線形代数Ⅱ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 線形代数Ⅱ
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 一般科目 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】新線形代数(著者:高遠節夫 他,発行:大日本図書) 【問題集】新線形代数問題集(著者:高遠節夫 他,発行:大日本図書)
担当教員 梅野 善雄

到達目標

① 行列式を理解し, 関連する問題が解ける.
② 線形変換の概念を理解し, 関連する問題が解ける.
③ 行列の固有値と固有ベクトルの概念を理解し, 関連する問題が解ける.


【教育目標】C

【キーワード】行列式、逆行列、連立1次方程式、線形変換、直交行列、固有値、固有ベクトル、対角化

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
行列式を理解し, 関連する問題が解ける. 行列式の展開・余因子による逆行列の計算・クラメルの公式・行列式の図形的意味を理解し, 基本問題と応用問題が解ける. 行列式の展開・余因子による逆行列の計算・クラメルの公式・行列式の図形的意味を理解し, 基本問題が解ける. 行列式の展開・余因子による逆行列の計算・クラメルの公式・行列式の図形的意味を理解できない.
線形変換の概念を理解し, 関連する問題が解ける. 線形変換とその合成変換・逆変換, 回転, 直行行列と直行変換の概念を理解し, 基本問題と応用問題が解ける.線形変換とその合成変換・逆変換, 回転, 直行行列と直行変換の概念を理解し, 基本問題が解ける.線形変換とその合成変換・逆変換, 回転, 直行行列と直行変換の概念を理解できない.
行列の固有値と固有ベクトルの概念を理解し, 関連する問題が解ける. 行列の固有値と固有ベクトル, 対角化, 対称行列の直行行列による対角化, 2次形式, 行列のn乗について理解し, 基本問題と応用問題が解ける.行列の固有値と固有ベクトル, 対角化, 対称行列の直行行列による対角化, 2次形式, 行列のn乗について理解し, 基本問題が解ける.行列の固有値と固有ベクトル, 対角化, 対称行列の直行行列による対角化, 2次形式, 行列のn乗について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年で学んだ線形代数Ⅰを基礎として,線形代数のさらなる重要事項を学ぶ.特に,連立方程式の解法,固有値・固有ベクトルの計算方法,および行列の対角化の方法を習得する.
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って進める.必要に応じてプリント・問題集等で演習問題を補充する.
注意点:
内容を理解し,専門科目で応用できる知識を定着させるために,予習・復習は必須である.線形代数Ⅰの内容を基礎とするため,よく復習しておくこと.

【事前学習】
「授業項目」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと.また,ノートの前回の授業部分を復習しておくこと.

【評価方法・評価基準】
試験結果(100%)で評価する.詳細は第1回目の授業で告知する.また,自学自習を支援するため,必要に応じて課題等の提出を求める.課題の提出状況によっては,再試験の受験を認めない場合があるので注意すること.線形代数Ⅱの内容に関する全般的な理解度を評価し,総合成績60点以上を単位修得とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列式の展開 行列式を展開できる
2週 行列式と逆行列 余因子行列を用いて逆行列を計算できる
3週 連立1次方程式と行列式 連立1次方程式を解くことができる
4週 行列式の図形的意味 行列式の図形的な意味を理解できる
5週 線形変換の定義と基本性質 線形変換の定義と基本性質を理解できる
6週 合成変換と逆変換,回転を表す線形変換 いろいろな線形変換を求めることができる
7週 直行行列と直行変換 直行行列と直行変換の性質を理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルの意味を理解できる
10週 固有値と固有ベクトルの計算 固有値と固有ベクトルを計算できる
11週 行列の対角化 行列を対角化することができる
12週 対角化可能の条件 行列の対角化条件を理解できる
13週 対称行列の直行行列による対角化 対称行列を対角化することができる
14週 対角化の応用 2次形式の標準形を求めることができる
15週 期末試験
16週 まとめ 線形代数Ⅱの内容を理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

前期中間試験前期期末試験合計
総合評価割合5050100
行列式の応用25025
線形変換25025
固有値と固有ベクトル02525
行列の対角化02525