反応工学 ※

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 反応工学 ※
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻(物質工学コース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 草壁克己・増田隆夫著、「反応工学」三共出版 
担当教員 田中 孝国

到達目標

1.化学反応の量論的関係に基づいて変化率と質量分率、モル分率、濃度、分圧の関係が説明できる。
2.回分操作の基礎式が物質収支から記述でき、反応速度定数を求めると同時に、反応機構から速度式を導くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学反応の量論的関係に基づいて変化率と質量分率、モル分率、濃度、分圧の関係が明確に説明できる。化学反応の量論的関係に基づいて変化率と質量分率、モル分率、濃度、分圧の関係が説明できる。化学反応の量論的関係に基づいて変化率と質量分率、モル分率、濃度、分圧の関係が説明できない。
評価項目2回分操作の基礎式が物質収支から記述でき、反応速度定数を正確に求めると同時に、反応機構から速度式を正確に導くことができる。回分操作の基礎式が物質収支から記述でき、反応速度定数を求めると同時に、反応機構から速度式を導くことができる。回分操作の基礎式が物質収支から記述でき、反応速度定数を求めると同時に、反応機構から速度式を導くことができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
移動速度論、反応速度論の基礎について学ぶ。講義はテキストを主とし、適宜資料を配布する。
授業の進め方・方法:
講義と演習、課題を課す。
この科目は企業で化学反応プロセスの設計・開発を担当していた教員が、その経験を活かし、化学反応に関する反応操作や装置設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
この科目は、学修単位科目のため、事前事後学習としてレポートを実施します。
※R5年度開講
注意点:
中間試験,定期試験,提出物,および必要に応じて出題した課題によって評価する。試験は90分とし、関数電卓を必要とする。
中間試験45%、定期試験45%、自学自習レポート10%で評価する。
再試験は中間試験および定期試験でそれぞれ1回ずつ実施する。
この科目は、化学系の企業で研究/開発/製造の業務に従事した教員がその実務経験を活かして授業を行う。
(変更2024.08.01)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 反応装置と反応操作:化学反応装置、反応装置の形式、反応装置内物質の流れ 理想流れ、非理想流れの装置の特徴を整理する
2週 反応の量論的関係:単一反応と複数反応、回分/連続操作、質量/モル分率と変化率 反応例について原料成分の変化率と各成分のモル分率との関係式を求める手順をまとめる
3週 反応の量論的関係 :均一/不均一反応、濃度と分圧、変化率との関係、対原料モル比、演習問題 化学量論式に関して講義中に示す演習問題を解く
4週 反応速度の実測-静止法:回分操作の基礎式、反応速度の求め方、微分法 微分法による反応速度と速度定数の求め方を整理する。
5週 反応速度の実測-積分法、演習問題,反応速度の実測:押出し流れ操作の基礎式、積分反応装置 反応速度式に関連した積分に関する演習問題を解く
6週 反応速度表現:反応速度の定義、均相内反応と界面反応、吸着、反応速度式、反応速度線図 量論式と各反応成分に注目の反応速度を明確に区別し可逆反応の場合の速度式も導けるよう復習する。
7週 反応の機構と速度式:量論式と速度式、中間化合物の擬定常状態、連鎖反応の速度 擬定常状態の意味や推定反応経路の素過程から速度式を導く手順を復習する。
8週 中間試験 これまでの範囲を試験する。
2ndQ
9週 反応の機構と速度式:量論式と速度式、中間化合物の擬定常状態、連鎖反応の速度 擬定常状態近似法と律速段階法による速度式の求め方を復習して演習問題を解く。
10週 等温回分操作の設計:単一反応の定密度系操作、基礎式、所要反応時間、数値積分法 物質収支から操作の基礎式を、積分して反応時間と成分濃度との関係式を得られることをまとめる。
11週 等温回分操作の設計:複数反応の定密度系操作、半回分操作、演習問題 逐次反応の定密度系回分操作と逐次並行反応の半回分操作の特徴を復習。演習問題を解く。
12週 等温押出し流れ操作:液相反応系押出し流れ操作、気相反応系押出し流れ操作 押出し流れ操作の基礎式、液相反応系・気相反応系操作式の積分形と計算例を復習する。
13週 完全混合流れ操作:操作の基礎式、多段操作、平均滞留時間、反応装置体積 完全混合流れ1段と2槽直列の場合の物質収支式、必要な装置体積の計算例を復習する。
14週 完全混合流れ操作:多段操作、自己触媒反応の連続操作、反応速度の実際、演習問題 1 次反応操作の基礎式から整理し、相対値を確かめる。演習問題を解く
15週 総復習および演習問題解説 これまでの内容の総復習を演習形式で行う。
16週 定期試験 中間試験以降の範囲について試験する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表提出物合計
総合評価割合90010100
基礎的能力0000
専門的能力90010100
分野横断的能力0000