化学熱力学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 化学熱力学
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「アトキンス 物理化学要論」 千原秀昭・稲葉章 訳,東京化学同人
担当教員 石塚 眞治

到達目標

1.状態変化や化学反応にともなうエントロピー変化およびギブズエネルギー変化が計算できる.
2.相図から,物質の状態変化と圧力・温度の関係を説明できる.
3.溶液中の物質の化学ポテンシャルが計算できる.
4.平衡組成が計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な状態変化や化学反応にともなうエントロピー変化およびギブズエネルギー変化を求めることができる.基本的なエントロピー変化およびギブズエネルギー変化を求めることができる.エントロピー変化およびギブズエネルギー変化を求めることができない.
評価項目2様々な相図から,物質の状態変化と圧力・温度の関係を説明できる.基本的な相図から,物質の状態変化と圧力・温度の関係を説明できる.相図から,物質の状態変化と圧力・温度の関係を説明できない.
評価項目3複雑な溶液中の物質の化学ポテンシャルを求めることができる.ごく単純な溶液中の物質の化学ポテンシャルを求めることができる.溶液中の物質の化学ポテンシャルを求めることができない.
評価項目4様々な反応における平衡組成を求めることができる.基本的な平衡組成を求めることができる.平衡組成を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱力学の中心的な概念を理解,修得し,その概念が化学でどのように使われているか,実践的かつ専門的な知識を修得する.
授業の進め方・方法:
講義形式で行う.
必要に応じてレポート提出を求める.
試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
前期中間成績と前期末成績の平均を学年評価とする.合格点は60点である.
各成績は試験結果80%,レポートの結果を20%で評価する.
学年評価=(前期中間成績+前期末成績)/2
(講義を受ける前)3年次に学習する基礎物理化学が基礎となるので,基礎物理化学の内容を確実に理解しておくこと.
(講義を受けた後)課題レポートにより,各自で講義内容の理解度をチェックするとともに,確実に学習内容を理解することを心がけて欲しい.
自学自習時間60時間

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する.
2週 熱力学第二法則 (1) エントロピー 温度や圧力変化,相転移,化学反応にともなうエントロピー変化が計算できる.
3週 熱力学第二法則 (1) エントロピー 温度や圧力変化,相転移,化学反応にともなうエントロピー変化が計算できる.
4週 熱力学第二法則 (1) エントロピー 温度や圧力変化,相転移,化学反応にともなうエントロピー変化が計算できる.
5週 熱力学第二法則(2) ギブズエネルギー ギブズエネルギー変化と全エントロピー変化,最大の非膨張仕事との関係がわかる.
6週 純物質の相平衡(1) 相転移の熱力学 圧力や温度によるギブズエネルギーの変化が計算できる.
7週 純物質の相平衡(2) 相図と相境界 安定な相が存在する温度と圧力の条件を説明できる.
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
2ndQ
9週 試験の解説と解答
混合物の性質 (1) 混合物の熱力学的記述
到達度試験の解説と解答
化学ポテンシャルを用いて溶液を記述する事ができる.
10週 混合物の性質 (1) 混合物の熱力学的記述 化学ポテンシャルを用いて溶液を記述する事ができる.
11週 混合物の性質 (2) 束一的性質 沸点上昇,凝固点降下,浸透圧が計算できる.
12週 化学平衡の原理(1) 反応ギブスエネルギーと平衡 標準反応ギブズエネルギーや平衡組成が計算できる.
13週 化学平衡の原理(1) 反応ギブスエネルギーと平衡 標準反応ギブズエネルギーや平衡組成が計算できる.
14週 化学平衡の原理(2) 平衡の移動 温度や圧力変化による平衡の移動が説明できる.
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
16週 試験の解説と解答 到達度試 験の解説と解答,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

到達度試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
知識の基本的な理解5010000060
思考・推論・創造への適用力105000015
汎用的技能205000025