到達目標
1.外因性半導体のキャリア密度を計算することができる。
2.pn接合のエネルギバンド構造
3.電界効果トランジスタの動作原理と特性を説明することができる。
4.パワーデバイスや発光デバイスの動作原理と特性を説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
外因性半導体のキャリア密度 | 外因性半導体のキャリア密度の式を導出でき、数値を計算できる。
| 外因性半導体のキャリア密度が計算できる。
| 外因性半導体のキャリア密度を計算できない。
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pn接合のエネルギバンド構造 | pn接合のエネルギバンド図が描け、定量的な取り扱いができる。 | pn接合のエネルギバンド図が描けるが、定量的な取り扱いができない。 | pn接合のエネルギバンド図が描けない。 |
電界効果トランジスタ
| 電界効果トランジスタの構造、特性および動作原理を説明できる。
| 電界効果トランジスタの構造と特性を説明できる。
| 電界効果トランジスタの構造や特性を説明できない。
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パワーデバイスと発光デバイス | パワーデバイスや発光デバイスの構造、特性および動作原理を説明できる。
| パワーデバイスや発光デバイスの構造と特性を説明できる。
| パワーデバイスや発光デバイスの構造や特性を説明できない。
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学科の到達目標項目との関係
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_1 科学技術の基礎知識・応用力の修得・活用
準学士課程(R5までのDP) R5までDP_4 制御・電気電子・機械・情報等基礎工学の知識習得・応用
教育方法等
概要:
電子工学Ⅲでは、外因性半導体のキャリア密度、pn接合のエネルギバンド構造について学ぶ。3学年で学習した電子工学Ⅱではやや定性的に扱った項目を、ここでは定量的な取り扱いで行う。また、電子工学Ⅱで取り扱えなかった半導体デバイスである電界効果トランジスタ、パワーデバイス、発光デバイスについても学習する。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心として進め、適宜演習を行う。3学年で学習した電子工学Ⅰ、Ⅱが基礎となるので、必要に応じてこれの復習も行う。また、定期試験の前に課題の提出を求める。
注意点:
量子力学の初歩的な本を読むことを奨励する。特に啓蒙書の部類は量子力学のイメージをつかむのに適当である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
外因性半導体のキャリア密度1 |
外因性半導体のエネルギバンド図を描くことができ、この中にキャリアの発生源を示すことができる。
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2週 |
外因性半導体のキャリア密度2 |
外因性半導体のキャリア密度とフェルミエネルギの関係を導くことができる。
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3週 |
外因性半導体のキャリア密度3 |
外因性半導体のキャリア密度の温度依存性を説明できる。
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4週 |
半導体における電流輸送1 |
熱平衡状態と非平衡状態におけるキャリア密度の変化を説明できる。
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5週 |
半導体における電流輸送2 |
過剰キャリアの時間的・空間的変化を数式を用いて説明できる。
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6週 |
半導体における電流輸送3 |
キャリアの連続の式を理解できる。
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7週 |
半導体における電流輸送4 |
アインシュタインの関係式を理解できる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
pn接合1 |
ダイオードやトランジスタのエネルギバンド図を描きことができ、これから整流性や増幅作用を説明できる。
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10週 |
pn接合2 |
pn接合のエネルギバンド図から拡散電位や注入された少数キャリア密度を計算できる。
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11週 |
pn接合3 |
pn接合に流れる電流を理論的に導くことができる。
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12週 |
電界効果トランジスタ1 |
接合形電界効果トランジスタの構造、特性および動作原理を理解できる。
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13週 |
電界効果トランジスタ2 |
MOS形電界効果トランジスタの構造、特性および動作原理を理解できる。
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14週 |
パワーデバイス |
電力制御用の半導体素子(パワーデバイス)の代表である、サイリスタ、パワーMOS-FET、IGBTの構造、特性および動作原理を理解できる。
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15週 |
発光デバイス |
発光ダイオードやレーザーダイオードの構造、特性および動作原理を理解できる。
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16週 |
後期定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 3 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 90 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |