工業力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工業力学Ⅰ
科目番号 067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 システム制御情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 工業力学[第4版] (青木弘、木谷晋著、森北出版) / 適宜印刷物を配布する
担当教員 中川 佑貴

到達目標

1. 力の合成・分解ができる.
2. 構造物に力が働いて静止するとき,力のつり合いとモーメントのつり合い式を求めることができる.
3. 物体の重心を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1着力点の異なる力の合成ができる.1点に働く力の合成ができる.1点に働く力の合成ができない.
評価項目2トラス等の複雑な部材の支点反力と作用する力が計算できる.単純な棒や円柱の支点反力が計算できる.単純な棒や円柱の支点反力が計算できない.
評価項目3立体および2次元形状の重心が計算できる.2次元形状の重心が計算できる.2次元形状の重心が計算できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学に必要な力学の基礎を学ぶ.物体に力が作用することによって,物体に生じる様々な現象を理解する.新しい技術に対応できる能力を持つ.自主的,継続的に学習できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
初めに力の概念を学習する.その後,単純な構造物に力が働く場合の力のつり合いとモーメントのつり合いの考え方を学習する.
講義においては作図を伴う演習問題を解く演習を実施する.また問題を解く過程を説明する資料を作成することで理解度を深める.
注意点:
解説を見るのみではなく,問題を解いて,他人に説明できた時点で理解したといえる.問題を解くための手順があることを意識しながら演習に取り組むこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力の合成と分解 1点に働く力の合成と分解ができる.
2週 力のモーメント 力のモーメントと偶力が説明できる.
3週 着力点の異なる力の合成 着力点の異なる力の合成ができる.
4週 力に関するまとめ 力の合成・分解,モーメントに関する演習問題について解説できる.
5週 1点に働く力のつり合い 1点に働く力のつりあいの計算ができる.接触点,支点に働く力の計算ができる.
6週 着力点の異なる力のつり合い(1) 着力点の異なる2つの力のつりあいの計算ができる.
7週 着力点の異なる力のつり合い(2) 着力点の異なる3つ以上の力のつりあいの計算ができる.
8週 前期中間試験 前期中間試験
2ndQ
9週 トラスに働く力(1) 節点法によりトラスに働く力の計算ができる.
10週 トラスに働く力(2) 切断法によりトラスに働く力の計算ができる.
11週 力のつり合いに関するまとめ 力のつりあいに関する演習問題について解説できる.
12週 重心と図心 重心と図心の意味を説明できる.
13週 重心の計算 断面1次モーメントから簡単な2次元形状の重心の計算ができる.
14週 定積分を利用した重心の計算 定積分を利用した重心の計算ができる.
15週 物体のすわり 物体のすわりの計算ができる.
16週 前期末試験 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力251540
専門的能力451560
分野横断的能力000