する。
授業の進め方・方法:
コース選択学生をさらに小グループに分割し,無機材料分野および有機材料分野の実験を行うことによって,合成方法・分析方法・評価方法を身につける。
注意点:
・総時間数135時間(自学自習45時間)
・自学自習時間(45時間)は,日常の授業(90時間)に係わる理論についての予習復習時間,実験装置・方法の理解を深め正しい操作を行なうための予習復習時間,実験結果を検討し報告書をまとめる時間等を総合したものとする。
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・評価項目と評価対象の各組合せは,「技術,知識習得度(A-3)」が「実験の取組」,「達成度(E-1)」が「レポート」,「積極性・協調性 (E-2)」が「実験の取組」である。評価内容の詳細については,ガイダンスにおいて周知する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. ガイダンス 実験の進め方,心構え,成績評価法について理解できる。
2週 2. 有機材料実験
(1) スチレンモノマーの合成①
アセトフェノンからsec-フェネチルアルコールを合成できる。
3週 (1) スチレンモノマーの合成②
sec-フェネチルアルコールからスチレンを合成できる。
4週 (2) スチレンのラジカル重合① スチレンの溶液,懸濁重合を行うことができる。
5週 (2) スチレンのラジカル重合② 再沈殿等によりポリマーの精製を行うことができる。
6週 (3) 生成ポリマーの評価① IR, NMR等の各種分析法を用いてポリマーの解析を行うことができる。
7週 (3) 生成ポリマーの評価② IR, NMR等の各種分析法を用いてポリマーの解析を行うことができる。
8週 (4) 再提出レポートの作成など 再提出レポートの作成を行う。
2ndQ
9週 3. 無機材料実験
(1) ゾルゲル法による二価金属置換フェライトの合成とX線回折法による構造解析①
金属アルコキシド法により各種二価遷移金属置換フェライトを合成できる。
10週 (1) ゾルゲル法による二価金属置換フェライトの合成とX線回折法による構造解析② X線回折法を用いて各種二価遷移金属置換フェライトの構造解析ができる。
11週 (2) 二酸化チタン光触媒を用いたメチレンブルーの分解脱色① ガラスビーズに二酸化チタン膜を形成し,メチレンブルーに対する分解挙動を評価することができる。
12週 (2) 二酸化チタン光触媒を用いたメチレンブルーの分解脱色② XRFやSEM-EDSを用いて,作製した膜を解析することができる。
13週 (3) 金属の腐食に関する実験① 酸性、中性、塩基性水溶液中における種々金属(Fe、Al、Cu など)の腐食挙動がどのように異なるかを定性的に分析し、その理由について理論的に分析する事ができる。
14週 (3) 金属の腐食に関する実験② 酸性、中性、塩基性水溶液中における種々金属(Fe、Al、Cu など)の腐食挙動がどのように異なるかを定性的に分析し、その理由について理論的に分析する事ができる。
15週 (4) 再提出レポートの作成など 再提出レポートの作成を行う。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

技術・知識習得度(A-3)達成度(E-1)積極性・協調性(E-2)態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合204040000100
基礎的能力510000015
専門的能力15251000050
分野横断的能力053000035