医薬品工学

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 医薬品工学
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック創薬化学(赤路健一 他 著)(同仁化学)、自製プリントの配布
担当教員 上松 仁

到達目標

1.生命現象とホメオスタシス・ネットワークが説明できる。2.単位の薬理作用が理解でき、用量と薬効の関係が説明できる。3.ファーマコフォー相互作用を形成する結合が理解できる。4.内因性リガンドの分類、役割を説明できる。5.受容体の分類と構造が説明できる。6.作動薬と拮抗薬の違いを図示できる。7.リード化合物の薬への構造最適化の考え方が理解できる。8. GMPの目的と考え方、その意義が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生命現象とホメオスタシス・ネットワークを具体的な例を上げて説明できる。生命現象とホメオスタシス・ネットワークが説明できる。生命現象とホメオスタシス・ネットワークが説明できない。
評価項目2単位の薬理作用が理解でき、用量と薬効の関係を薬理作用から説明できる。単位の薬理作用が理解でき、用量と薬効の関係が説明できる。単位の薬理作用が理解でき、用量と薬効の関係が説明できない。
評価項目3ファーマコフォー相互作用を形成する結合化学的に説明できる。ファーマコフォー相互作用を形成する結合が理解できる。ファーマコフォー相互作用を形成する結合が理解できない。
評価項目4内因性リガンドの分類、役割を生理作用の違いから説明できる。内因性リガンドの分類、役割を説明できる。内因性リガンドの分類、役割を説明できない。
評価項目5受容体の分類と構造が例を上げて説明できる。受容体の分類と構造が説明できる。受容体の分類と構造が説明できない。
評価項目6作動薬と拮抗薬の違いを説明し、図示することができる。作動薬と拮抗薬の違いを図示できる。作動薬と拮抗薬の違いを図示できない。
評価項目7リード化合物の薬への構造最適化の考え方が理解で、例を上げて説明できる。リード化合物の薬への構造最適化の考え方が理解できる。リード化合物の薬への構造最適化の考え方が理解できない。
評価項目8GMPの目的と考え方、その意義が理解でき、 GMPでの製造プロセスが説明できる。GMPの目的と考え方、その意義が理解できる。GMPの目的と考え方、その意義が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
薬とは何か、病気とはどのような状態を指すか、薬はどのようにして病気を治すのか、伝達物質による情報伝達はなぜ必要か、などの基礎から学び、医薬品の作用メカニズムを理解して新薬の開発の基礎技術やストラテジーを修得する。また、医薬品の製造および品質管理におけるGMPの考え方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。復習問題を行い理解度のチェックを行う。長期休業にレポートの提出を求める。中間試験において成績が合格点に達していない場合は、理解度を確認するための再試験を行うことがある。なお、中間試験は授業時間内で実施する。
注意点:
合格点は60点である。試験結果を80%、レポートを20%で総合評価する。
学年総合評価=(後期中間試験+卒業試験)/2×0.8+(レポート)×0.2

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 授業の進め方と評価の仕方について説明する。
2週 生体の特徴、薬の特徴 生命現象とホメオスタシス・ネットワークが説明できる。単位の薬理作用が理解できる。用量と薬効の関係が説明できる。
3週 分子間相互作用 ファーマコフォー相互作用を形成する結合が理解できる。
4週 内因性リガンド 内因性リガンドの分類、役割を説明できる。
5週 タンパク質と酵素 タンパク質と酵素の基本的な性質が理解できる。
6週 酵素に作用する薬 薬の第一ターゲットが酵素であることを理解できる。
7週 受容体の分類、構造、多様性 受容体の分類と構造が説明できる。
8週 到達度試験(前期中間) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
2ndQ
9週 作動薬と拮抗薬、受容体レベルにおける探索 作動薬と拮抗薬の違いを図示できる。
10週 構造活性相関とドラックデザイン リード化合物の探索方法が理解できる。
11週 リード化合物の構造最適化 リード化合物の薬への構造最適化の考え方が理解できる。
12週 薬物設計の実際1 オピオイド受容体に特異的な拮抗薬の設計法方が理解できる。
13週 薬物設計の実際2 イノシトールリン脂質代謝回転系による情報伝達が理解できる。
14週 新薬開発のプロセス、原薬GNP概要 新薬開発のフローチャートが説明できる。GMPの目的と考え方、その意義が理解できる。
15週 到達度試験(前期末) 上記項目について学習した内容の理解度を確認する。
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力7010000080
専門的能力1010000020
分野横断的能力0000000