到達目標
□知的財産権の種類を理解できること
□特許権の申請から取得までの流れを理解できること
□知的財産権を特許検索サイトJ-Plat-Patを用いて検索できること
□企業入社後に技術者として必要な知的財産権に関する知識が理解できること
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 知的財産法の役割、制度が存在する意味を知り、知的財産の重要性を認識できる | 知的財産法の役割、制度、知的財産を理解できる | 知的財産法の役割、制度、知的財産の重要性を認識できない |
評価項目2 | 知的財産法の各法体系を知り、その制度の概要を理解できる | 知的財産法の各法体系の概要を理解できる | 知的財産法の各法体系や制度の概要を理解できない |
評価項目3 | 特許出願から登録までとその対応の方法を理解できる | 特許出願から登録までの流れを理解できる | 特許出願から登録までの流れを理解できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
(1)各知的財産権の概要を学ぶ
(2)特許調査の方法・パテントマップの作成方法を学ぶ
(3)明細書の書き方及び中間処理並びに登録後の権利行使について理解する
(4)職務発明等企業における知財の役割について理解する
授業の進め方・方法:
本授業は第1回~第7回の下茂教員の担当授業においては知的財産教育に関する実務経験のある弁理士であるため、その経験を活かし、特許などの産業財産権について講義形式で授業を行うものである。
授業は機械工学科3F設計支援室で行う.教材はモニタに提示しながら行う.また,数回の授業でパソコン端末を利用する.
前半は弁理士の非常勤講師の先生から知的財産権の概要を学び,後半は知財の創造実践教育を進める.
後半の授業では1対1あるいはグループ毎にディベート型の討論会を実施する.他者のディベート時には,オーディエンスとして討論会に参加する形式や他の端末を利用して企画を作成したりする.
提案品は3DCADで製作する、あるいは3Dプリンタ等で試作する.
コース①はパテントコンテストへの出願を目指して、試作又は実験を行う。コース②は従来技術の改良を目指し、公開特許の試作を行う
注意点:
本科目は学修単位科目であり,授業時間30 時間に加えて,自学自習時間60 時間が必要である.
授業以外に60時間以上の学習時間を行った履歴を求めるため,ノートのチェックを毎週行う
時間外において,パテントコンテスト出願様式演習およびプレゼンテーションの課題を課す.
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 知的財産とは? ラボノートの意義を解説し、ラボノートの付け方、使い方を学修する。 知的財産法の全体像を説明し、同時に各法の目的と役割について発明品等の現物を用いながら説明する。 知的財産権の種類について、ヒット商品を例示しながら説明するとともに、法目的を解説する |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。
|
2週 |
特許要件(1) 特許出願から登録までの手続きの流れを説明する。発明とは何か、産業上の利用可能性とは何かについて説明する。 |
技術者を目指す者として、知的財産に関する知識(関連法案を含む)、技能、態度を身につける。
|
3週 |
特許要件(2) 知的財産権の要件となる、新規性・進歩性とは何か、新規性喪失の例外について説明する。 |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。
|
4週 |
特許要件(3) 知的財産権の要件となる、先願主義・公序良俗・記載要件等について説明する |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。
|
5週 |
実施権、職務発明、共同出願、侵害時の対応等、就職後に遭遇し得る問題に関する知識を得る |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。
|
6週 |
意匠権・商標権の役割、登録要件等を簡単に説明する |
技術者を目指す者として、知的財産を意識した創造性を発揮できる。 技術者を目指す者として各国・各地域での活動において、各国・各地域の文化、慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令などを守ることができる。
|
7週 |
ブレーンストーミング及び特許検索方法のデモンストレーションを説明を加えながら実習する |
説明責任、内部告発、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。 技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。
|
8週 |
中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
発明の把握(ディベート形式) 卒研等のグループ毎に分かれて学生同志によるブレーンストーミングを行う。提案テーマから、①パテントコンテストに応募できそうなものを選定していく。②公開されている特許から類似物を選定していく。 |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、及び個人情報保護法、著作権などの法律との関連について理解できる。 高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを理解できる。 技術者を目指す者として、環境問題について配慮することができる。
|
10週 |
特許検索・分析(ディベート形式) ①企画書作成のため、個々のテーマについて各自で特許検索する。 ②類似物について改良できる点を検討する |
技術者を目指す者として、社会と地域について配慮することができる。
|
11週 |
発明の展開(ディベート形式) ①従来例と比較し、同一か、新しい要素が加わったものかを検討し、パテントコンテストに応募できるか内容を検討する ②従来品を3DCADで作成する |
技術者を目指す者として、環境問題について配慮することができる。 技術者を目指す者として、知的財産に関する知識(関連法案を含む)、技能、態度を身につける。 知的財産の社会的意義や重要性を技術者として理解し、知的創造サイクルを支えることができる。
|
12週 |
企画書作成 ①絞り込んだテーマ内容に関し、問題点を抽出し、解決策を考えるとともに、発明を展開させて、企画書を作成する ②作成した従来品の改善策を検討する |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。
|
13週 |
企画書完成 ①完成させた企画案を作成する ②従来品をまねて、試作品を作成し、企画案を作成する |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。
|
14週 |
プレゼンテーション ①②ともに、作成した明細書をパワーポイントと動画を用いて1分ビデオにまとめて報告する。それらをお互いに評価し合い、産業上の効果について検討する。 |
知的財産の社会的意義や重要性を技術者として理解し、知的創造サイクルを支えることができる。
|
15週 |
テスト返却 |
知的財産の社会的意義や重要性を技術者として理解し、知的創造サイクルを支えることができる。
|
16週 |
|
|
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 10 | 10 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 10 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 20 |