電気回路

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 電気回路
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 _電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 電気回路の基礎 第2版 西牧正郎、森武昭、荒井俊彦 共著 森北出版
担当教員 高橋 淳

到達目標

1.基礎電気量と単位記号を理解する。
2.電気抵抗、インダクタンス、キャパシタンスの性質を理解し、回路の動作を数式で表現できる。
3.抵抗による分圧、分流、整合を理解し、電圧値や電流値を計算できる。
4.抵抗の直並列回路やY-Δ変換に関する計算ができる。
5.キルヒホッフ則を理解し、直流回路網の計算ができる。
6.重ねの理と鳳・テブナンンの定理の使用法を理解し、直流回路の計算ができる。
7.複素数、フェーザをまたは極表示を使って交流回路の基本的な計算ができる。
8.正弦波交流の波高値、平均値、実効値、位相について理解し計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流回路の抵抗の直列接続・並列接続、分圧、分流、最大電力の供給について理解し計算ができる。直流回路の抵抗の直列接続・並列接続、分圧、分流について計算ができる。直流回路の抵抗の直列接続・並列接続について理解できない。
評価項目2キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、鳳・テブナンの定理を理解し計算ができる。キルヒホッフの法則、重ね合わせの理、鳳・テブナンの定理を使って計算ができる。キルヒホッフノ法則、重ね合わせの理を理解できない。
評価項目3正弦波交流の各種表示方法と、特性を理解し計算ができる。正弦波交流の複素数表示とフェーザ表示の計算ができる。正弦波交流を正弦関数で表現できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路の基礎となる直流回路について、基礎電気量、単位、直流回路網、諸定理について学習する。正弦波交流については、複素数表示、フェーザ表示または極表示を学習し、正弦波交流に関する計算や表現方法を理解する。
授業の進め方・方法:
電気回路の理論について説明し、例題や章末問題を使った解説を行いながら進めてゆく。
注意点:
前期中間試験40%、前期末試験40%、小テストまたは提出物10%、受講態度・学習への取り組み方10%を総合的に評価する。総合評価50点以上を合格とする。小テストおよび課題(提出物)は授業中に適宜実施する。各試験問題は、各達成目標に対応した内容の問題を出題する。試験問題のレベルは、各達成目標が確認できる程度とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いたガイダンス
量記号と単位記号、電荷と電流、電圧
量記号と単位記号、基礎電気量、電荷と電流、電圧の関係を説明できる。
2週 電力、電力量、電気回路の構成要素、直流と交流、電気抵抗、短絡と開放 電力と電力量、受動素子と能動素子、直流と交流の違いと、オームの法則の説明ができる。
3週 インダクタンス、キャパシタンス、定常状態と過渡状態、直流電源、オームの法則、直流電源の等価回路 インダクタンスとキャパシタンスの構造、定常状態と過渡状態の説明ができ、直流電源の等価回路と電源回路の電流、電圧の計算ができる。
4週 抵抗の直列接続、直流抵抗による分圧、コンダクタンス、抵抗の並列接続 直列抵抗の合成抵抗と、直列抵抗による分圧、並列抵抗の合成抵抗を抵抗を用いた計算と、コンダクタンスを用いた計算で求められる。
5週 並列抵抗による分流、最大電力の供給、直並列回路 並列抵抗による分流の計算と、最大電力供給の条件と、抵抗と電源を組み合わせた直列回路と並列回路の電圧、電流などの計算ができる。
6週 Y-Δ変換、キルヒホッフ則 抵抗を使用した回路のY-Δ変換と、キルヒホッフ則の第1則と第2則を説明できる。
7週 キルヒホッフ則の適用、網目電流法 キルヒホッフ則を利用して直流回路の計算ができ、網目電流法を理解し、直流回路の計算に適用することができる。
8週 網目電流法 網目電流法で求めた連立方程式を行列式を用いて計算ができる。
2ndQ
9週 重ねの理、鳳・テブナンの定理 重ねの理を理解し、直流回路の計算に適用することができ、鳳・テブナンの定理理解する。
10週 鳳・テブナンの定理の適用、ノートンの定理 鳳・テブナンの定理理解し、直流回路の計算に適用することができる。ノートンの定理を理解し、説明できる。
11週 電源の定電流等価回路、複素数の表示 ノートンの定理を利用して停電る迂回路の計算ができ、複素数の表示方法を説明できる。
12週 交流回路計算の基本 フェーザ表示または極表示から複素数表示に変換ができ、四則演算ができる。
13週 交流、正弦波交流、波高値、平均値、実効値 交流の性質を理解し、正弦波交流の波高値、平均値、実効値の定義を理解し説明できる。
14週 正弦波の位相 正弦波の位相について理解し説明できる。
15週 正弦波交流のフェーザ表示、フェーザ図、正弦波交流の複素数表示 正弦波交流をフェーザ表示でき、フェーザ図を描ける。正弦波交流を複素数表示でき、交流回路の電圧や電流を求められる。
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90001000100
基礎的能力5000100060
専門的能力300000030
分野横断的能力100000010