応用物理

科目基礎情報

学校 木更津工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用物理
科目番号 d0550 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:適宜資料を配布する / 補助教科書:原康夫著『第5版物理学基礎 Web動画付』学術図書出版社,2021年,2640円(税込)
担当教員 高谷 博史,藤本 茂雄

到達目標

 この授業では,「質量の変化する物体の運動」「振動現象」や「熱力学」の学習を通して,それらの中に見出される普遍的な自然法則を,物理量間の数学的関係を求めることで解き明かすことを目的としている.法則を知ることで,未知なる現象に対する予測することができるようになることを目標とする.特に,(1)質量の変化する物体の運動を理解し,運動を解析することができる,(2)単振動,減衰振動,強制振動,連成振動を理解し,これらの運動方程式を解くことができる,(3)熱力学第1法則 熱力学第2法則を理解する,(4)等温過程や断熱過程などの状態変化を理解し,これらの過程における物理量を計算することができる,(5)カルノーサイクルを理解し,その効率を計算できることを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1質量の変化する物体の運動方程式を立てることができ,さらに解くことができる質量の変化する物体の運動方程式を解くことができる質量の変化する物体の運動方程式を解くことができない
評価項目2単振動,減衰振動,強制振動,連成振動といった振動現象を説明することができ,さらに基本的な物理量を計算することができる単振動,減衰振動,強制振動,連成振動といった振動現象における基本的な物理量を計算することができる単振動,減衰振動,強制振動,連成振動といった振動現象における基本的な物理量を計算することができない
評価項目3熱力学の法則を用いて熱的な現象を説明することができ,さらに熱力学の基本的な物理量を計算することができる熱力学の法則を用いて,熱力学の基本的な物理量を計算することができる熱力学の基本的な物理量を計算することができない

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用

教育方法等

概要:
本授業では,前半は質量の変化する物体の運動や振動について学ぶ.後半は熱力学について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は基本的に講義形式で進め,適宜関連する例題の解説に加えて問題演習を行う.
注意点:
物理現象を言葉によって正確に説明できるよう,常に心がけること.また分からないことがあれば質問すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,質量の変化する物体の運動 質量の変化する物体の運動方程式を立て,それを解くことができる
2週 単振動 単振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
3週 減衰振動 減衰振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
4週 減衰振動2,強制振動 減衰振動および強制振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
5週 強制振動2 強制振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
6週 連成振動 連成振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
7週 連成振動2 連成振動の運動方程式を立て,それを解くことができる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 熱と温度 熱と温度を説明することができる
10週 熱力学第1法則 熱力学第1法則を理解し,関連する物理量を計算することができる
11週 等温変化と断熱変化 理想気体を対象として準静的な等温過程や断熱過程での物理量の変化を計算することができる
12週 熱機関 熱機関の効率を計算することができる
13週 熱力学第2法則 熱力学第2法則を説明することができる
14週 エントロピーとエントロピー増大則 状態変化におけるエントロピー変化を計算することができる.またエントロピー増大則を説明することができる
15週 前期定期試験
16週 試験返却,解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前2
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前2
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前10,前11
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前10,前11
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前10,前11
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前13,前14
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前13,前14
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000