生化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生化学Ⅱ
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(分野展開・系発展) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:ヴォート 基礎生化学,著者:D. VOETら,発行:東京化学同人
担当教員 戸谷 一英,渡邊 崇

到達目標

①生命現象を化学,熱力学,物理化学の視点から理解できる。
②主要なエネルギー代謝である解糖経路,クエン酸回路,電子伝達系の概要を説明できる。
③光合成,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナル伝達の概要を説明できる。
【教育目標】C,D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 ①生命現象の理解生命現象を化学,熱力学,物理化学の専門を駆使して総合的に説明できる生命現象を化学,熱力学,物理化学の個々の専門によりその概要を説明できる生命現象を化学,熱力学,物理化学の個々の専門によりその概要を説明できない
評価項目2 ②主要なエネルギー代謝(解糖経路 ,クエン酸回路,電子伝達系 )について主要なエネルギー代謝である解糖経路,クエン酸回路,電子伝達系の相互の関わりを理解し,それらの詳細を説明できる主要なエネルギー代謝である解糖経路,クエン酸回路,電子伝達系の概要を説明できる主要なエネルギー代謝である解糖経路,クエン酸回路,電子伝達系の概要を説明できない
評価項目3 光合成,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナル伝達について光合成,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナル伝達の詳細を説明できる光合成,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナル伝達の概要を説明できる光合成,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナ ル伝達の概要を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体物質(グルコース,脂質,アミノ酸,ヌクレオチド)及び光合成の代謝生化学を学習する。
授業の進め方・方法:
配布プリントを中心に授業を行うが,板書も行う。生化学を通して生命現象の理解を深め,バイオテクノロジー系の実験を行なうときに役立つ知識や技術を身につける。
復習と演習問題を自学自習の課題として提出する。
注意点:
【事前学習】
3年生で学習した生物工学の内容を復習しておくこと。
【評価方法・評価基準】
試験結果(100%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。代謝とその調節,生命現象との関わり,代謝反応の自由エネルギー計算法,バイオテクノロジーの要素技術の理解の程度を評価する。60点以上を修得単位とする。自学自習の課題を提出すること。課題の未提出が4分の1を越える場合は不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生物物理化学の基礎(1) ΔGの意味,温度・圧力・物質量依存の式を誘導できる。
化学ポテンシャルの意味・性質がわかる。
2週 生物物理化学の基礎(2) ΔGと物質輸送・化学反応の関係がわかる。
高エネルギーリン酸化合物,基質レベルのリン酸化について説明できる。
3週 グルコースの異化代謝 解糖系の諸反応と調節,ペントースリン酸経路を説明できる。
4週 クエン酸サイクル クエン酸サイクルの概要と調節を説明できる。
5週 電子伝達系と酸化的リン酸化(1) 酸化的リン酸化によるATP合成をエネルギーの面から考察できる。
化学浸透圧説を説明できる。
6週 電子伝達系と酸化的リン酸化(2) グルコースの完全酸化で生じる総ATP量とエネルギー変換効率の計算ができる。
7週 光合成 明反応,電子伝達,Zスキーム,暗反応を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 脂質代謝(1) 脂肪酸分解の全体,活性化・輸送・β-酸化の概要を説明できる。
10週 脂質代謝(2) 脂肪酸・グリセロールの完全酸化で得られる正味のATP量を計算できる。
脂肪酸合成の概要を説明できる。
11週 アミノ酸代謝(1) 余分なアミノ基の輸送,アンモニウムイオンの毒性を説明できる。
12週 アミノ酸代謝(2) 尿素サイクル,アミノ酸の分解・合成が説明できる。
13週 ヌクレオチド代謝 プリン・ピリミジンヌクレオチドの合成と分解が説明できる。
14週 哺乳類エネルギー代謝の組織化と調節 ホルモン・シグナル伝達について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
生物物理化学,糖質のエネルギー代謝,光合成50050
脂質・アミノ酸・ヌクレオチド代謝及びホルモン・シグナル伝達05050